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ひとり広告批評

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雑誌「広告批評」が休刊になって15年、創刊者の天野祐吉さんが亡くなって10年が経ちました。 この間、日本の広告業界は停滞した様子を見せています。 その背景には、広告を愛し、ヤジを…
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2024年7月の記事一覧

都合を話すな、ストーリーを語れ-企業の都合をどんなに語っても、顧客にとって価値がある物語にはならない。企業の価値観を押し付けるのではなく、丁寧に伝えるが大切だ。丁寧に話すことは多弁とは異なる。共創のための圧のあるメッセージを顧客に渡そう。圧縮することの大事さにもっと気づくべきだ。

テクノロジーによりマスプロダクションは制御技術に、マーケティングとプロモーションの過程は通信型による運用に、コンテンツよりもポジショニング、オケージョン、モーメンツが重要で、パーパスは普遍的な言葉で一方通行になるけれど、ユーモアは顧客が帰属するコミュニティの暗号として成立する。

マーケティング活動の一部である広告自体は不完全なもので、ターゲット顧客に渡った瞬間に意味を持たせることが重要。広告が顧客と共に物語を生み出すためには、どんな場所でどうやって手渡されるかの設計と実装が問われる。広告が人のココロを動かせるとしたら、それは関与する「余地」があるからだ。

バリューを行動指針とする向きもありますが、クレドの設定で、その役割が明快になります。ミッション、ビジョンによって会社の存在意義や目的、目標が明示され、バリューはターゲット顧客に提供すべき価値のことに。顧客と共創すべきバリューを言語化することがマーケティング活動の入り口です。