53.スラムダンク創作山王でわちゃわちゃする話(深津一成、仙道彰)

主人公佐藤アキちゃん、山王工高出身、大手雑誌編集部で働いている。


沢北:アキの幼なじみ 山王工高出身 アメリカ在住


深津:東京のプロチーム所属 沢北の先輩 山王工高出身 


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※52話の続き未成年の方ご閲覧ご遠慮ください。
完全自己満、創作なので苦手な方はご遠慮ください。誤字脱字あり。すみません。


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「ここが、すれ違った男女が再会する場所?」

ヒールは到底似合わないバス釣りボートの看板を目の前に思わず本音が漏れた。

「ボート2人乗りにしたよ。」
私の話なんて聞いてないみたいに、仙道が手招きする。

ここ東京のど真ん中だよね?
千代田区に、昔ながらの釣り堀っていう業態が残っている事に驚いた。

弁天橋と聞いたので赤坂見附駅で仙道と落ちあった。
ホテルオータニへ向かう道筋に、この釣り堀へと案内される。

最初、そう言ってみたけどここでデートしようっていうあたりが仙道らしいな。と思った。

「だって水原さんあんまり人目に付くところで会うの嫌かなーって。」
「ここも、結構人目はつく方だと思うけどね?」
そう言って、釣り堀を珍しそうに横目で眺めていく人たちを指差した。

ボートを乗ったのなんて、何年ぶりだろう。
仙道は慣れた様子で釣竿を垂らしてる。
どうやったら、こんなに子供のまま育ちました。っていう雰囲気になれるのかな。と思った。

「ここ、春は桜見ながら釣りできていいよ。桜咲いたらまた2人で来よう。」
「…たしかに、そのまま桜田門方面に散歩するのもいいね。」

家族連れがボートに乗っていて、楽しそうな声が響く。

「昔、お父さんとよくボート乗ってたな。」
何故か子供の頃を思い出した。

こんな事思い出すの、東京に来てからなかったのに。

「えー。釣り、教えますか?」
「やってみようかな。今日は見てるね。」

天気がいい太陽の下、2人でただ水面を眺めた。
お世辞にも水は綺麗じゃないけど、よく小さい頃に行ったキャンプや、ボートの場所を思い出そうとする自分がいた。


すごく不思議な気持ちになる。


「ねぇ、仙道君。まだ私、君の彼女でいてもいいかな?」

私多分ずっとこういう事したかったのかもしれない。
君みたいな人と。

「えっ。彼女でいてくれないと!また俺、深津の彼女に相談して、深津に怒られちゃうよ。」

思わず吹き出した。

その光景が想像できすぎて、おかしくて笑いが止まらなくなった。


「ありがとう。ごめんね。傷つけて。」
そう言って顔を覗き込んだ。

「守ってくれて嬉しかった。」
そう続ける私を、なんて事ないようにいつもの笑顔で見つめる。


「相田さんと俺は何にもないんで、安心して。」
そう言われて、またふふッと笑った。
「何もしないでね。お姉さん、妬いちゃうなー。」
そう言って2人で笑い合った。

「仙道君、来週から日本代表候補合宿でしょ?」
「うっわー。言ってなかったのに、知ってるのさすがだなぁ。」
そう言ってヘラヘラする。
「応援してるよ?」

「癖もの揃いですしねぇ。キャプテンは大変だろうな。」
そう言ってバスがかかった釣竿を慣れた手つきで引き上げた。






珍しく家でご飯を食べた。

練習と自主練が終わった後に会うから
外食か深津先輩が軽く食事を済ませることが多い。

今日は早い時間から深津先輩が家に来た。
2人でスーパーに行ってから簡単なものを作ってあげた。

なんとなく、表情と会話はいつも通りでも
近々大切な事があるんだろう。と察する。

少し緊張してたり、息抜きをしたい時
深津先輩はいつもより私の話を聞く。

頬杖をついて、私の事を見てる。

その時はわざとたくさん話す様にする。

食器を洗っていると、座ってテレビを見ていた深津先輩が立って私の後ろに来た。

「美味しかったぴょん。」
そう言って後ろから抱きつかれる。
大した料理じゃないのに、いつも褒めてくれる。
振り向いて無表情な顔を見て
「もっと練習するね」
そう言って頭をこすりつけた。

