1章(1);終電の話

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あるところに、
「世界中みんな呪われて人類なんて滅びてしまえばいいのに」
とかんがえている、それはかわいらしいおんなのこがいました。
おんなのこは、ほんとうは呪われているのは自分なのではないかと思っていました。
そして、いつもたくさんの人にかこまれているのに、なぜか孤独でした。

またあるところに、
「お前は呪われている」
と言われて育った、それはかわいらしいおとこのこがいました。
おとこのこは、ほんとうのほんとうに呪われたような体質をしています。
そして、いつもその呪いをひきうけるのに、なぜか一生懸命でした。

おんなのことおとこのこは、それぞれの場所で、それぞれに生きていました。

それぞれの人生を、それぞれにすごしていくはずだった2人は、
けれどある冬の日に、ついに出会うことになったのです。

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平日の都営地下鉄の最終電車。
3人しかいないその車両の中で、うち2人が困っていた。

「触んなハゲ油」

うちの1人、美咲が困っていたのは、あまり考えもせずそう言い放ってしまったせいだ。
すぐに後悔したけれど、遅かった。
美咲の言葉を聞いた、隣席の油っぽくハゲた頭をした男は顔を赤くして
ゆるやかに触れているだけだった美咲の腿に指を食い込ませた。

(失敗したなぁ……)

腿の付け根に申し訳程度に鞄を抱えなおして美咲は、
ハゲ油の指がスカートの下に入って来るまでの時間稼ぎをする。
これは、少し面倒くさいタイプの痴漢だ。

美咲の経験上、痴漢にはいくつかのタイプがあり、それぞれに対処法がある。
弱気なタイプであれば、睨むだけでいい。
美咲の身長と見た目で甘く判断してくるようなタイプであれば、大声で非難して騒いでおけば、怖じ気づき、次の駅でさっさと降りていく。
偉そうな、実際に偉いのだろうと思わせてくるタイプであれば、「今すぐやめなければ、この場で警察に電話をかける」と言えばすむ。

面倒くさいのは、今まさに美咲の目の前にいるハゲ油のようなタイプだった。
酔っぱらったせいで強気になっているだけのように見えて、案外狡猾なのだ。

平日の終電。
混雑するどころか車内はむしろ非常に空いていて
美咲の車両には今、美咲とハゲ油の他は
4つ離れた遠くの席に、若い男が1人いるだけだ。

こういう状況を狙ってくる痴漢は、実はかなり多いのだ。美咲は知っている。
こんなに空いている車内で、あえてぴったりと隣の席に座って来たというだけで
美咲からしてみれば、見るからにアウトに近いグレーと言えた。
しかもこのハゲ油は、けっこうなガタイのよさも持ち合わせていた。
態度や顔つきも、いかにも「関われば面倒にまきこまれそう」な雰囲気を出している酔っぱらいである。
巻き込まれて喧嘩になるような、そんな面倒なことになってしまうのを嫌がって
美咲がそこそこ抵抗したところで、どうせ赤の他人は見て見ぬ振りをするばかりだろう。

さらに、これは終電だ。
だから下手に途中下車するわけにもいかない。
電車を降りたとして、帰るのにタクシーを呼んでお金をかけてしまうのも避けたいし、
第一、痴漢まで一緒に降りて来てしまったらと考えると大きな恐怖だった。
降車したその目の前に駅員がいればいいだろうが、
そうでなければ、
そのまま人気のない柱の影やら
ホームのトイレやらに連れ込まれてしまうかもしれない。

また、すぐに駅員がいたとしても
終電間際の駅員は、みんな早く帰りたがっているのだ。
「この人に痴漢されました」などと言ったところで、
痴漢が一言「やってねえ!」と言って去ってしまえば、大半はそのままだ。
そうなれば、その後に待っているのは、やはり恐怖だ。
駅を出た先や、その向こうの角や電柱の影に潜まれていたら、どうなるか。

(……面倒くさいなぁ)

美咲は、失敗した。
こういうタイプには、ともかく、関わってはいけなかったのだ。
近づいて来た段階で、少なくとも隣に座って来た段階で、
すぐに黙って移動するべきだった。
ほぼ黒のグレー。いつもなら、もっと早いタイミングでそう判断ができていた。
そして結果、黒だった。
地下深いことで有名な都営の地下鉄だから、
携帯の電波は入らず、110番すらできない。
美咲の見立てではこのハゲ油は、それも見越して行為に及んでいる。
だって、なんだか慣れているのだ。これは常習犯だ。

飲み過ぎたのがいけなかった。そのせいでホテルを出るのが、いつもより遅くなってしまった。
それに、いつも指輪をつけるのと同時に渡してくれるタクシー代を、
今日は相手がケチったせいもある。
だからいつもは避けているこんな電車の終電に乗るハメになって、
つい、暖かい車内でウトウトしてしまって、
結果がこのザマだ。

