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アマゾンの労働者不足

12/1/2021付け、タイムズ紙のポッドキャストThe Dailyの抄訳です。

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Amazonの雇用ビジネスモデルはざっくり言うと「使い捨て」。

「雇われて、やる気があってハッピーに、効率よく働けるのは2年ほど。その後は違う職にムーブオンしてもらう。」とベソス。

新規職員をあっという間に訓練できるテクノロジーも揃っていて、採用時の手続き処理インフラも整っている。

8ヶ月で従業員が全て入れ替わる速度の回転。パンデミックで需要が爆上がり。他の職(タクシー運転手や飲食)を失い、そこから流れてくる労働者をゴッソリ獲得。4万5千人/週の新規採用。

HRもスカスカで、長い間働いてもらう、と言う姿勢はゼロ。それで成功してきた。

今需要だけはまだまだ高い中、ワクチンの普及で他の職種が再開+社内の労働者が労働状況改善を求めて組合設立運動を起こしたりして、被雇用者に有利な雇用市場になっている。

時給をあげ、福利厚生を改善し、どうにか人を集めようとするアマゾン。労働者不足にかかる費用はこのクォーターで$4B(4000億円)。今季のprofitはゼロの見込みだそうで。

とにかく需要が高い。全国で倉庫を33箇所建設中。物凄い成長率。その倉庫にだって人を配置しないといけない訳だ。

いくら金をばらまいても「労働力使い捨て」ポリシーをやめない限り、ジリ貧になるのではないか。例えばFedexもアマゾンと同じく従業員の回転の速さをほっとく企業で、従業員不足を抱えている。

一方UPSやTargetは被雇用者の声を雇用者が聞き取り入れる関係を築いている。これら企業で従業員不足はそこまで深刻でない。

ベソスは「best employer, best delivererになる!」と言ってるらしいが、労働力使い捨てポリシーを根本から見直す動きはまだない。

気候危機のようなもので、皆化石燃料に頼ってはいけないと分かっているが、どんどん使う。そしてジリ貧になる。

米国でアマゾン倉庫で働ける健康な働き手にも限りがあるのだ、と。

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