ヴィレッジブックスが出版事業終了だってよ 2022-12-5

たんなる一読者としても、衝撃だった。
最近翻訳アメコミを熱心に買ってなかったからな。
ヴィレッジブックスの出版事業が終了するというお知らせが出た。


ヴィレッジブックスという名前を知ったのは、マーベルの「シビル・ウォー」を買ってもらった時だ。たしか2012年の頃。まだ自分は中学生。アベンジャーズ1作目公開前後あたり。コミックの存在は前から知っていたが、アメコミヒーローといえば映画の印象が強かった。そこで、「シビル・ウォー」を読んだ。アベンジャーズとスパイダーマンとX-menが同じ紙の上にいる!という、コミックでは当たり前だけれど(当時)スクリーンでは起こりえなかったヒーローの揃い踏みに興奮した。自分はそこからニューアベンジャーズを追いかけるようになる…。つまりここまで、全てヴィレッジブックスから出ていた翻訳コミックを読んでいた記憶だ。今では電子書籍でマーベルやDCの原書をセールで買う人間になってしまったが、そんな趣味に足を突っ込んだ初めの一歩は、ヴィレッジブックスの翻訳コミックだった。間違いなく。

少し詳しく書くと、その前にスターウォーズの翻訳コミック(帝国の影とかダークエンパイアとかテールズとかボバフェットとか)は読んだことあったし、なんならウォッチメンも読んだことあった。けれど、アメコミ(ヒーロー物)が趣味になったのは確実に「シビル・ウォー」を読んだ時からだと思っている。

そして、後にヴィレッジブックスは通販限定で「シビル・ウォー」のタイイン(関連誌)を全て翻訳し販売してくれた。アメコミのクロスオーバーイベントは他のコミックにも影響を及ぼすという何となく調べきいていたものが全部日本語で読めるというワクワク。「シビル・ウォー」タイインはカバーが統一されていて並べるだけでかっこいい。何より、一番気になっていた「ヒーローたちの内戦であるシビルウォーを市民の目線から語る」フロントラインが翻訳されたのが嬉しかった。こんなのよく翻訳してくれるな…と思っていた。

時は経ち、本屋に行くと翻訳アメコミが多くなったな~と思うようになった。コミックの大型イベントも、完結から1、2年後に翻訳されるスピード感になった。そこで何となく翻訳本を買う頻度が減った。自分の英語力も少しは付き、アメコミを原書で読むことが多くなった。はたから、新しい人への間口として翻訳コミックが幅広く存在しているのは素晴らしいなぁなんて思っていた。最後に買ったヴィレッジブックスの翻訳コミックは「ミスター・ミラクル」かな。

さらに書くと、ヴィレッジブックスはカノン/レジェンズ区分ができて以降のスターウォーズ小説を翻訳して出してくれていた。推し作家であるジェームズ・ルシーノの「ターキン」と「カタリスト」はもちろん、ep9を前にすべてのスピンオフ作品を統べる「レジスタンスの復活」も出してくれた。地味に「ジェダイの継承者」や「新たなる夜明け」といったカノン初期のスピンオフ小説を日本語で読めたのはありがたかった。「アフターマス」の続き出してほしかったな…。続三部作それぞれの映画公開に合わせて出版しているのに、映画の影響でそれにまつわるスピンオフ小説はなかなかキャッチーじゃなかったというのもある…「ファズマ」…。マーベルから出るようになったスターウォーズコミックの翻訳にも力を入れてくれていた。まさか「ダソミアの後継者」の翻訳が出るとは。

ヴィレッジブックスは自分がアメコミやスターウォーズといった趣味にどっぷりはまって以降、常にそこにある名前だった。もう新たにその名前をみることがなくなるのは、素直にさみしいな。

今日はこの辺で。
それでは。


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