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中世マスターシーフストーリー「ワラキア王国防衛」

主な登場人物の紹介

主人公 マスターシーフ カイン
伝説の凄腕シーフ: 出身は謎。ステルス スキルをマスターしている。盗みや侵入、そして偵察や諜報活動のプロ。素手や剣の扱いにも長け、不意打ちを得意とする。
今回は盗みではなく。ルーマニア🇷🇴の防衛戦をサポートする。

従者レイラ: クロスボウや弓の達人。カインの任務を強力にサポートする。ステルスのスキルも高い。

ブラド三世:  ワラキア王国(ルーマニア🇷🇴)の国王であり智勇兼備の名将。神出鬼没の作戦能力。機略に富み、戦闘能力も高い。侵入者には情け容赦ない残虐な行為で周辺国を震え上がらせた。宿敵はオスマン帝国(トルコ🇹🇷)

「ワラキア王国防衛戦」
先祖伝来の家宝を盗まれた、オスマン帝国メフメト2世は、父から激しく叱責される。。

この影響により、オスマン軍のワラキア侵攻は、予定より3ヶ月ほど遅れた。

この間に、ワラキア公国は、戦傷者の回復に専念できたこともあり、動員できる兵力は、8千5百から1万2千にまで回復した。

しかし、オスマン帝国の兵力は増強され7万をはるかに超える。大きなピンチであることに変わりはなかった。

そして、その時は訪れた。。。。。。
ワラキア南部とオスマンの国境付近”ベレネ”からオスマン軍が侵攻してきた。。
ドナウ川へ仮設橋を架け、堂々たる進軍である。

対する、ブラド3世は、オスマン勢が橋を渡るところを
急襲したいところだったが、見晴らしの良い河川付近では、それは叶わなかった。。

そこで、オスマン帝国軍 先陣を指揮する将兵の動向を偵察する命令が、”カインと従者レイラ”に下された。。。
夜陰に乗じて、小都市ピアトラ付近に陣取るオスマン軍の陣に近づく。。

陣の焚き火が、めらめらと揺らめき、火の粉が舞う中、カインと従者レイラは
茂みに隠れて耳を澄ます。。

遠巻きに、将兵達の声が聞こえる。
”ワラキアの腰抜けども、こたびは恐れをなして、出てこぬようだ”、”一気に、首都トゥルゴヴィシュテまで、駆け抜けようぞ”との会話が聞こえた。。

オスマン軍きっての不敗将軍、”ザンデルス”も、なかなか迎撃してこないブラド3世は、
今度ばかりは恐れをなして、出てこれぬのかと思いはじめている様子であった。。。

会話の中で判明したのは、この将軍”ザンデルス”が先陣軍2万の中枢を担っているようで、

この将軍の指揮能力を削ぐことが、まず第一優先と思われた。。オスマン軍7万は翌朝、ピアトラを発ち、首都トゥルゴヴィシュテを目指し進軍してきた。

これ以上オスマンの侵攻を許すと、ワラキア公国民の不安を煽ることになりかねない為、ブラド3世は、首都トゥルゴヴィシュテを密かに出撃した。

ブラド3世は、小さな村、”カリネシュティ”に密かに陣取り、道の両脇に広がる森の中に騎兵を隠す。。。

カインと従者レイラは、カリネシュティの南東に広がる森の中に居た。巧みに偽装し辺りを伺う。。

夜明けと共に朝霧が辺りを包む。。淡いピンクと紫のグラデーションの彩りが空を染める。。。

霧の晴れてきた頃、ワラキア軍がオスマン軍の陣近くで
急に姿を現し、オスマン軍先陣はざわめいた!!!

