トイレトレーニング おまけ②~トイレの場所はどこにする?~
今回は「トイレ」の設置場所についてです。
どこでトイレをさせたいか?
トイレの場所でまず考えるのは室内(ケージやリビング)か屋外(庭・散歩の時)かです。
私個人としては、室内がお勧めです。メインのトイレが室内で、外でも出来るように教えておくのが理想ですね。
室内のメリット
・トイレへ行きやすい
最近は室内飼いの方が多いですね。トイレをするのにわざわざ外に行くのは手間です。特にマンションなどでは高層に住むほど大変でしょう。下痢など体調を崩したら、外まで間に合わないかも。ベランダにさせるという可能性もありますが、基本は共有スペースですし、規則として禁止しているところもあります。
・留守中に勝手に出来る
トイレを室内に設置しておくと、人がいなくても犬がしたい時にトイレに行く事が出来ます。共働きなど、留守の時間があるおうちも少なくありません。留守中の排泄を我慢させるわけにはいきませんね。
・排泄物の確認がしやすい
体調によって、オシッコの色やにおいの濃さが違ったりします。結晶・結石や血尿などは、トイレシートにしてくれれば飼い主が見つけやすくなります。健康管理の一環として、排泄物もしっかり確認しましょう!
・天候が悪くても関係ない
外でしかしない子は、天気が悪くても外に連れて行かなければなりません。ここ最近は特に、台風などで外がかなり危険な状態の時もあります。そんなときも、室内で出来れば安心ですね。
・老後のケアに備える
年を取ってくると、トイレのために外に行く事自体がとても負担になってきます。それでも、今まで外でトイレをしていた子は何とか外に行こうと、室内で我慢する子がいます。今までできたことが出来ないというのは、犬にもストレスです。また、年を取ってから室内のトイレを教えようとしても、習慣はなかなか変えられません。小さいうちからやっておきたいところです。
室内のデメリット
・トイレを教える手間
人がトイレと決めたところにしてもらうのですから、教える必要がありますね。勝手にトイレにするようになる子は少ないです。トイレを覚えるまでは、大変に感じる人もいるでしょう。
・トイレシートが必要
室内の場合はトイレシートを使う事が一般的です。シートは消耗品ですので、買う必要もありますし、ゴミも増えます。 ゴミを減らしたい場合は洗って使える布製トイレシートもあります。
・トイレトレーを洗う手間
シートを敷いてるだけの方は関係ありませんが、トイレトレーを使うのが一般的ですね。トレーにオシッコがやウンチがついていたら、洗わないといけません。これが大変、という方もいます。布のトイレシートも、洗って使うものなので、ゴミは減っても洗う手間はあります。また、失敗した時や、トレーにしたけど跳ねてしまった場合などは床も拭く必要がありますね。
・排泄後のにおい
ウンチはもちろん、オシッコのにおいが濃い子は、シートを捨てた後もにおいがしばらく残っていることもあります。消臭スプレーの利用や、換気などで対応する必要があります。
・お出掛け出来ない(家でしかしない場合)
家のトイレでしか出来ない子が稀にいます。泊りがけの旅行などで、宿泊先のトイレにしてくれなかった、という子が実際にいました。あまり出掛けない人は困らないですが、一緒に出掛けたい方は、外でのトイレも教えておきたいですね。
屋外のメリット
・習性的に馴染みやすい
犬はトイレの場所はあまりこだわらないのですが、自分の寝床から遠い所でしたがる習性はあります。室内でしたがらない子は、外でのトイレの方が覚えやすいでしょう。この傾向は特に柴犬によく見られます。
・トイレがわかりやすい
室内の中で「ここがトイレの場所」と覚えるより、「外はトイレしていい」と覚えた方が、犬にはわかりやすいです。
・(屋外飼育の場合)トイレに行きやすい
外飼いで、庭でしてOKな子は、したい時に出来ます。また、室内飼いでも、庭先で出来るならさせやすいかと思います。
・トイレトレーニングがそれ程必要ない
庭などで、してほしくないところがある・一カ所にして欲しいという場合は必要になりますが、室内ほどNGなところはないため、勝手にしてて良いという分にはトレーニングはあまり必要ないです。
屋外のデメリット
・排泄物のチェックがしにくい
オシッコをしても土などにすると、沁み込んで見づらいです。お散歩の時も同じです。外飼いで庭に勝手にしている場合は、そもそもトイレをしたかどうかも把握できていない事があります。
・排泄させる場所を探す(散歩)
庭でする子は良いですが、散歩中にさせる場合は、どこにさせるか?はマナーとしてとても大事です。公共の場所は他の人も使いますので配慮が必要ですし、人の家や敷地にさせるのは論外です。公園についても、子供が遊ぶ場所であれば、やはりあちこちにするのは衛生的にどうかと思います。トイレマナーのせいで犬の散歩禁止になった公園もあります。外もさせて良い場所は意外と少なくなっています。
・排泄物を持ち帰らなければならない(散歩)
