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64.最後の手段「NG」となる非常事態

ドキッとしませんか? このタイトル。

今回は、キャストたちが体験した、困った出来事を少し紹介します。これは、聞く人が聞くとイヤな気持ちになることかもしれません。心して聞いてください。

まずは私が体験した話です。

お客様のご案内を終え、清算をするために事務所に戻り、代表の御坊さんに会いました。顔を合わせてすぐに、御坊さんの電話のベルがなりました。

そのとき在籍していたあるキャストが、カラオケのデート中にお客様から暴力を受けているため助けてほしいということでした。急いで御坊さんが駆けつけていったのを覚えています。もちろんデートは、その時点で中断してもらいました。

このときはキャストがすぐに助けを求めて連絡してくれたから、まだよかったんです。それが遅れていたら……想像するだけで怖いですよね。これは暴行事件、犯罪行為です。何があっても暴力だけはいけません。

私たちの仕事は、こんな危険なことにも遭遇します。運次第なところがあるお仕事なのです。気持ちよく仕事ができているのは、ルールを守ってご利用されているお客様のおかげです。

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また、別の例をお話しましょう。

そのお客様は、必要以上に個人的な情報を探ってくる人でした。

話しているうちに少しでもボロが出ないかと、どんどん質問責めしてくるのです。誕生日や、住んでいる場所、年齢、出身地など……。どんなことでも何かを答えないと、さらに問いただしてきます。

私は、すべてをうまく交わしていましたが、お酒に酔っているなど状況によってはどうなるかわかりません。

そうやってプライバシーを探られることは、ストレスでもあります。いえないことは、いえないんです。それはお互いさまですよね。

真実を聞く必要はありませんし、それに答える必要もないんです。知ったところで、きっと後悔するはずです。謎めいたままのほうがいいこともあります。

私たちは、お仕事としてキャストをしています。夢を与えるのが仕事なんです。だから、夢の世界で楽しめばいいんです。自ら不安要素を作り出す必要はないのだと思います。

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私たちキャストがどんな精神状態でも、ご案内するときはスイッチをONにして、お客様と徹底的に楽しみます。やさしく声をかけますーーそれが仕事だからです。

目の前にいる人を故意に苦しめる行為は必要ないですよね。悪意に満ちた態度は悲しいことを生むばかりです。お店のルールや、人と人が付き合う上でのルールを無視して利用しても楽しくないと思います。

こうなってしまうとキャストは最後の手段を取らざるをえません。

「NG」。

ご指名をいただいても、もう二度とそのキャストとは逢えないということです。お店の代表・御坊さんに事情を話して、NGのリストに入れてもらいます。

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キャストにも、もちろん失態はあります。みんな完璧じゃありません。おかしいなと思うこと、気に入らないことがあれば、お客様のほうからどんどん意見してくださればいいんです。

そうやってお互いにいい時間にしましょう。

イヤなことが多い、ツラいことが多い毎日を送っているのはみんな一緒なんです。そんな日常を忘れて、一緒にいるあいだは幸せな楽しい時間を過ごす。ここは、そういう場所です。時間を有意義に過ごすか否かは、あなたにかかっているんです。私たちは、それをサポートするだけなのです。

何もかも全部ぶつけるんじゃなくて、センスよく人生を楽しみましょうね。


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