cataclysm:dda magiclysm基礎魔法領域雑感(2022/9/18開発版時点)

※11/14追記:更新しました。詳しくは下記記事を参照。

基本的な知識は下記を参照。現状の開発版の魔法領域について思ったことをまとめていく。

〇魔法使い

簡潔に表すなら「扱いやすい防御不可火力の揃った対単体戦闘用魔法領域」である。最大の特長は純粋ダメージ(このゲームにおける防御不可ダメージのこと)の遠距離呪文が一通り揃っていること。座標指定+壁越しのマジック・ミサイルを初め、多少のAOEを持つマナ・ビームにマナ・ブラスト、狙撃用のフォーカスド・ボルトと、どれもこれも徹底して扱いやすい。これだけならまぁ単純火力だけかぁという話になるが、そこにエスケープやフェイズ・ドアといったテレポート呪文をはじめとする緊急回避用呪文も幾つか揃っており、とにかく確実に火力を通すということに関してはソツがない。
そしてこれらを支えるのが最強の超加速呪文ヘイストである。開発版にてナーフを受けてもその強さは健在。この魔法領域の戦法は初手ヘイストからの純粋ダメージ呪文を叩き込むという一点に集約される。
弱点があるとすれば、それ以外の用途があまりないことであろう。インパクト・スリングは無制限の射撃手段たり得るかと思いきや素材としてスリングを要するし、低HPの敵をカエルにするベールフル・プロモーフも後述するアニミストに比べれば一段劣る。ステータスを飛躍的に上昇させる呪文も揃ってはいるものの、この魔法領域単体では活かしきることがやや難しい。
とはいえ内部modを一通り乗せるだけで魑魅魍魎が跋扈する現開発版環境において、シンプルに強い相手を叩き潰すことに特化したこの魔法領域は常に一定の価値がある。他の支援型魔法領域と合わせて使えば盤石なのは間違いないだろう。

〇アニミスト

恐らく、magiclysmの基礎魔法領域において最も強化を受けてきた魔法領域である。それもこれも魔法使いが領域として強すぎたのが悪い。
あらゆる支援を受け続けたこの魔法領域は、最早以前の弱々しい印象とはかけ離れている。何しろ使い方次第では魔法使い領域よりも高い火力を叩き出せるからだ。その最新のスタイルを見ていこう。
さて、アニミストの最大のウリは召喚呪文……などではなく、掟破りのHP割合ダメージを実装してしまったディスラプション・ボルトである。レベル1でもその時点でのHPの3割、最大で半分もの割合「純粋ダメージ」を敵に与える。そう、どこからどう見てもジャイアントキリングのために用意された呪文だ。思い出すだけでも忌々しいロボットやゾンビ、ドラゴンにクモといった怪物達のHPが、並の攻撃魔法程度のマナ消費で半分以下にまで減少していくのである。しかもこの呪文、一定のHPまで弱った相手をシャドウ系の友好モンスターに変えるソウルレンドという魔法までセットで付いてくる。つまりアニミストは、ディスラプション・ボルト→ソウルレンドという必殺コンボこそが真骨頂の魔法領域と化したのだ。
で、その他にも多種多様な召喚呪文や攻撃呪文が揃っており、それと上記の必殺コンボを組み合わせて戦うのがアニミスト……と、言いたいのだが……実はこの魔法領域、様々な呪文がある割にどれも使い勝手が悪い。召喚呪文は未だに火力や持続時間に難がある場合が多く、他の火力呪文は射程が短かったりHP消費+苦痛を伴ったりするなど微妙な部分が目立ってしまう。ディスラプション・ボルト単体でも魔法使いの呪文を食えるレベルなのだが、それだけで戦えるわけでもない以上、どうしても扱いやすさという点で魔法使いに及ばない。加速やテレポート、ステータス上昇と言った利便性の高い呪文に目もくれず、ただジャイアントキリングを目指す場合にはオススメできる、というのが現状の結論だろうか。

〇ケルビニスト

炎と氷の魔法領域。遠・近・範囲攻撃の火力呪文を一通り揃え、近接用の武器防具を召喚する呪文も用意されている。総じて攻撃に特化した魔法領域である。地味にライターとか用意できたりもする。
そしてこれまで魔法使いとアニミストという二種類の魔法領域を見てきたアナタなら分かるだろう。この魔法領域はそんなに強くない。いや、弱くもないのだが……この魔法領域、一言で表すと「どれも平凡でぶっ壊れた呪文がない」のである。火力魔法はただ火力がそこそこなだけ、武器防具関連の魔法もやや便利な呪文止まりで、実に普通という印象を拭えない。ただそこそこ火力の高いだけの呪文だけで生き残れる程cataclysmddaの世界は甘くないのである。そしてこれと対を為すストームシェイパーにはきっちりぶっ壊れ呪文が揃っているのだ。これでも強化前のアニミストと比べるとまだマシなんだけどね……強く生きて欲しい……。