ワラキア軍の弓騎馬兵がオスマンを挑発する!
30騎が、円を描きながら疾走し、来るなら来てみろとばかりに、オスマンの先陣部隊に近づく。。

多勢でないと来れのぬのか!腰抜けどもめと、オスマンをあざける。。

オスマンの先陣は、ザンデルス将軍。。じっとこの様子を静観していたが、
「者ども、無敗の我が部隊の力で粉砕してやろうぞ、続け!!」

怒涛の如く、ザンデルス率いる先陣部隊が進撃してきた。

ワラキア勢も、重歩兵騎士団を繰り出し応戦する!!
最初の騎士同士の、ぶつかり合いは、ほぼ互角、たちまち乱戦になった。

両軍先陣が疲労し動きが鈍くなってきたところで、オスマン軍の増援部隊が現れた。。。

そこでワラキア騎士団は、敗走したかのように。その場を後退する。。

ザンデルス将軍と増援部隊は、今がチャンスとばかりに追撃する!!


両側が、深い森で地形が狭くなったところで、ワラキアの騎士達は急反転し、応戦しはじめる。

坂道となっているので、オスマン軍はスピードを緩められず、たちまち狭い地形に押し込められ、たちまち大混戦になる。

そこへ、森に隠れていたブラド3世自ら率いる、重装騎士部隊が突如飛び出した!!

騎馬乗りの騎士と、徒歩騎士混成の騎士団は、オスマン軍を両脇から挟撃する。
馬のいななきと剣、槍の交える金属音がこだまする。

辺りは、オスマン兵の重傷者が多くあふれかえったが、オスマン軍のザンデルス将軍は奮戦し、混乱する部隊を立て直そうとしていた。

カインと従者レイラは森の中から、混戦のさなか、ザンデルス将軍を見つけた。
一際目立つ黄金のプレートメイルに、赤い斜めのスリットラインの入ったデザインは、
異彩を放って、歴戦の将軍たる威厳に満ちている。。。

敵ながら見事な戦いぶりから、直ぐに”ザンデルス”と分かったのだ!!

巧みに偽装したカインと従者レイラは、森に完全に溶け込んでいた。。

カインは、慣れた手つきで、伝説の弓、”Doom Slinger(ドゥームスリンガー)”をゆっくり構える。。従者レイラも、カインの指示で、長弓を構える。

狙いは、将軍ザンデルス。。。。
距離は100m、、距離分の仰角をつける

カインと従者レイラは照準を定め息を止める。。。。。。
狙いは定まったが、何故か引き金が引けない。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。
あの優れた将軍を葬るのか?

従者レイラは、カインの指示を待っている。。。

しかし時間はない、カインは たまらず引き金を引く。。バシュ!!矢は少し弧を描き、
ザンデルスめがけて放たれた。。。
続けて、エリート射手、従者レイラも引き金を引いた!!