「毎日食べたいぴょん。」
そう言って、身長が高い深津先輩には
小さすぎるシンクに横並びになる。
私が洗った食器を布巾で拭き始めた。

不意打ちで、ときめかせる。
私はこう言う時本当に照れて何も言えない。

「…。」
なんとなく、いつも踏み込まない事を
食器を洗いながら聞く。

「かず君ってさ、試合の時緊張しないの?」
少し目を大きくして、目だけ上を向く。
なんて答えようか考えてるようだった。

「するぴょん。」
少し驚いた。
アリーナで見る深津先輩は全くそんな風に見えない。

「意外だなぁ。」そう言って思わず洗ってた手を止めた。

「するけど、ボールを持つとしなくなるぴょん。」

私が持っていたお皿を代わりに洗い始める。
「へぇ…。才能?」
そう言って笑って覗き込む。
「いや、物量ぴょん」
口角だけ上げて、否定した。
ハテナマークが浮かんでいる私に
説明しづらそうに続ける。

「練習量。あとは準備。数をやっていれば
どんだけ緊張してても、ボールを持てば何をすればいいかわかるぴょん。」
こんなに真面目にバスケの話をしてくれたのは
初めてかもしれない。そう思って引き込まれた。

「それだけ。」
私の真剣な顔を見て、そう付け足して茶化す。
「かず君は、凄いよ。」
本心で思って言った。
そう言った私の顔を見て、
少し嬉しそうにする。

「この作業はいつも、なんだかんだ1人で向き合ってるから…」
そう言って最後のお皿を洗う。

「今はアキちゃんがいて、なんか…」
少し口ごもる。
「前より自信もててるぴょん。」
目を合わせず言われた。
「ん。」お皿を渡されたから、手に取って布巾で拭く。

あ、なんか。すごく大事な事を聞いた気がする。
むずむずする位嬉しい。
「私…邪魔じゃない?」
ずっと不安に思っていた事をつぶやく。

少し目を丸くする深津先輩。
すぐ否定しようとして、言葉を選ぶ。
私達は、一度バスケが理由でさよならしたから。

「アキちゃんと一緒にいる俺は最強ぴょん。」
暗い話になるのが嫌なのか
茶化す様にそう言って軽くデコピンされた。
「え…痛い。」
嬉しいのと、痛いので混乱する。
「え。」
深津先輩が赤くなった私のおでこを見て驚く。

「ごめん。」
そう言って肩を揺らしながら
私のおでこを抑えながら震える。

なんで、ツボってるの…。
痛がる私を見て笑う深津先輩がおかしかった。

「アキちゃん、コンビニで何か買ってあげるぴょん。」
私がむくれてるのを見て、まゆを下げて
ニコニコして機嫌をとる。

「深津先輩嫌い。」
そう言ってふざけてキッチンから部屋に戻ろうとする。
笑いながら手を掴まれて引き止められる。

口角を上げて
「もう嫌い?」

そう、見下ろされて聞かれるから
ふざけてうなづいた。


掴んでいた手を離して両手で私の腰を掴む。
引き寄せられた。

「まだ嫌いぴょん?」
少し動揺しながら、近くなったら顔から目を逸らしてうなづく。

体を持ち上げられて「ちょっと!」と言う。
抵抗も虚しく狭いシンクの上に乗せられる。
真正面に顔が合って、両手を私の体の横に置いて
ちゅっとキスをする。

「これでも嫌い?」
みるみる顔が赤くなるけど、恥ずかしすぎて何も言えなくなる。

そんな私を満足そうに見つめながら
上唇を吸われる。
吸われた途端に息がもれて、その後すぐ噛まれた。
「痛いよ…」そう言う私の言葉を封じる様に
顔を傾けて舌を入れる。
私も同じく舌を絡めて答えると、唇を離して
べろっと舐められた。

「嫌いなんでしょ?」
そう聞かれて、胸の真ん中を親指で撫でる。
声が漏れそうになってまたキスされた。
片手で胸の真ん中をなぞられて

座っている私のショートパンツにもう片方の手が入ってくる。
「えっ、ちょっと…。」
そう言って制しようとするけど、
弄られてわざと音を立てられる。
恥ずかしくて「いや…」と言った。
「嫌いなのに濡れるんだ?」
そう言ってまたキスする。