一度暴言を吐いたきり黙った美咲に安心したのか、
ハゲ油の指の動きは、次第に大胆になってくる。

痴漢なんて大嫌いだ。
当然のことではあったが、美咲は痴漢を憎んでいる。
どれだけ対処ができても、逃れることができても駅員や警察に突き出せても、
触られたり、かけられたりした不快感は、消えないのだ。
本当にやっていられない。

一方、困っていたもう1人は、離れた席に座っていた青年だ。
美咲の発した言葉を聞いて、ぐるぐると考えたけれど、
どうにも、自分がどうするべきか考えがまとまらないでいた。

青年には何の期待もしていなかった美咲は彼を眼中に入れることもなく
脱力しかけるような想いとともに「やっぱりここは金かな」と考える。
勝手に触ることを許してなどいないけれど、
電車を降りるのも、このままタダで触らせているのも癪だった。
だから、仕方がない。
「触らせてやるから、その分の金を払わせよう」と、美咲は考える。
このタイプの男だったら、うまくすれば
「女子大生から誘われての共犯プレイ」に、喜んでのってくるだろう。

スカートの下に滑り込んでそのさらに奥、
抱えている鞄の下、腿の内側に入って来た指を見ながら
「ねぇ」
と声をかけようとした、その時だ。

「あの、」

美咲よりもひと呼吸早く、
いつの間にか美咲とハゲ油の目の前にやってきていた青年が声をかけた。
青年の目線はハゲ油に向いている。
「こいつも便乗してくるつもりかも」とちらりと考えた美咲には、けれど青年は視線も向けず、ハゲ油に話しかけている。

「ちょっとまずいと思います。
 それ、痴漢行為って言います。困ってます。……あの、すみません」

便乗はどうやらないらしいな、と少し安心しながら、
美咲は眉根を寄せて青年を見る。

(なんだろう……)

状況的には、この青年はどうやら、自分を助けてくれているらしい。
地味な服装に、地味な眼鏡。肌と髪の色質からみて、全体的に色素が薄そうだ。
綺麗というよりは、可愛らしい顔をしていた。
猫背で肩も落ちているけれど、それでも長身だろうとわかる。

テレビの中なんかにいたら一定のファンがつきそうな顔形だけれど、
目の前に来られると、顔の可愛らしさとその長身はどうにもアンバランスで、
正直なところ、少し気持ち悪い。
猫背さえなければ、脱いだら全体的に綺麗だろうなと思う。
脱いだところを、むしろその先まで一瞬で想像してしまうのは、美咲の癖だ。
別にそうすることを望んでいるわけではない。

「なんだお前」

隣席のハゲ油が美咲の腿に食い込ませた指の力を強くする。

「ちょっと、痛いんだけど」

「すみません。あの、やめてあげてください」

「あぁ?」

青年の言葉を聞いたハゲ油は、美咲の声には無視をしたが、
指を離し、目の前の青年に詰め寄る形で立ち上がった。
美咲のついたため息には、どうやら2人とも気づいていない。
どうして痴漢してくる男は、自分が触っている女の話をこうも聞かないのだろう。
警察とか周りの目とか、そういったものを意識させる言葉にしなければ、大抵はこれだ。
辟易する。

ハゲ油に小突かれて後ろにさがった青年が、また「すみません」とつぶやく。
離れても残っている指の感触を気持ち悪く思いながら、
青年の言動にも、美咲は微かな苛立ちを覚えた。

車内アナウンスが次の駅への到着が近いことを告げた。電車のスピードもゆるくなる。

「あの、彼女、が、嫌がっているように見えたので、その……」

「お前この女の知り合い?」

一呼吸おいて、青年は首を振った。

「じゃあ関係ねぇだろうが。黙って見てろよ」

「見せてたまるか」と美咲は言ったけれど、ハゲ油にはそれも無視された。

ハゲ油は舌打ちをしながら、今度は先ほどよりも強く、青年の肩を突いた。
バランスを崩した青年は、美咲の向こう側のシートに足をとられて座る形になる。
酔っているせいかふらつきながら、その青年を上から囲い込むようにハゲ油は身をつめた。
電車のスピードはさらにゆるくなって、ホームの灯りが入って来た。
美咲が降りるのは終着駅で、ここはその4つ手前だ。

青年は黙ったまま「すみません」と再度つぶやいた。
その様子に美咲はまた苛立った気持ちになったが、それはハゲ油も同じだったようで、
苛立ちのまま、ふらつくハゲ油は青年の足を蹴飛ばした。

