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主婦ポリ番外:NY知事クオモ会見(5.29)

概要:NYCの再開迫る。6/8。デブラジオからのアップデート。ミネアポリスの件について。

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総患者数、減少。

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(net)新規患者数、減少。

(net)新規人工呼吸器使用数、減少。

(gross)新規患者数。減少。152。これは嬉しい減少です、0なんて無理だと思っていましたがだんだん近づいています。

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死亡者数 67

5/24 109
5/25 96
5/26 73
5/27 74
5/28 74
5/29 67(内46病院、21老人ホーム)

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再開

ニューヨーク州はどこよりも大きい打撃を受け、どこよりも賢明な再開を行っています。


地域別再開メトリック合否ダッシュボードはこちら
https://forward.ny.gov/regional-monitoring-dashboard

対人口検査数全世界最大。これで感染のモニターが可能になっています。ダッシュボード内に陽性数の表示が新たに足されました。

モニターなしで慎重さを欠いた再開で揺り戻しが来るのを警戒しています。

現在5つの地域で再開が始まって2週間になります。その間のデータは郡で、地域で、州で、そして世界でレビューを受けます。

その結果この5地域で、フェーズ2への移行が承認されました。

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全てのオフィス系事業。小売りでの店内でのショッピング。レンタル/リペア/クリーニング。

不動産業

などなど。

各事業形態にガイドラインがあります。

オフィスでは50%のoccupancy。飲み物食べ物をシェアしないなど。

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小売り。店主は顧客にマスク着用を要求できます。モールは外側に入り口のある店舗のみ再開。

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床屋。予約のみ。従業員は2週間に一回の検査。

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NYC

来週には再開できる見通しです。

医療システム許容量
MTAの準備
hotspot対応

の3点が残っています。

この中でも力を入れたいのがhotspot郵便番号への対応。低所得者層、有色人種。ここにリソースを集中します。

6/8。

をNYC再開の日と見ています。

フェーズ1。約40万人が建築/製造/小売りの事業に戻ります。

「再開」は「元に戻る」事ではない事を忘れないで下さい。New normal. safer nomalに進みます。

wear a mask, get tested, social distance。

一人一人の心がけが一番効果があります。

何が起こるかは

Up to US.
Up to YOU.

アップステートもロングアイランドも再開しましたが、数値はいい感じです。住民の行動がその結果を産んでいます。ニューヨーク市もそうなると信じています。

市長と電話が繋がっています。

なんでですかね、、、凄く顔色いいですね。全然疲れてないみたい。

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デブラジオ市長:ホントですか?コロナで目がやられたんじゃないですか?

私達市民は再開を心待ちにしています。事業の各フェーズも市と州と全ての地域が話し合って決めたものでした。皆がルールを納得して、協力してそれを守って来ている事、とても誇りに思います。

ニューヨーク市は再開に向けて、独自の更に厳しいメトリックを設けました。新規患者200人以下です(*州での条件は「人口10万人に対して新規入院患者二人以下である事」ですから、1679人以下で良いはず。州規制の8倍以上厳しい数値です。)。

本日の新規患者は61名でした。本当に嬉しいニュースです。

陽性者数は15%以下と決めていましたが、本日5%との報告がありました。

ICU患者375名以下の条件に対し、今日は391名。かなり近いです。

市は再開する事業に対してフェイスカバーを無料配布します。

そして市の職員が実際に事業を訪問し状況を確認します。

この状況が続けば6/8の安全な再開にはかなりの自身があります。

市長。ありがとうございました。

他の地域でフェーズ毎の事業再開はうまく行っています。

6/8です。

6/8。

賢く再開しましょう。

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ミネアポリスの件。今、国家が揺らいでいます。

ジョージ•フロイドの家族に心からのお悔やみを申し上げます。

(*ミネアポリスでまたしても起こった警官による黒人男性の殺人。フロイド氏が最後に残した言葉は”I can’t breathe"。5年前にニューヨークで同じように警官に絞め殺されたエリック•ガーナーの最後の言葉と同じでした。息ができない。今でも根深い米国内の黒人差別。普段から息をひそめるようにして暮らしている全ての黒人が、息ができない、と大きく呼応したのは記憶に新しい。ガーナー氏の死の後も司法の正義は施行されず、5年経っています。その間も何人もの無実の黒人が警官や市民に殺されています。