もー深津先輩めっちゃスイッチ入っちゃってる…。
機嫌を損ねた訳じゃないよね?と焦りながら、強引な深津先輩に戸惑って思わず「嫌い」って言った事を後悔した。

「嫌いじゃない…」
涙目でやっと言う。
それを聞いて、ひょいっとシンクからおろした。

「え?」
「嫌いじゃないならいいぴょん。」
そう言っておでこを撫でられた。

「ええ…」髪の毛を耳にかけながら深津先輩の顔を見る。

私を通り越して玄関に行くから
「待って…。」と言った。
「ん?コンビニ行くぴょん。」
無表情で言われて
すり足で深津先輩の手を取る。

「行かなくていい…」
そう困った顔で言う。
「なんで?」
「…最後まで触って」
もうタジタジだった。

「触ってくださいだぴょん。」
意地悪だ…。
私が困った顔をする。

「嘘ぴょん。」
そう言って頭を撫でた。

そのまま頭を掴まれて、屈ませられた。
「え…ここで?」
この瞬間いつもドキドキする。

廊下で深津先輩のズボンに手をかけた。
ゆっくり先端から咥える。
教えてもらった通り、気持ちよくする。
しきりに無表情で頭を撫でられた後、

肩を掴まれて立たされたと思ったら
後ろ向きにされて、壁に手をつかせる。
腰を掴まれて緊張した。

パジャマのショートパンツをおろされて
足を開かされる。
後ろから指をいれて掻き回された。
玄関が近いから声が出せない。
もう片方の手で前から下半身を触られて
大きく息を吐く。
同時にしないでっていつも言うのに…。

その間、足がガクガクしてきて息が荒くなった。
その内後ろからあてがわれて
腰が動いた。

「あーあ。嫌いな人にこんな事されて
挿れられたいんだ?」

耳元で言われて「違うよ…」弱々しく言った後
先端で擦られて声が出る。

腰が離れていって
「えっ。」と言って思わず振り向く。
「バックでするのやめたぴょん。」
そう言われて
手を掴まれて正面に向かせられた後
太ももを両手で掴まれて体を持ち上げられた。

抱えられながらドンッと音を立てて壁に押し付けられて、深津先輩の胸板と壁で挟まれて苦しくなる。
「かず君苦しい。」
そう言った時に下から突き上げられて
大きな声が出た。

「でも気持ちいい?」
そう聞かれた後、口を塞ぐ様にキスされる。
「だめだめ」そう言って肩を叩く。
その間も何度も壁に打ち付けられるように動かれて、思いっきり声が出る。

「俺の事好きぴょん?」舌をいれられながら聞かれるから、ガクガクしながら何度も壁に打ち付けられながら下から突かれる。
「うん…好き。」激しくキスしながら
やっとそう言った。

