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自由律万珠沙華01901-02000

1901. 割れた声で指令が来る
1902. 今のがスペアだったのか
1903. 二階から見る玄関の暗さ
1904. 太陽に働かされている
1905. 施されたおにぎりを流し込む
1906. 種の多い花
1907. 転がる樽を跳んで避け続ける人
1908. 電気も点けずに応接室
1909. とにかくエアコンを消したがる
1910. ケーキも怖いが電球も怖い
1911. ゲームだから1回死のう
1912. 血で書かれたように工夫する
1913. ドブを跨いで夢を語る
1914. 何かのコードと何かのコード
1915. どうでもよくなって三杯目
1916. 駅の柱に隠れて囁き合う
1917. これでいいだろと抹茶味
1918. 子の詩を笑う親
1919. 風呂の窓を開け忘れた正の字
1920. 最初から巣のような枝
1921. 均等にたわむ電線
1922. ほしいものリストの生活感
1923. 朝だけ渡る橋
1924. いつまでもカードを繰る
1925. 剥がれかけの節電に従う
1926. 囲まれて飛んで逃げるしかない
1927. 腹に入る米が横たわっている
1928. 3桁の番号のバスに乗る
1929. 青い光から紙幣
1930. パンチの届かないところにいよう
1931. 科学の結晶のケーキ
1932. 勝っても出られない
1933. お面の下で笑っているだろ
1934. 折っただけの冊子
1935. 掟に背いてまで食べる味か
1936. 眼に痛い壁
1937. 地球を赤く加工する
1938. 栗がフルーツか悩む
1939. 視界に入る限界のひまわり
1940. 心の中で祝う
1941. 鬼の場所を把握したい
1942. べろべろの医者
1943. 抜いてもらった歯を貰う
1944. 振り返るからタオルが湯船に落ちる
1945. 仏像のポストカード
1946. 早朝は大浴場に隠れる
1947. 低枝切りバサミはハサミ
1948. ポーズ画面のまま出かける
1949. 売れるかわからない発注量ではない
1950. 手の音が小さいのか動かない
1951. 専門家が5位
1952. お金の用意が早すぎる
1953. 狙い過ぎの名所
1954. 数字に文句を言っている
1955. 古墳に囲まれている
1956. イルカっぽいだけの生き物
1957. 振り込まれたか確認しに行く
1958. そこもここも毒
1959. 決定した最強の恐竜も今は骨
1960. 焼いて食べられなかったら捨てよう
1961. あっちが君のバスじゃないか
1962. テレビ局に用意させて後悔している
1963. 火を食べているようだ
1964. 肉はあるのでパンだけください
1965. 3つ質問することだけ決まっている
1966. 娯楽室にスロットが2台
1967. 早く中止と出してくれ
1968. 立ち去れと言われるだけ
1969. セットの値段じゃないのか
1970. 犬ズはどこへいった
1971. なんでも冷やして満足している
1972. パスタをどんぶりに盛る
1973. ティンパニを破る夢
1974. 小さい梅干しの日の丸弁当
1975. ふりかけを2袋開ける人
1976. ブーツは総じて曲げられる
1977. 赤飯が余る
1978. 石碑に並べられた木の実
1979. 子供の絵に八百屋がない
1980. 隠滅のため根付けをちぎる
1981. マンホールの上はセーフじゃなかったのか
1982. 水墨画の世界の住人の服だ
1983. フラフープを投げてくる
1984. 立てかけてあるスケボーを触ったばかりに
1985. ガラスの花瓶ごつごつ
1986. コーヒーの缶だから潰せないよほら
1987. 掛け軸にせよと言うユーモア
1988. 矢印の方に電車は行く
1989. タオルが腐っているのでは
1990. 水筒の紐が気に入らない子
1991. ポストに鳥が入るのではないか
1992. 子供の描く線路では鉄道会社は破綻する
1993. 糸であやとり
1994. ロッカーでピアスをはずす速度
1995. サイレンに驚いて負傷
1996. 寺だから墓もあるよそれは
1997. 人を襲わなくてもまず魚が苦手
1998. 捨てられている布団が不穏
1999. 美味しいたけと椎茸が言うのか
2000. 言い伝えが数パターンある

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自由律俳句

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