アタック25の話(2)

第一章〜予選初参加

ある日届いた一通のハガキ。パネルクイズアタック25(以下アタック)の予選参加の案内だった。何でも、ハガキが届いた時点で選ばれた者らしく、全員が全員参加できるわけではないらしい。と、喜びたいところではあったが、予選の日はハガキ到着から僅か1週間(くらいだったはず)後。短期間で対策をしなければならない。

ここで取った行動は2つ。まずは時事問題対策。ネットで予選参加された方々の体験記を読んでいったところ、予選の問題の約半分は時事ということで、これを勉強しない手はない。早速取り掛かる。クイズの勉強のノウハウは当時は知る由もなく、ポータルサイトからネットニュースをひたすら読み、テレビのニュースも時間の許す限り読んだ。時事以外に関しては、当時からスポーツと芸能は比較的(あくまでも比較的)得意だったので、それ以外のジャンルをクイズマジックアカデミー(QMA)でプレイした。

実はこれ以外にもう一つある行動を起こしたのだが…これに関しては別の機会にお話したいと思う。

迎えた予選当日。メ~テレ(名古屋テレビ)本社内に集合。係の方から諸注意を聞いて何階だったか(忘れた)の一室へ。席には紙とペン。聞くと、このペンは予選参加の度にもらえるという。ありがたい記念品だ。紙は自己紹介を記入するもの。筆記を通過し、面接に進んだ際にはこれをもとに話が進むらしい。また、得意ジャンルは実際に番組に出場した際に参考にされる(=得意問題が出る)ということで、しっかり書くよう促される。たとえば、スポーツなら何のスポーツか。野球なら日本なのかメジャーなのかなど、細かい記入をしてほしいと説明された。初参加で何を書いたかは詳しく覚えてはいないが、多分ヨーロッパサッカーとは書いた。はず。

記入後予選開始。初参加回は、問題が30問あり、制限時間は8分だった。1問あたり16秒、そう考えると非常に短く思えるが、そんなことは頭になく、ただただ問題に向き合い、分かる問題からペンを走らせていった。

解答のルールとしては、
・日本人(東洋人だったかも)は原則フルネーム。四股名や芸名はその限りではない。
・指定がなければ漢字はひらがなで書いてOK。漢字で書いて間違えると不正解。

他にもあった気はするが、ひとまずは解答欄を埋めるだけ埋めて終了。採点に入るのだが、この筆記予選を終えてから結果発表(合格者発表)までの時間が一番緊張した。これは毎回そうだったし、何なら番組収録よりも緊張した。これは間違いない。

そしてその結果発表。なんと、予選初参加で筆記試験通過に成功。驚きすぎて、思いっきり椅子から立ち上がったせいで、膝を机に軽くぶつけてしまったことを今でも覚えている。筆記試験は各回30〜40人くらい参加で、通過者は僕の回は10人程度だった。嬉しかった。それ以外に言葉が見つからなかった。

その後、筆記試験通過者は面接へ。事前に記入した用紙を元に話は進むのだが、僕は特技に「有名人しりとり」と書いたせいで、案の定そこをツッコまれた(まあ、嘘は書いていないのだが)。他、いくつか話をして面接は終了。その日はそのまま帰宅し、家族にその旨を報告した。

この後、合格者には別にハガキ(現在はメール)が届き、ハガキに書かれた日から1年以内に番組から連絡があれば、晴れてアタック出場。来なければ筆記予選からやり直しとなる。年間で番組に出場できる人は単純計算で約200人、芸能人大会やチャンピオン大会、放送のない週もあるため、実際は1年に150人も出られないはずだ。非常に狭き門である。もっとも、初参加回は筆記試験を通過したものの、合格通知は来なかった。こうして、アタックの予選初参加は幕を閉じた。

つづく

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