可愛がりか、いじめか
小学校6年生の時のことです。クラスメイトに運動神経抜群で頭の良い男の子がいました。
彼は昔から足が早く、何をやらせても上手く、男女問わず人気がありました。
町内会のソフトボール大会でもピッチャーで4番。ただ、町内会なのでメンバーもバラバラ。彼の球を取れるのは、同じ六年生のIくん。
Iくんは運動神経も悪く、頭も決して良く無い。素直で大人しい肥満児です。
人気者だった彼は、Iくんをキャッチャーにして、頑張ってボールを取らせました。
人気者のチームは残念ながら負けてしまうのですが、Iくんが頑張ったのが嬉しいのか、それから人気者は毎日Iくんにちょっかいを出し始めました。
Iくんは、毎日のように「やめてーやー」と大きな声を出して、本気で嫌がってました。
それを僕たちは可愛がっているんだな、といつも微笑ましくみていました。
それは卒業するまでずっと続いてました。
今思えば、それはイジメだったのだろうか?と、思い出す時があります。
僕たちは人気者がやることは無条件で可愛がりだと思っていたし、人気者も悪気がない。でも、Iくんはどうだったんだろう?いつもおとなしかったのは、これ以上目立ってちょっかいをかけて欲しくなかったからだろうか。
そんなことを思い出します。
学校も先生も何も干渉しなかったです。
人気者の親は商売をしており、それをみていたので、可愛がり方も豪快だったのかもですね。
友達ができること、学校でできること、家庭でできること、あったんですかね。
改めて、可愛がり、改めていじめを考えると少しずつエスカレートするんんだと思います。
ともだちも気づいていないので、何をしているかを知って、いじめられている可能性があることを知ることが大切なんだと思います。
早期発見が一番大切だと思います。子ども本人に事実確認をすることなんでしょうね。
教員は少し構えてしまっているんでしようね。保護者対応に難しさを感じる95%ときいたことがあります。
いじめの有無よりも事実確認。具体的に誰が何をしているかを確認することが必要なんでしょうね。
いじめをあらためて考えると
・定義がかなり広い
・一定の人間関係がある
・攻撃する行為「心理的、物理的に」を行なっている
・心身の苦痛を感じていること
被害者の場合は、子どもの意見を確認する。学校、相手方の児童や保護者と協議することが必要でしょうね。
加害者の場合は、子どもに事実を確認し、子どもの気持ちをしっかり聞く「何故それをしたのかを聞く、背景を確認する」、しっかりと謝罪することでしょうね。
学校の立場としては、加害者への指導は、加害者の気持ち。被害者のサポート。再発防止。被害者、加害者の言い分を聞いてしっかり判断することでしょうか。いじめあった、謝罪した、おわり、というアッサリしたものでは駄目だと思います。
子どもって低学年だと自分でやってよいこと悪いこと、相手が傷つくこと、なかなか判断できないと思うので、ちゃんと教えてあげることが大切なんですね。高学年になると、社会と自分自身の存在も考え始める、友達を意識し始める、友達がやってるからやる。それに悩むかもですね。
中学になるとクラスの立ち位置を考え始める、色々な人がいる中で自分はどうするかを考え始める時期ですよね。
学校が日頃の指導体制の構築、先生同士の連携、指導の適切さを先生たちで議論すること、道徳の授業よりも、相手が悪いから、が主語で、いじめが発生するので、やめて欲しいことを明確にする。でしょうか。
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