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H.M.S. Repulse 1941 英国海軍レパルス 1941制作記 #5 (Tamiya 1/700 waterline kit)


6.各部の仕上げ(承前)

6-6.錨鎖

Pic.6-6 銅線から錨鎖を作る

 0.1mm径ほどの銅線を二つに折り、両端をピンバイスで挟み込み(A)、折ったところをゼムクリップなどペンチで挟みやすいものに通して、(C)をペンチでしっかりとホールドしたまま、ピンバイス(D)を回していきます。
 銅線全体が等間隔の細かい捻じれができたら、ペンチに平たい部分で捩じった部分(E)を潰していきます。潰しすぎるとキットのモールドと変わらないものになってしまいますが、ある程度の高さを保持したまま潰すと、錨鎖のような形状(F)になります。ペンチで潰すときに両端をホールドしておかないと、捻じれの戻りで解けてくるので、重いもので止めておくか万力に挟んでいます。
 錨と錨鎖口の蓋はEPを使用しました。

6-7.信号索

Pic.6-7 前部マスト信号索

 艦橋のある中央構造物を艦体に取り付ける前に、艦橋の信号索を取り付けました。前部マストにある上段のヤード(A)からは片舷で4本、下段のヤード(B)からは片舷で8本、合計24本の信号索があり、第一煙突の横に収束しています。資料によると機銃台を通過してシェルターデッキにまで降りているようですが、機銃台に開口部分がなかったので信号旗棚と思われるパーツの前(C)に接着しました。
 信号索はロープなので、SNSの投稿にあったダイソーの金髪エクステを使ってみました。そのままでは透過し光るのでタンで塗装しました。少し太くなりましたが、伸ばしランナーと同等で、なにより均一なのが良かったです。
 後部マストのワイヤー類にもダークグレーに塗ったエクステを使いました。瞬着との相性も良さそうです。
 瞬着は100均の一番小さいものを窓のカビ防止シールの台紙(D)などに少量出して、割り箸に虫ピンを挿した治具(E)で少量掬い取って使用しています。

7.武装

7-1.主砲

Pic.7-1 Y砲塔

 3-2で説明したように、Y砲塔のパーツには最終時用に機銃座が2基モールドされていますが、これは削り落としA砲塔と同じ型にしました。
 また、各砲塔のパーツの左右側面には梯子がモールドされていますが(B)、資料写真では砲塔に梯子が設置されているケースとされていないケースが見受けられます。設置した場合でも左側のみのようです。A砲塔で設置しB砲塔では設置しない写真もあったので、どうやら、取り外しが可能な梯子を使っていたようです(B砲塔は常時設置かもしれません)。同様に悩んだネルソン級では、非設置状態で作りましたが、本艦では、モールドはすべて削り落とし(C)、左側にEPの梯子を使用しました。砲身と砲身カバーはキットのまま(D)です。
 A、B砲塔はキットの説明書通り作成し、A砲塔の測距儀にEPを追加しました。

7-2.副砲

Pic.7-2 副砲砲郭の修正

 レパルスの副砲は、新造時には、10.2cm44口径Mk.IXの3連装砲が5基、同単装砲が2基でしたが、第2次改装で3連装砲が4基に減り、単装砲は撤去されました。さらに、1940年5月に後部構造物上の3連装砲1基がポンポン砲に置き換えられたので、最終的に3連装砲が3基となっていました。3連装砲は砲塔構造ではなく砲盾構造だったので、これを修正し砲身も金属パイプに置き換えました。
 まず、3つの砲身(A)を削り取り、パイプ接着用に0.5㎜の穴(B)を穿ちました。後ろ側は、突起(C)を削り落とし砲盾の形になるようにくりぬきました(D)。
 内径0.15mmの金属パイプ(E)を(B)の穴に挿して砲身とし、日本海軍用の単装機銃の後ろ側を切り落として砲盾内に並べて接着し(F)、副砲らしくしてみました。

7-3.対空兵装

Pic.7-3 対空兵装

 レパルスの対空兵装は、第二次改装、1939年と1940年5月の改装により、10.2cm単装高角砲6基、40㎜8連装ポンポン砲3基、20㎜単装機銃2基、12.7㎜4連装機銃4基となっていました。前述したように最終時には単装機銃の数がもっと多くあったようですが、1941年5月には2基と判断しました。
 キットの単装高角砲(A)は本体をそのまま使用し、クレーン同様錨鎖台のEPで張り出しと手すりを追加しました。8連装ポンポン砲(B)は、FineMolds製品を、4連装機銃(C)はキットのものをそのまま使用しました。

2024年5月制作開始
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