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子ども生まれると、まちづくりに参加するの正直しんどい

tii @京都のワーパパです。

昨日、とある京都の若手コミュニティの活動に家族3人(自分・妻・5ヶ月の息子)で参加してきました。会自体は非常に良かったですし、家族で参加して良かったと思います。

ただ、子育て世帯がまちづくりに参加することの難しさをリアルに痛感してきたので、僕らの嘆きを聞いてください。

僕は子連れでもまちに関われる社会にしたいのですが、なかなかハードルは高そうです。


親のキモチ > 授乳室ないから行くの無理

トップバッターはこれ。授乳室が近くにないと行く気にならない。

うちは完全母乳のため、プライベート空間でないと授乳ができません。
赤ちゃんは大体2〜3時間おきに母乳(ミルク)をあげる必要があります。もちろんオムツ交換も必要ですし、その時の機嫌によってこの間隔も変わります。

いつ泣いてもすぐ対応できる場所でないと気軽に出歩けません。

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(アプリのママパパマップとかで事前にめっちゃ調べてから行きます)

つまり、3時間おきに・即座に授乳室に駆け込める環境にしかお出かけ出来ないのが母乳育児中の家族です。
予定を立てるときは必ず、時間と場所の問題がついて回ります。行ける場所も限られますし、フットワークも重くなります。

これらの環境が整っている場所の最たる例が、ショッピングモールやテーマパークなんですよね。

あえて言うなら、
子育て世帯にとっての休日ベストプレイスは間違いなくイオン。

授乳の心配がいらず親も気を張らずに楽しめるという意味では、本当によくできていると思います。
まちづくりの視点からはツッコミ満載な極論かもしれませんが、ファミリー向けの価値提供を他に担えている存在、地域にありますか?という視点はちゃんと見たほうがいいなと。

さて、昨日のイベントも、会場に授乳室がなかったので、妻は正直参加を躊躇っていました。

要はどれだけいいイベントでも、授乳室が近くにないだけで親子世帯は参加を見送る可能性があるということです。

今回は会場のご好意で、空き部屋を授乳室として利用させていただきイベント中は何とかやり過ごしましたが、イベント後は徒歩15分先のイオンで授乳してから帰りました。

授乳とオムツ替えで最長30分かかるので、このように授乳室までの移動も発生する場合、1時間近くは外出先で余裕を持ったスケジュールを考えないといけません。

こうした細かい調整を日常的に考えながら動かないといけないのは正直しんどいですし、授乳室の問題だけからも、子育て世帯がまちづくりの現場に出てこないのは当然のように思います。


親のキモチ > 子ども泣いて気疲れするのが嫌

赤ちゃんがいると、公共の場に出ることに対してめちゃめちゃ気使います。
わんさか子どもがいるイオンや公園ならともかく、バスや電車など公共交通機関やホテル、街中、職場……どこに行くにも、突然のギャン泣きリスクを抱えています。

ちょっとマジメに見えるまちづくりの現場に赤ちゃん連れてくのは、なおさらハードル高い。

泣いた子をあやすのが大変な以上に、泣いたら迷惑かな?めっちゃ睨んでくる人いたらどうしよう?と気疲れするのが一番しんどいので、疲れを回避するために「参加しない」がベストなんですよね。

DSCF6308のコピー

(一見平和な画像ですが、僕の喋ってる横でギャン泣きしてますw)

「子どもが泣くのは当たり前」と誰もが思っているかもしれませんが、「この場で子どもが泣くのは当たり前」というグランドルールが明確に開示されている地域コミュニティが果たしてどれだけあるでしょうか?

そうした安全安心を担保するルールが明示されていない場所に子連れで参加することは、親からすればリスクでしかありません。
(子連れに優しくない人・システムが世の中に存在するのも残念ながら事実ですし、そうした存在から自衛可能な場所を親としては選びたいですから)

僕はそこまで気を使わないと外出できないのはオカシイと思うので、子連れでエイヤ〜と地域に顔出すことを率先してやっていく所存です。


親のキモチ > 家族連れずに1人で参加したい。楽だから。

昨日はU35-KYOTOという概ね35歳以下の若手グループの集まりだったので、世代的にかなりお子さんのいる方が多かったです。

けど、みんな1人で来てるんですよね。
30人くらいの参加者がいらっしゃった中で、家族で(子連れで)参加していたのは僕たちだけでした。

上記の通り、子連れだと大変やし1人で行こ〜ってなるのも当然で、悪いことでは全くないのですが、1人で来たパパたちが「パパとして」参加していないことは大きな課題だと感じます。

象徴的だったのは、子育てしている世代が集まっているはずなのにトークテーマの中に「子育て」系の話題が一つも出なかったことでした。
パパという当事者としての発言を期待されてないと感じているからこそ、それ以外の確実に期待されているだろう自分の専門領域(産業振興・観光など)の話題しか上がらない、という構造な気がします。

参加者の中に存在するはずの「パパ」属性が消えて、結果として親としての声をあげにくい構造があるのでは?というのは大きな気づきでした。
(ちなみに「ママ」属性には比較的、話者にも聞き手にも期待があることが多いので、ママという当事者の話は出てきやすいかも)


親のキモチ > 子連れだと子どもの話ばかりで自分の話ができない

これは書くか悩みましたがあえて書きます。

子どもと一緒だと、自分の話、まあしづらい!!!

赤ちゃん抱っこしながら参加してると、こちらからガッツリ話題を振らない限りは、初対面の方との全ての話題は赤ちゃんに収束します。

(僕だって逆の立場ならそうしちゃうと思います)

かわいいね〜とか、いくつなの?とか、皆さんに可愛がってもらえて大変嬉しい反面、親戚の挨拶回りか???みたいな時間を永遠に繰り返すことになります。

自分が話したいことがあって参加したのに、子どもの話しかできない時は、かわいい子ですがジレンマを感じてしまいます。。

僕も「京都を学生が帰ってこれる地元にしたい」というテーマを話したかったので、これはあかん!と思い、赤ちゃん抱っこしながらも自分からやりたいことを投げかけて話をさせていただきました。

その最中にも、息子はあーとかうーとかお構いなく喋ります。笑

100%自分のやりたいことができるのが大事、という視点であれば、子連れでまちづくりの現場に顔を出すのは結構無理があるなというのが正直な印象です。


最後に

僕自身、ここに書いてきたことは、子どもが生まれる前は想像もしなかったことばかりです。(授乳の大変さとか1ミリも知りませんでした)

今だからこそ実感を持って言えることですが、子どもがいる生活は、それまでの生活とは一変します。
これまで取り組んできた仕事・活動・趣味など、全てが同じように取り組めるかというと、決してそうではありません。

子どもが出来てからもまちづくりに関わり続けることは、正直しんどいよなと思ったことも事実です。

とはいえ、子育てを始めたからやりたいことが出来なくなるとか、やりたいことのために育児を切り離して考えるというのは、僕はとても残念なことだと感じるので、子どもと一緒に活動できるような社会環境を整えていくことが重要だと思っています。

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(こんな感じで家族でまちづくり参加できたら楽しいと思うんや)

京都を子連れ・家族でも関われるまちにしていくために、僕自身も一児のパパとして率先して動いていきたいと感じたこのポジティブな初心を忘れないうちに、この場にしたためておきます。

なんだか暗い雰囲気の話だったかもしれませんが、育児最高に楽しんでます!!!笑

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