マナーの話です。犬を飼う以上、他の人に迷惑をかけるようなことはしてはいけません。自分の犬のウンチはしっかり持って帰る必要があります。オシッコは水で流しましょう。草むらの奥にしたり、柔らかめのウンチだと、拾うのも苦労します。私はウンチの構えをし始めたらウンチが落ちそうなところにペーパーをおいて受け止めるようにしてます。犬によっては袋でダイレクトキャッチです笑。
室内のケージの設置場所
室内に置く場合は、ケージ内に置く事が多いですね。行動範囲によっては、ケージの外にも1,2個トイレを用意した方が良いケースもあります。
・ケージ内に置く
ケージ内に設置すると、トレーニングがしやすいのが一番のメリットです。夜寝る時や、留守番させる時にケージに入れているなら、いつでも出来るようにしておけます。 ※ケージの入り口側、奥側どちらが良いかは、特に決まりはありません。ケージの配置によっても変わります。強いて言えば、ケージの入口付近の方が、フリー(ケージの外いにる)時は戻り易いです。犬の好みもあるので、置き方を色々と試してみてください。
・ケージの外に置く
ケージでしたがらない子や行動範囲が広い子はケージの外に置きます。
①ケージの近く……トイレは認識していて、ケージの近くまでは戻るけど、中まで戻りきらずにケージの周りでしてしまうという子は、ケージ近くにトレーを置くと上手く行くケースがあります。 普段はケージ内にトレーを置いて、フリーにする時にトレーも外に置いてあげてもいいでしょう。 ②ケージから離れた所……行動範囲が広い、家具の配置などでケージに戻りにくい場合には別のところにもトレーを置くと良いでしょう。 一部屋に一つや、2階などの行き来が自由な子は各階に一つなど。 ③廊下や玄関、洗面所など……普段はあまり行き来しない所に設置すると、外にするのと近い感覚で、しやすくなる子がいます。 ④犬がよくする所……犬にトイレの場所にこだわりがあり、トイレをする場所を勝手に決めている場合、そこにトイレを置いてしまった方が楽です。 ※トイレトレーを嫌がって避ける可能性があります。
トイレについてよく聞かれる質問集
・トイレシートだけではだめなの?
ダメではありません。シートをかじったり破いてしまう事がなければ、シートをぴらっと一枚敷いておくだけで十分です。(※留守中はいたずらしやすくなるので、人がいる時だけにしておいた方が安心です。)シートだけで出来ると、外出先でも持って行きやすく、便利ですね。デメリットとしては、シートのみだと、歩いただけでくしゃくしゃになったり裏返って、吸水しないところにオシッコをする、という失敗をする事があります。
・トイレトレーの網は必要?
トイレシーツがずれにくくするのと、破いたりいたずらの防止には必要です。留守番中などは、退屈になるとトイレシートが格好の餌食です。ビニールは腸などに張り付いたり詰まる可能性があり、最悪は死んでしまいます。網は汚れやすく、手入れが面倒ではありますが、誤飲の予防のために網はつけておいてほしいです。網の付け外しが出来る場合は、人が見ている時は外して、留守中だけつけるという事も出来ます。
※トイレの認識の仕方は、足の踏む感覚もかなり影響しています。網有りと網無しでは足の感覚は結構違うので、どちらもトイレだと認識させるトレーニングは必要になるでしょう。
・トイレをしやすい場所はどこ?
排泄中は無防備になりますので、基本的には壁際や狭い所、人に邪魔されにくい所を選びます。たまーに、部屋のど真ん中でする子もいますが(苦笑)外でも、草むらが好きな子、壁や電柱が好きな子、道路でいきなりする子など様々です。犬の性格や好みにかなり左右されますので、自分の子がどういったところにしているか観察してみてください。
・トレーからはみ出してしまう
後ろ足がトレーに乗っていないなど、途中までは戻れている場合は、トイレを狭めに囲って、はみ出す部分(遊び)を減らします。ケージなら、扉をしっかりしめる、モノ(クレートや箱など)でトイレ以外のスペースをつぶす、といったことをしてみましょう。人の手や体ではみ出さないよう通せんぼするなども良いかと思います。騒ぐとびっくりしてしまうので、さりげなく壁を作るのがポイントです。 あとは、フチの高いトイレトレーではみ出さなくなることもあります。
まとめ
トイレトレーニングや環境の整備など色々とアプローチはありますが、排泄は生理現象ですから、完璧にコントロールすることは不可能です。犬自身にも無理でしょう。トレーニングにも限界はあります。そして人のさせたい所と、犬のしたい所にずれがあることはよくあります。 家の環境はそれぞれ違います。ネットや本に書かれているやり方だけではありません。犬がしやすく、人が困らない・片づけやすい所をうまく見つけていきましょう。
自分で無理そうなら、ドッグトレーナーに相談を!自分では思いつけない良いアイデアをもらえると思いますよ。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?