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中国弁理士が語る商標のお話

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知財の話の中で、先ず第一歩、商標の問題を念頭に置きましょう。非常に分かりやすい言葉で語っていますので、是非読んでみてください。
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2021年2月の記事一覧

ふと考「花粉症薬をもらうために病院に行って思いついたこと」

最近、花粉症がひどくて、 病院に行って、花粉症の処方薬をもらいました。 ドラッグストアなどで気軽に買える花粉症の市販薬もありますが、 お医者さんに掛かる費用を含めても、処方薬のほうが安いので、 私の場合、毎年処方薬を飲んでいます。 ところで、 我々弁理士の業務の中でも、花粉症薬を処方するお医者さんと非常に似たような部分があったことにふと思い付き、ここでつぶやきたいと思います。 この前、私は、住んでいる近くの小さい耳鼻咽喉科のクリニックに朝一行きました。 朝一病院に行ったの

私は去年、中国で300件の知財訴訟に関わった!

中国では、現在、物凄く多くの知財訴訟が起こっています。 (1)中国での知財訴訟件数は?以下、中国の最高裁のサイトにアップされているレポートを紹介します。 中国の最高人民法院(最高裁)で、2020年4月に公開したレポートによると、2019年の中国での1年間の知財訴訟件数は、481793万件だそうです。 知財訴訟だけで50万件を及びます。 そのうち、一審の民事訴訟案件399031件。 そのうち、専利(P・U・Dを含む)案件22272件。 商標案件65209件。 著作権案件

中国で模倣品対策するには、商標権のみでは足りない

知財に関わる人間からすれば、中国での模倣品対策問題は、永遠の未解決テーマです。 一番悪質なのは、正規品と全く同じ形の粗悪品に、LOGOを付けて売り出している製品です。 私はこれを初期段階の模倣品でと称しています。 例えば、以下のようなもの。 (1)正規品と同じものに、LOGOを付けた模倣品 こちらは、プラダ偽物です。 特に、海外の有名ブランドのかばんとかの偽物がこちらに当ります。 このような模倣品は昔から存在し、昔は、北京などの大都会には、模倣品だけを売っている商店街