〇ストームシェイパー

ケルビニストの不倶戴天の敵、ストームシェイパーである。この魔法領域といえばやはりライトニング・ブラストであろう。最大レベルまで高めると真価を発揮する呪文であり、詠唱時間約0.6秒、マナ消費55、電撃属性100ダメージ、小規模範囲呪文、壁越し、感電スタンによるハメが可能と、電気耐性がない限りこの魔法で8割の敵は事足りてしまう。ケルビニストはこの壁を超えられない限り日の目を見ることができない。その他にも最大10秒間の転倒と継続ダメージを与えるウインドストライク、マップ兵器と見まごう広さの攻撃範囲を持つイオニゼーション、加速とスタミナ回復を何故か混ぜちゃった近接戦闘支援呪文ウインドランニングなど、便利な魔法が目白押し。攻撃呪文がどいつもこいつもスタン効果持ちなの、少しはケルビニストに譲った方がいいと思うぞ。
結論だが、どう考えても現状ストームシェイパーの方がケルビニストより圧倒的に強い。強いてケルビニストの利点を挙げるとすれば呪文書の入手難易度ぐらいだが、最近の更新でその欠点も解消されつつある。ケルビニストの冷気魔法全部に速度低下効果を付けよう! 早く!

〇テクノマンサー

利便性NO.1。無尽蔵の火力呪文と探索能力最強の地位を欲しいがままにするテクノマンサーの登場だ。
さて、まずはこの魔法領域について説明する前に、現開発版における凶悪無比なテクニック「無限エタノールコンボ」を紹介しよう。magiclysmには「無限の酒樽」というアイテムが存在する。使用する度に無限にウイスキーが湧く小さな樽である。基本的にはポーション系の作成に用いる筈なのだが、実はこのゲーム「エタノール燃焼装置」という、アルコール系の液体をCBMの電力に変換してしまえるCBMがある。つまり、無限の酒樽とエタノール燃焼装置を組み合わせることで、事実上無限にCBMの電力を高速で充電することができてしまうのだ。
そして、これを火力呪文へと費やせる手段がテクノマンサーには備わっている。CBM電力をコストとする珍しい攻撃魔法、レイズだ。電力110消費で熱属性60ダメージとコストはやや悪いが、この無限エタノールコンボの前ではそんなもの関係がない。ちょこちょこ歩き回りながらレイズを連発するだけで大体の敵群は壊滅する。magiclysmが実現した無尽蔵遠距離火力の数少ない一例である。勿論、その無限の電力をCBMの使用に回してもいい。
正直これだけでもテクノマンサーには十分な採用価値があるのだが、この魔法領域開発者のアイディアがよく湧いてくるのか他にも便利な呪文が目白押し。透明化、透視、テレポート、バイク召喚、遠隔鍵開けと何でもござれ。攻撃手段に関しても強力な仲間召喚魔法アニメイテッド・ブレードや純粋ダメージを持つ聖剣を装備できるホーリー・ブレードなど、とにかく穴らしい穴がない。直近の召喚魔法強化の恩恵もきっちり受けており、例えばスピリチュアル・アーマーは動作制限わずか2で防御力20オーバーという超性能鎧を全身に最大6時間まとえる。もはや防御力を気にする必要がない。
そんなテクノマンサー最大の弱点といえば、やはりCBMと魔法の併用であろう。CBM電力の分だけマナの最大貯蔵量にデバフを受ける仕様上、テクノマンサーはCBM電力とマナの残量に繊細な管理を要する。そこさえ許容できるなら、テクノマンサーは無限の利便性をもたらしてくれるだろう。

〇アースシェイパー

不憫オブ不憫。
それがアースシェイパーである。
勿論アースシェイパーにも強みはあるだろう。近接バフ呪文が強くスタン効果呪文との相乗効果もあるとか。
でもそんなこと言ってる場合ではないのである。
只でさえ素手格闘や近接戦闘弱体化が目立つ開発版状況では、近接戦闘だけではどうしても戦いきれないし、利便性の高い呪文も乏しい。
にもかかわらず、この魔法領域強化回数が圧倒的に少ないのだ。
テクノマンサーに対抗できる呪文と言っても透視くらいのもので、呪文そのものの総数でも劣っている。環境を圧倒的に激変させる呪文を、それも5種類くらい備えないともうどうやってもテクノマンサーに追いつける見込みがないのだ。
どうしようこれ。
色んな強化案が大至急求められる昨今である。

