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短編14話



TV「池袋プリ○ス暴走の公判が…」


 

(老人「ブレーキが効かずに加速した」)

 
 
TV「遺族は……」
 
 
 

 
女子生徒「自分の罪を認めないんだね」


「このおじいちゃん」


 
●●「……」


「プリ○スは」

「ABSと回生ブレーキの連携に問題があると」

「昔から噂されていたからな」

引用:
ーー

引用終わりーー


「実際に3代目では プログラムエラーによるリコールが行われている」



「池袋暴走プリ○スはその前の2代目(20型プリ○ス)だが」


「ABS作動後にブレーキが利かなくなる、という報告は」

「ネット上でも良く見られる。」


引用:
___________

「回生放棄とリコール:

回生放棄は先代プリウスの頃から存在する制御で、スリップ時のABS制御のために回生ブレーキを一定時間働かなくさせる緊急機能です。

回生ブレーキで減速中にスリップが起こり、一旦回生ブレーキ制動力がゼロになると同時にメカニカルブレーキで制動・ABS制御を行います。 この回生ブレーキとメカニカルブレーキの切り替わりタイムラグが「ブレーキ抜け」とされてリコール騒動となりました。

回生失効はちょっとしたタイヤ空転で起こります。 燃費マニアはその辺良く知っており、濡れたマンホールなどではブレーキを弱めて滑らないように(回生失効が起こると一定時間回生ブレーキが働かなくなるので回収できるはずのエネルギーが無駄になる)注意するのは一般技術です。

私自身、先代20型プリウスでヒヤッとしたことがあります。坂を上りきった所にある交差点で一旦停止しようとしたところ、グレーチング(鋼製側溝蓋)があって不意にスリップ・回生失効して加速するかのようなブレーキ抜け感がありました。低速だったのと、ブレーキは強く踏み込んだため数メートルで停止しましたが、交差する優先道路を車が横切った事もあり危険を感じました。

ちなみに制動中のスリップは比較的低速度の方が起こりやすいと思います。

ーーー引用終わりーーー


●●「そして今回の池袋暴走でも」


「暴走直前にABSが作動していた事は」


「公判で明らかになっている」

 
 

引用:この動画の55秒くらいから
ーー

引用終わりーー

VSCというのがABS含む安全機構の事


●●「左カーブでの接触でABSが作動し」

「ブレーキの制動が弱くなり」



 
 
かすかすかす


奥さん「どうしたの」



老人「ブレーキが効かない」



 
女子生徒「だって TVでは ブレーキとアクセルの踏み間違い、って言ってたよ」


「記録装置にもそうだって」



 
●●「あのな」

「EDR(イベントデータレコーダー)は」

「ドライバーの操作そのものを記録する訳じゃ無い」


「車の制御コンピュータがブレーキ・アクセルに」

「どう命令を出してたか それしか記録しない」


引用:ーー

『現在のクルマのアクセルは電子制御スロットルなのである。つまりドライバーが踏み込んだアクセル開度がそのままエンジン側のスロットル開度とは限らない。

 アクセルペダルの踏み込み量によって、ドライバーの要求トルクをコンピューターが判断して「スロットル開度」を決めるのだ。EDRはこのスロットル開度を記録する。

 言ってみればドライバーのアクセルペダル開度はどうでもよく、実際にエンジンに加速を促すスロットル開度が重要なのだ。したがってアクセルペダルが全開になっていなくてもスロットルが100%全開を示す場合もある。

引用終わりーーー


●●「……まあ 俺もあの老人は」


「暴走後半は 実際にアクセルとブレーキを踏み間違っていたと予想する」


「しかし ドライバーの心理として」


「いくら踏んでも効かなかった

それどころか加速感すらあった 

ブレーキペダルを」
 

「自分があの状況になった時」


「踏めるかは 判らない」



女子生徒「都会で車なんて乗るなって事だね」


●●「極論だな」



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