カインの放った矢は、無情にもザンデルスではなく、その馬に命中し、馬はバランスを崩し、ザンデルスは落馬した。

レイラの放ったBoltは、ザンデルスの馬がバランスを崩したタイミングでの到達であった為、ザンデルスに命中しなかった。。。

ザンデルスが落馬したところへ、ワラキアの重装騎士1騎が突進!
重装馬に蹴飛ばされ、大剣で切り付けられたザンデルスは重症を負う。

大軍のオスマン軍は、何とかザンデルスを救出して、
先陣部隊は引き上げ新手の増援を繰り出してきた。

戦いは、狭い地形での戦いに誘いこんだワラキアが優勢であった。ことにブラド3世直接指揮する部隊は精強を謳われたオスマン軍を度々押し返した。。

しかし、次々に新手の部隊を投入してくるオスマン勢に、ワラキアの騎士達は  じりじり後退せざるを得なかった。。

オスマン軍は5倍以上の兵力である。戦いが長引くほど、
数の多い方が有利になっていく。。。

前線で戦うブラド3世も疲労していたが、じりじり後退する騎士団の士気を鼓舞すべく、
控えさせていた、新手の重騎士300騎と共に敵中になだれ込んだ。。。

ブラド率いる精鋭300騎は、獅子奮迅、オスマンの重装歩兵多数をなぎ倒した。。

しかし、多勢に無勢。馬を傷つけられたブラド3世は落馬した。。

ブラド3世は、落馬に物おじせず、背中に装備しておいた、長剣を振りかぶって奮戦‼︎

ワラキアの騎士達は、密集隊形でブラド三世を守りながら、一進一退の攻防を続けた。
しかし、疲労と重傷者続出の為、ワラキア勢は、もはや崩壊寸前だった。。

カインと従者レイラは、たまらず、味方戦傷者の鎧を身につけ、ブラドを守るべく加勢する

ブラド3世は渾身の力を振り絞り、長剣でオスマン勢を”斬りつけた”

そこへ、オスマン軍新手の重装騎兵が突撃してきた!!

ブラド3世は、最初の騎兵らを長剣で撃退したが、
押し寄せる騎兵に肩を突かれて重症を負った。。

カインと従者レイラは、ブラド3世をかばいながら後退する。。。

カインも渾身の力を振り絞りブロードソードを振りかぶる。。

オスマン騎士の繰り出した槍を受け止めた時、剣が折れた。。

もう、これで最期かと思われたその時、西の深い森から、新手の謎の騎士団が現れ、
横合いから、疾風怒涛の如くオスマン軍に肉薄した。。

朱色の長い槍の繰り出す、謎の騎士団の突撃!!!瞬く間にオスマン軍は粉砕された。。

白い旗印の ”たなびく姿”に恐れをなし
おびただしい戦傷者を出しながらオスマン軍は敗走する。。。

土煙が晴れて、戦場が静まり返る。。。。。。。。
そこへ馬乗りの長大な槍を構えた一際”大きな騎士”が現れた!!

「ブラド王殿、ご無事であるか?」

ブラド3世は、薄れゆく意識の中、その、”の太い声”に聞き覚えがあった。。

「私は、前回十字軍の遠征の際、オスマン軍に破れ敗走した折、貴殿の援軍により壊滅を免れたドイツ修道騎士団長、”ガレリヤ”である」

「あの時の ご恩は、忘れはしませんぞ!!貴殿がいなければ、我がドイツ修道騎士団の部隊は壊滅していたのだ。。」覚えておりますかな?

ブラド:「おう、あの時の。。」
意識が朦朧しながら応える。

ガレリヤ卿は、続ける、ブラド王殿の心意気と、命を惜しまぬご活躍に共感、感謝の念を覚えます。。「しばしの間。このワラキアに駐屯させて頂く所存」

ブラド:薄れゆく意識の中 、「うむ分かった、ご厚意感謝する。。。。」

ドイツ修道騎士団は、神聖ローマ帝国からの密命によって
ワラキア公国の危機を察知し、最精鋭のガレリヤ騎士団を派遣したのだった。

それは、キリスト教圏を守ると共に、”歴戦の勇、ブラド3世”を守る為のものであった。

ドイツ修道騎士団の思わぬ援軍により、ワラキア勢は、オスマン帝国を撃退し壊滅を免れた。。

しばらくは、オスマン帝国も このワラキア公国に侵攻できないであろう。。。
そして、ドイツ修道騎士団6000騎が新たに加わった。一時的な応援とはいえ心強い援軍である。

ブラド3世は、傷を負いながらも一命を取り留める。

カインは、改めて、このブラド王の男としての心意気に、強い共感と尊敬の念を抱き、胸に湧き上がる感情を覚えた。。。

ワラキア公国の防衛任務を一端完了したカインと従者レイラは、この後どうするのか?2人で相談する(行動は完全に自由)


① ドイツ修道騎士団に後は任せて、新たな別任務”エジプト王墓”に向かう
② ブラド3世に続けて仕える
③ ドイツ本国に戻り、しばし休息をとる (しかし、いつ任務がくるかは分からない)

次回に続く。。。

音楽:https://www.youtube.com/watch?v=adlIBRAy6uM
 

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