〇ドルイド

もしアナタが、無人島に一つだけ魔法領域を持って行ってもいいと言われたら何を選ぶだろうか? 私はノータイムでドルイドと答える。ちなみに私がそう確信できるようになったのはここ一週間のことである。ドルイドは直近の更新で爆発的に強化された。
その代表格がネイチャーズ・ボウである。必要筋力9、最大射程12、火力29の無限に矢を撃てる弓を召喚できる。このネイチャーズ・ボウ、最近の召喚呪文強化に伴い、持続時間が6時間に延長された。当然時間内のマナ収支はプラスである。つまりネイチャーズ・ボウは、24時間いつでも矢を撃ち続けられる呪文となったのである。
弓は開発版の更新で射撃時にスタミナを消費するようになった。引き撃ちするにもスタミナ管理が必要となる。火力29という数値は、弓の特長であるヘッドショット発動の要件を満たさない。射程12という短さもやや不安の伴うものだろう。それらを差し引いてもなお、「呪文単独での無尽蔵遠距離火力の実現」という快挙を成し遂げたのは、このネイチャーズ・ボウが唯一である。
更にドルイドにはHP回復呪文が二種類実装された。一つは時間を掛けてじわじわとHPを戻していくものであり、もう一つは詠唱にアイテム消費を必要とする。どちらもバイオマンサーには性能で劣るが、それでも回復呪文には違いない。
これらの呪文によって、ドルイドは「ただ生きていくだけならば最強格の魔法領域」へと進化を遂げた。ネイチャーズ・ボウで雑魚を蹴散らし、群れに対しては出血効果を持つ範囲魔法ルート・ストライクをもって迎撃する。戦闘中の傷は回復呪文で癒やし、召喚呪文で逃走する際の囮も用意できる。日々のサバイバルについては野生動物をネイチャーズ・コミューンで沈静化することで円滑に狩りや採集を行い、生水はピュリフィケーション・シードで浄水する。栽培に関してもサクリフィシャル・リグロースで優位に立てる(代償のHP消費も回復呪文実装後の今なら大した問題ではない)。総じてサバイバル・生存に特化した魔法領域としてはほぼ完成に近いだろう。
そう、サバイバルと生存だ。私は先程「無人島に」という問いを投げかけたが、では実際のゲーム環境ではどうか? 恐らく厳しい。訳の分からないモンスターが跳梁跋扈するcataclysm dda世界では、探索や強敵との戦闘も中々に避けがたい。そんなとき、ドルイドはどうしても火力不足に感じられてしまうのだ。この場合は他の魔法領域に頼らざるを得ないだろう。生活の基盤になり得るが、他の魔法領域との併用を念頭に置く必要がある。ドルイドの総括としてはこんなところだろうか。

〇バイオマンサー

かつて、死にたくないのであればバイオマンサーは欠かせない魔法領域であった。唯一の特権であった回復呪文は強力無比で、一度はナーフも入った程だった。
だが、ドルイドにも遂に回復呪文が実装され、王座の地位を追われたバイオマンサー。最早この魔法領域に価値は無いのか。
私はまだそうは思っていない。わずか3秒でHP20回復は現在でも破格の数値であるし、ペイン・スプリットやコアグラント・ウィーヴなど、HP以外の回復呪文も充実している。近接武器の召喚魔法もそれなりに強力なものが揃い、収納を手助けするフレッシュ・ポーチも便利だ。
そしてこれだけ便利なら、上位魔法領域に望みを託すこともできる。CBMと魔法の相乗効果を更に高められるバイオテックや、近接戦闘時にHPを回復できるブラッドメイジ(9/18時点では準備段階で未実装)といった強力なパッシヴ効果を持つ上位魔法領域を使えば、ドルイドの利便性を上回ることも十分に可能だ。
アースシェイパーにも同じ事が言えれば良かったのだが……上位魔法領域に辿り着くまでの生存時間をアースシェイパーは確保しにくいのだ。ここは回復に重きを置いたバイオマンサーならではの強みである。
でもまぁ、もう少し強化欲しいよね。折角だし遠距離関係の火力呪文とか武器召喚呪文とか、どうでしょうか?

〇終わりに

今回は現状のmagiclysmの基礎魔法領域に話題を絞った。上位魔法領域はまだまだ更新が続いている最中だし、XEDRAの魔法についてはまだまだ懸賞が足りていないのでまたの機会に。


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