アナウンスが入って、電車が止まる。ドアが開いた。
座ったまま、美咲は素早くホームに目をこらしたけれど、駅員の姿は見えなかった。

「……」

降車側のドアとハゲ油の距離をはかって、美咲は立ち上がった。
そして、

「頭冷やせ。気持ち悪いんだよハゲ油」

そう言って、ハゲ油の身体をドアの外に突き飛ばした。
「うぃっ」と失敗したしゃっくりの様な声を出して、ハゲ油はホームに倒れて落ちた。

彼が身体を起こすよりも早く、電車のドアが閉まる。
顔を覚えられるのも嫌だったので、美咲はすでに後ろを向いてしまっている。
閉まってすぐのドアをハゲ油がドンと叩いた音が聞こえたけれど、美咲は振り返らなかった。

電車が次第にスピードを上げて、窓の外に見えるのが暗い壁だけになったころ。

「あの、……ありがとう」

言ったのは美咲ではなく、青年の方だ。

「別に。まぁ、こちらこそ」

こちらこそどころか、一応、助けてもらったのは美咲の方だ。
けれどぽそぽそと喋る青年は、どうにも美咲を苛立たせる。
そのせいか、素直に礼を言う気持ちにはなれなかった。

そのまま美咲は元いた席に戻ったけれど、青年は元の席に戻るような様子は見せず、
つまり、美咲の正面に座ったままだ。

青年とこれ以上関わり合いになるつもりもないので、美咲は黙ったままでいる。
何も見えない真っ暗の窓の外に視線をうつすことで、青年にも内心を態度で示した。
青年のほうは美咲に何か話しかけたいらしく、しかし何を言うでもなく、視線だけを向けてきていた。

そのまま放っておいてもよかった。
けれど青年のその様子はまた美咲を苛々とさせ、
だから逆に、無視することができなかった。

「何か?」

だから美咲から声をかけたというのに、返って来たのは

「え、と、なんでもないです……すみません」

という応えで、彼はそのまま下を向いてしまう。
それがまた、美咲を苛立たせた。

青年の何が気に食わないのか、この段になって美咲は考える。
おそらくは、彼の卑屈そうな態度だ。
すぐに、悪くもないのに、口癖のように「すみません」というその卑小な態度が、どうにも腹立たしくてたまらない。

「あのさ、あなた別に私に悪いことしてないよね。
 謝らなくていいから。ていうか謝るのやめて。逆に気分悪い」

言われた青年は何かを言いかけて、
「……」
何も言わずに口を閉じた。

「だからっ、その態度が……!」

イラッとしたが、その先の文句を言うのは堪えた。
自分は一応、助けてもらった身だ。
助けてくれた相手に喧嘩を売るというのも違う気がした。
それに美咲自身が言った通り、青年は何も悪いことをしていないのだ。

「……」

ため息をついて気持ちを落ち着け、青年に向き直る。

(あ、汚れてる)

しっかりと正面を向いて気がついた。
青年のデニムの、あのハゲ油に蹴られたあたりにひどく泥がついている。
泥だけでなく、たぶん、ガムのようなものも。

(あのハゲ油、どんだけ汚い靴はいてたんだろ……)

無言のまま美咲は財布の中身を確認する。
間の悪いことにカードとコインばかりで、紙幣がほとんど見当たらない。

「……それ、ごめんね。
 私は悪くないけど、私のせいだね」

美咲が言って指をさすと、青年ははじめて、デニムの汚れに気づいたようだった。

「クリーニング代出したいんだけど、手持ちがなくて」

「え、い、いいよこんなの。洗えばすぐ落ちるし、安物だし」

言われるまでもなく、それは美咲にもわかっていた。
ガムがすぐ落ちるかはわからなかったけれど、青年のデニムが
クリーニング代の方が高くついてしまいそうな安物だろうというのは、一見してわかる。
これはただ、美咲の気持ちの問題なのだ。
このどうにも好きになれない青年に「借りを作っておくのは嫌だ」という気持ち。

今乗っているのは美咲が日頃使うことのない線ではあったけれど、
このままでは、次にこの電車を使うことになったとき、きっとこの青年のことを思い出してしまう。
おそらく、申し訳なかったな、という気持ちで。
それが単純に嫌だったのだ。

そして美咲は、出来る限りそういった後悔を残さないように生きて行こうと決めている。

「あなた、この辺りに住んでいる人?」

「次、の、駅です」

「名刺とかあります? 後日クリーニング代持って伺いたいんだけど」

「いいいいいいいりません! 本当にいいですから!」

私が後日お伺いしたら迷惑になるのだろうか。
美咲にそう思わせるほど、青年の恐縮ぶりはすさまじかった。
けれどこれは美咲の気持ちの問題なのだから、まったくもって引くつもりはない。
顔を出しては迷惑だというなら、
家を教えてくれればポストに入れておくのでもいいし、
勤務先を教えてくれるのであれば、職場の人に申し伝えて渡してもらうのでもいい。
そこはどうでもよかった。