今回も5分以上首を絞められ死んで行くフロイド氏のビデオが流出し、それに呼応してプロテスト、それが警官と衝突。ミネアポリスは暴動にまで発展し、警察署が放火を受けたり地元小売店やターゲットが破壊、略奪されたりしています。

もちろん、ニューヨークでも、LAでも、各都市でかなりヒヤヒヤする熱量のプロテストが起こり、ニューヨーク市内でも警官との衝突がありました。詳しくはYoshilogさんのnoteにまとめられています。

https://note.com/yoshilog/n/n727002c1a71e

)

これは、孤立した事件ではない。

何十年も続けて何度も何度も起こる、システムの不備だ。不正義と不平等の壮大な長編。一人一人はそのチャプターでしかない。近代のチャプターはこうだ。

ロドニー•キング(LA 1991)
アブナー•ルイーマ(NY 1997)
アマドゥ•ディアロ(NY 1999)
ショーン•ベル(NY 2006)
オスカー•グラント(CA 2009)
エリック•ガーナー(NY 2014)
マイケル•ブラウン(MO 2014)
ラクアン•マクドナルド(IL 2014)
フレディー•グレイ(MD 2015)
アントワン•ローズ(PA 2018)
アマード•オーバリー(GA 2020)
ブリオナ•テイラー(KY 2020)
ジョージ•フロイド(MN 2020)

これが暴動の源です。

怒りの源です。

同じ事が何度も何度も起こる。

警官に殺され、コロナに殺され。

この不正義が全く改善されない。

勿論暴動を援護する訳ではありません。

しかし、プロテスト?YES!!

このグロテスクな司法の不正義に反対意思を表明したい?勿論だ!

私はプロテスターに100%賛成します。

放火や略奪ではなく、

プロテスターに。

enough is enough.

いつになったらこの国は学ぶんだ?こんなに時間をかけてもこんなベーシックな差別をベーシックな不正義を撤廃できないか。私達はもっとできるはずです。

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(*私見、長いです。

ここ数日のネットでの日本人の意見を見ていて、「あの警官も酷いけどだからと言って暴動起こすなんて、これだからダメなんだ。」というようなモノが散見されました。

私見ですが、日本人はやはり全体的に単一民族ですから、人種問題となると米国のスペクトラムでは保守派よりの所にいます。ぽーんとアメリカに放り出されればデフォルトで「保守」となるはずです。

他の国から「モノ」としてさらわれて来て、人権もなく、奴隷として無償で働かされ、「自分の赤ちゃんにやる前に主人の赤ちゃんに乳をやれ」と、自分の子を飢餓状態にしながら働き、傷つけられ、死んで行った。その奴隷達の労働の賜物である綿で(当時世界の95%の綿はアメリカの奴隷達が生産していた)自国の富が築かれた。そんな人種、日本にはいませんから。

「先祖代々」とファミリーツリーを辿ろうとしても数代で必ず行き詰まる「国民」。奴隷解放に反対した南軍旗が市庁舎にはためき、自分たちを虐殺した南軍将校の銅像が公園に建つ。そんな場所で生きる事。「もう奴隷制は終わった」と払拭できる簡単な闇ではないんです。

そして、ここまでの不正義に晒され日々生きて行く事。

心のダメージは私達日本人には計り知れないものがあると思います。

私達は、部外者として、「暴動/略奪したから兎に角ダメ!」と頭ごなしにジャッジするのではなく、「いや、そりゃ怒るよ」と怒りの源に心を寄せる事は出来ると思います。「だから盗みをして良いのか」という論議ではなく。殺人だって、間違いで殺した、激高して殺した、計画して殺した、後悔している/していないで量刑が変わりますよね。

私は日本に産まれて日本の教育を受けて来ました。それは100%運です。もし、私のこの自分の魂が、アメリカ黒人の貧しい家に産まれていたとして、20代で、この状況で怒りを抑えて平和的にいられたかと言えば全く自信はありません。

ミネアポリスのプロテストでは既に一人が亡くなっています。

警察の側にも、プロテスターの側にも、もうこれ以上被害者が出ない事を祈るのみです。)


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