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日本海軍戦艦 金剛型1941 制作記 #3 (Fujimi 1/700 waterline kit)



4.中央煙突周り

 霧島のみフジミの純正とBlackman(黒男)のエッチングパーツ(EP)が入手できました。あとの艦は霧島で使わなかったパーツや汎用のパーツを使っていきます。

4-1.霧島第一煙突・探照燈台

Pic.4-1 霧島第一煙突・探照燈台

 第一煙突本体のファンネルキャップの頂部(A、すでに塗装済み)、内部の雨除け装置、両舷の梯子(B)、ジャッキステー(C)、見張り台?(D)はEPを使用しました。
 第一煙突台と探照燈台のキットパーツのL33、L10、L31を一体パーツのEP(E)に、トラス部のL23、L7、L30をそれぞれEP(F、G)に替えました。なお、煙突に梯子を取り付けると探照燈台の(E)パーツが嵌りません。探照燈台と重なる部分で梯子の下部を切除する必要があります。また、純正では(E)パーツに小型のクレーンを4基取り付けるよう指示がありますが、これは省略します。
 第一煙突台の機銃台座は、昭和17年時の平面図には認められますが、昭和16年時には第一煙突両舷の甲板上にあったので、EP(E)の機銃台座(L10)にあたる部分(Hの白色部分)は切断しました。
 第一煙突台上の3番4番探照燈台座L29は、純正品のEPではトラス部がないので黒男のパーツ(I)を使用しました。
 写真で確認すると、1番2番探照燈台座は他の部分の2倍ほどの高さがあります。キットパーツのL33やそのEPでは探照燈の位置が低くなってしまいます。平面図では台座は円形に描かれているので、台座自体が背の高い円柱状なのか、探照燈を高くすれば良いのか、よくわかりません。昭和17年時の平面図に階段らしきものが描かれているので、円柱状の台座を追加し、探照燈の位置を高くし、高いブルワークで囲みました(J)。

4-2.霧島第二煙突・後部艦橋

Pic.4-2 霧島第二煙突・後部艦橋

 ファンネルキャップの頂部(A)、内部の雨除け装置、両舷の梯子(B)、ジャッキステー(C)と後部艦橋の、窓枠(D)、ジャッキステー(E)、艦首側両舷の梯子(F)をEPに替えました。さらに、純正EPでは最上部へ上る短い梯子(G)が省略されているので追加しました。
 第一煙突台(パーツ R2)と第二煙突台(パーツ Q1)に各パーツを取り付け塗装してから、高角砲台(パーツ D1)を甲板に取り付けたいのですが、EP類に干渉してしまい高角砲台が取り付けられません。このため第二煙突のジャッキステーは、砲台に干渉する部分(H)を切除しました。また、探照燈台のトラス支柱も干渉するので、砲台側を少し削りました。さらに、後部艦橋のジャッキステーの艦尾側(I)は第三砲塔と干渉したので取り外しました。
 後部艦橋の九十四式副砲予備指揮所の4.5m測距儀部分は、キットのパーツ(D38)では中心から伸びているようになっていますが、平面図によると、中心よりも後ろ側にシフトしています。一方、ピットロード日本海軍艦船装備(J)や特シリーズの伊勢型と比叡(K)は後ろ側にシフトしています。D38の本体の造形は生かしたいので、測距儀部分のみ切り離し、後ろ側にシフトさせました(L)。

4-3.金剛第一煙突・探照燈台

Pic.4-3 金剛第一煙突・探照燈台

 霧島を参考に、第一煙突のファンネルキャップの頂部(A)、両舷の梯子(B)、ジャッキステー(C)と見張り台(D)をEPに替えました。探照灯台のパーツ(T13+T14)のトラス部(E)は削り落とし、細いプラ板やEPから切り取ったトラスのクロスに付け替えました。さらに、前部の探照灯面からトラス部分に滑り台のように伸びる面(F)があるのでプラ板で追加しました。
 五番六番の探照燈台のトラス部(パーツT37 )は霧島のEPを流用しました。(ちなみにこの部分、取説の説明では第二煙突となっています)

4-4.金剛第二煙突・後部艦橋

Pic.4-4 金剛第二煙突・後部艦橋

 第二煙突のファンネルキャップの頂部(A)、両舷の梯子(B)、ジャッキステー(C)はEPに替えました。
 後部艦橋にも窓枠(D)、ジャッキステー(E)、三角支柱(F)のEPを付け、下部の開口部には、格子となるように手すりのEP(G)を嵌め込みました。さらに、霧島同様副砲予備指揮所の4.5m測距儀(H)を作り変えました。

4-5.比叡第一煙突・探照燈台

Pic.4-5 比叡第一煙突・探照燈台

 比叡の第一煙突のパーツ(D10+D12)には、防熱版が再現されていますが、覆っている範囲が広すぎるので、探照灯台の通路付近(A)と下部(B)のみ残して本体の大きさまで削る必要があります(C)。ファンネルキャップの頂部(D)、両舷の梯子(E)はEPに替え、内部の雨除け装置(F)、ジャッキステー(G)はプラ板と伸ばしランナーで追加しました。
 三番四番の探照燈台のトラス部(パーツF13+F14)は3段で表現されていますが、2段のトラス構造です。上段はトラス内部が兵員待機所となっているので覆われています。パーツF13+F14の表面を削った後、上部を切り取り、両舷側にプラ板でトラス構造を追加し(H)、下部はEPとプラ板でトラス構造(I)としました。
 さらに、三番四番探照燈台下部はパーツF13+F14とは別のトラス構造があるので、EPを追加しました(J)。
 機銃射撃式装置下部のパーツF21とF27、五番六番探照燈台下部のパーツF7はいずれもEPに替えました(K、L)。

4-6.比叡第二煙突・後部艦橋

Pic.4-6 比叡第二煙突・後部艦橋

 第二煙突のファンネルキャップの頂部(A)、両舷の梯子(B)、ジャッキステー(C)はEPに替えました。
 後部艦橋の窓枠(D)は、EPに替えましたが、ジャッキステーは追加しませんでした。また、キャンバス地を張った手すりを追加しました(E)。これは、艦体色とタンを少し垂らした白色塗料に木工用ボンドを混ぜて、手すりのEPに塗ったものです。ボンドを混ぜることで粘度を上げ、表面張力で手すりの開口部を塞ぐことができます。

4-7.高射砲台

Pic.4-7 各艦中央部

 12.7㎜高射砲の台座部品の中央マストが刺さっている少し厚みのある部分は、高射砲弾薬供給所です。霧島のパーツV2は問題ないのですが、金剛のパーツD1と比叡のF5は、この部分が薄くなっています。このため、金剛は霧島の形状に似せて両舷が斜面となった形に(A)、比叡は垂直(B)に1mmのプラ板でかさ上げをしました。

制作2023年1月-2023年11月
スケールモデル祭り2023にエントリーしました(エントリー№29)
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