ピンポーン。

呼び鈴が鳴って思わず静止する。

こんな時間に誰?
深津先輩と目を見合わせる。

一旦、深津先輩が名残り惜しそうに私をおろす。
私がぷんぷんしながら、ショートパンを履く横で深津先輩がズボンを履く。

私が玄関に行こうとするのを片手で止めて、
自分の後ろに引き寄せた。

深津先輩が「はーい。」と言ってドアを開ける。

深津先輩の体越しにドアの外を見ると
隣の部屋のサラリーマンの人が立っていた。

キョトンとして目線を落とす深津先輩。
「あ、あの。」
私が出てくる事を想定していた隣の人が
深津先輩に驚きながら、顔を見上げる。

その後、心配そうに後ろにいる私の顔を見た。

「凄い音がしたんですけど…。何かありましたか?」

物凄い疑り深く、深津先輩を見る隣の人。
理解するまでにラグがあった。

「あ。夜分遅くすみません。」
そう言って礼儀正しく頭を下げる深津先輩。

「すみません。2人でふざけてて気をつけます。」
「はぁ…何もないならいいんですけど。」

そう言って頭を下げて、帰っていく。

ドアを丁寧に閉める。


2人で肩を震わせて声を出さずに笑った。

「怒られちゃったぴょん。」
少ししゅんとする深津先輩に肘打ちする。

「深津先輩、力強いんだから…気をつけないと。」
「だって嫌いって言うから、ムキになっちゃったぴょん。」
そう言って私の両肩を掴む。

「嫌いなわけないじゃん…」
そう恥ずかしそうに言った私に
満足そうにちゅっとキスをした。

「おでこ大丈夫ぴょん?」
「痛い。大丈夫じゃない。」
そう言って睨む。

「…気持ちよくする?」
そう聞かれて首をふった。
「アイス買って?」
「わかったぴょん。」

そう言って手を繋がれた。
2人でコンビニに行く。

その後、アイスを食べながら家に帰ったら
玄関に入った途端に深津先輩が
懲りずに音を立てて
またお隣さんに2人で怒られた。





「全日本の戦略は今後スポンサーとメディアに絞って、アプローチしていくみたいだわ。」

「ぴょん。」

「沢北がドラフト指名された事で、若い世代を中心に多くの人に知られるきっかけになった事が大きいわね。雑誌、SNSの反応、テレビへの出演で人気が明らかになったから。」

広報部との打ち合わせで、相田さんが意気揚々と話すのをアキちゃんと2人で使う冷蔵庫は何がいいのかな。と携帯で調べながら聞いていた。


「スポンサー営業部に聞いたけど、流川がアドバイザリースタッフ契約を結ぶって。」
そう言って、事務所に積まれた見慣れないバッシュの箱を指差した。

「その流れでたくさん、くれたわよ。持っていきたかったら待っていって。全日本で履いて欲しいのね。」
携帯をいじっていた深津の前に相田さんが
一箱おいた。

「履いた時浮いた感じするから、俺は好きじゃ無いぴょん。」
そう言いながら一箱手に取って開ける。
くるりと曲線を描いたラインが挑戦的なデザインだった。確かに若い子たちが履きそうなデザインだった。

「一之倉にあげるぴょん。」
そう呟きながら、目線を相田さんに向ける。

「俺らのバッシュはチーム契約、どうなってるぴょん?」

プロチームメンバーが着用しているのはそのメーカーのライバル会社のバッシュだった。

流川が個人で、このメーカーの靴を身につける事になる。

全日本での人気選手の靴の着用は大きな宣伝効果になることを見越しての、戦略だろう。

「んー?深津君って、全然聞いてないふりして、鋭いわよね〜。裏で話がついてるみたいよ?」

ミサキと諸星があってた理由はそれか。と勘づいた。

「ギブアンドテイクよね。」

「深津君お気に入りのメーカーさんは、沢北君をご指名よ〜。」

なるほど。国内人気では俺や流川が所属してるプロリーグが圧勝してる。
沢北は熱心なバスケファンからは根強い人気はあるものの、NBAのドラフト指名を受けてから活躍するかは、国内人気で既にファンを獲得している流川と違って先行投資に近い。
それでも、山王の時から試合では履き続けていたメーカーだったので、沢北は譲れなかったって事か。

「確かにこの派手なデザインは…沢北には似合わないぴょん。好きそうだけど。」

そう言いながら、深く椅子に腰掛ける。

「NBAが世界的に人気のリーグになったのはこういう戦略があったからよ。割り切ってねー。あくまで、俺たちは商品とか言い出さないでねー。」

「バスケが出来るなら、喜んでピエロになってやるぴょん。」

顎を突き出して、無表情で相田さんについた悪態。

「意外と狡猾なのね。」
相田さんが見直したみたいな様子で悪態を受け流した。少しつまらなそうだけど、笑っていた。


「ルーキーとしてズバ抜けてたあの子がねぇ…。代表候補合宿かぁ。
深津君も変な子だと思ってたけど。こんなに立派になって」

「悪口ぴょん?」
膝に両手を乗せて無表情で向き合う。


国際大会の準備として、代表候補合宿に呼ばれ、そこでも実力が認められれば晴れて正式に日本代表メンバーになる。
流川と沢北がどちらも日本代表に選ばれるかは、わからない。
もちろん俺も。

「この歳まで、仙道君と仕事できるなんて…。」
「相田さんおすすめの冷蔵庫教えて欲しいぴょん。」
「急に何?変な子。」
相田さんはぶつぶつ言いながら、調べてくれた。

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