そう、どうでもよかったのだ。
なのに青年は、弱気そうなくせに案外頑固で、譲らない。
そうこうしているうちに電車は次の駅についてしまって、
青年は駆け下りるようにして電車から出てしまった。
美咲はまだ降車するわけにはいかない。

「ねぇ、ちょっと! ……名前くらい教えてよ!」

ホームから美咲を見つめて青年は、寂しそうな顔をして首を振った。
それから小さく笑顔をつくって、ひかえめに、美咲に向かって手を振った。
電車のドアが閉まる。
電車が走り出しても青年は、同じ体勢のまま美咲を見つめている。
あまりよくない気持ちで、美咲も彼を見つめ続けた。

悔しかった。
駅がわかっただけでは、顔は知っているとはいえ、さすがにどうにもならないだろう。
そのまま電車は正確に走り続けて、美咲はすぐに終着駅に運ばれてしまった。
開いたドアの先には駅員がいた。

大学進学とともに家を出て、美咲は一人暮らしを始めた。
実家は2つ隣の県にあるのだけれど、
一人暮らしをはじめたこのあたりは、実は美咲が小学生になる前まで住んでいた場所だ。
年月を経て帰って来た形だ。
だから地区の様子や地理、位置関係はところどころ、美咲の記憶の中にもある。
あの青年が降りた駅のあたりだって、
当時はこの電車は走ってはいなかったのだけれど、全く知らないわけではない。
だからといって青年を探すことができるようになるわけでもないのだが。

改札を出て、地上までゆるやかに上がって行く長い長い地下通路を歩き出すと、
「お客様」
すぐに後ろから声をかけられた。
ドアが開いたとき、目の前にいた駅員だ。

「こちらお忘れではありませんか?」

差し出されたそれは、黒の小さな肩掛け鞄。

一瞬で美咲は頭を巡らせる。
手前の駅で降りて行った青年。
彼はたしか、何も身に付けていなかった。鞄は持っていなかった。

鞄を持たない男性などたくさんいる。
けれど、これが彼のものである可能性がある。
鞄であれば、財布や手帳が入っているかもしれない。
彼の手がかりになるかもしれない。

「あ、はい。やだうっかりしてたみたい! ありがとうございます!」

笑顔で言うと、よかったですお気をつけ下さいねと、駅員も笑顔で答えてくれた。
美咲のいた車両に置いてあった忘れ物らしく、わざわざ彼女を追って持って来てくれたようだった。

(はい。……私はお忘れにはなっていません)
(うっかりしてたみたい……どこかの誰かが)
(ありがとうございます……もしあの彼のだったら助かります)
嘘はついてないよね、と美咲は頭の中で反芻する。

通路を上がりながら、ごめんなさいなどと思いながら、鞄の中を確認した。
財布は入っていなかった。きっとこの鞄の持ち主は、財布はポケットに入れる派なのだろう。
けれどカードケースがあった。

「……あたり」

不用心なことに、クレジットカードとともに、あの青年の免許証が出て来た。
写真の方が少し若いけれど、間違いない。

どうやら、美咲の1つ年上だ。20歳らしい。
そして免許証と同じ名前の印刷された数枚の名刺。
真崎真。
韻を踏んだ名前はちょっと珍しいなと思う。マサキマコトと読むらしい。
名刺にあるのは名前だけで、肩書きも何も書かれていなかったけれど、
裏側はショップカードのようになっていて、
店の名前、地図、メールアドレスが書かれていた。

『カフェR』

彼はどうやら、カフェで仕事をしているらしい。
20歳らしいが、学生ではないのか。
それともアルバイト先などだろうか。もしくは、実家がこのお店をやっているとか?
「これも彼にお金と忘れ物を届けるために仕方の無いことなのだ」と自分に言い聞かせ、
美咲は名刺を読み込んで行く。

カフェはどうやら午後中心の営業らしく、「12:00-24:00」と記載がある。

よかった。
美咲は安心した。
これで翌日、お金を渡しにいけそうだ。

翌日はすでに予定が入っていたのだが、時間通りにそちらを切り上げられれば、
夜、カフェに寄って、終電までには帰れるだろう。
真崎真氏には、明日1日は免許証や名刺がなくて不便な思いをさせてしまうけれど、それは仕方がない。
忘れた彼が悪いのだ。

長い長いスロープの先、地上に出ると、空気は随分と冷え込んでいた。
少し酔いの残っている身体には、寒さはとても心地よかった。

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それぞれの場所で
それぞれに生きていたおんなのことおとこのこは、
出会い、
そして仲良くおつきあいをしていくことになるのですが、
それはまだ先のお話です。

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(to be continued...)

#小説


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