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これ以外に思いつかない
代わりの言葉が見つかるまで歌い続けよう The Beatles “Michelle” Michelle, ma belle These are words that go together well My Michelle Michelle, ma belle Sont les mots qui vont tres bien ensemble Tres bien ensemble I love you, love you, love you That's all I want to say Until I find a way I will say the only words I know that you'll understand ミッシェル、僕の美しい人 本当にしっくりくる言葉の組み合わせなんだ 僕のミッシェル ミッシェル、僕の美しい人 これらはとてもよく合う言葉 本当に完璧な組み合わせ言葉なんだ 愛している ただ、それだけが僕が伝えたいこと 何か他の方法を見つけるまで言い続けるよ この曲「Michelle」は、ポール・マッカートニーが芸術専攻の学生たちのパーティに参加した際にインスピレーションを得て生まれました。彼がラブソングにフランス語を織り交ぜたのは、フランス語が持つエレガントな響きが恋愛のテーマにぴったりだと感じたからでしょうか。 この歌詞の特徴的なフレーズ「These are words that go together well」は、単なる言葉の響き以上の意味を持っています。ポールは、フランス語として聞こえるかどうかを確認するために、フランス語に堪能な友人に相談して歌詞を完成させました。そのため、このフレーズは「ほら、完璧でしょ」という自信とともに、少し皮肉を帯びたユーモアも感じられます。 そして、「Until I find a way, I will say the only words I know that you'll understand」というフレーズに込められたメッセージは深いです。言葉が足りないと感じても、愛を伝えるためには何か言い続けるしかないという葛藤が、シンプルでありながらも心に響きます。このフランス語の歌詞部分が強調されることで、ポールの創作の遊び心と深い愛情の表現が見事に融合しています。 Michelle, ma belle Sont les mots qui vont tres bien ensemble Tres bien ensemble I need to, I need to, I need to I need to make you see Oh, what you mean to me Until I do, I'm hoping you will know what I mean I love you ミッシェル、僕の美しい人 とても素敵な組み合わせ 本当にしっくりくる言葉なんだ 僕はどうしても君に僕の気持ちをわかってもらいたいんだ 君が僕にとってどれだけ大事か わかってもらえるまで、僕が言いたいことを理解してくれると願ってる 君を愛している ポールの情熱的でストレートな歌詞には、少しのシニカルさが含まれており、それがこの楽曲に独特の魅力を与えています。フランス語として聞こえるように歌うという彼のイタズラごころが感じられる一方で、恋愛の不確かさやもどかしさも表現されています。まさにビートルズらしい、皮肉とコミカルさが交じり合った楽曲です。 「皮肉めいた」は彼らの楽曲を聴く僕にとって-Très bien ensemble-本当にしっくりくる言葉です。 ビートルズが大好きな人には怒られるかもしれませんが、彼の魅力はこの曲にも含まれるどこかコミカルなところにあります。 楽曲紹介:”Michelle” 1965年12月3日に発売された6作目のイギリス盤公式オリジナル・アルバム『ラバー・ソウル』に収録されています。レノン=マッカートニーの作品で、主にポール・マッカートニーによって書かれ、ジョン・レノンによってミドルエイトが書かれた楽曲です。歌詞の一部でフランス語が使用されたラブソングです。 https://x.gd/Fq1lX
正しいとか、間違っているとか
She Said She Said (Remastered 2009) 子供の頃に起きたことはその後の人生においてどんな意味があるのか The Beatles “She Said She Said” She said "I know what it's like to be dead I know what it is to be sad" And she's making me feel like I've never been born 彼女は言ったよ 死ぬってどんな感じか、私は知っている それはとても悲しいものよ 彼女の言葉は、僕がまるで生まれてこなかったような気持ちにさせるよ 北米ツアー中の5日間のロサンゼルスでの休暇が、この楽曲の背景にあります。ジョン・レノンとジョージ・ハリスンのLSD体験をきっかけに生まれたこの曲は、Wikiによれば、ピーター・フォンダとの会話や、ジョンが子供時代の体験について議論したことがモチーフとなっています。 当時のロサンゼルス、特に西海岸は、自由を謳歌する場所でした。その一方で、都会の喧騒に包まれた「プラスティックシティ」とも言える側面があり、さまざまな刺激が交差していました。この複雑な環境が、この曲のテーマに影響を与えているのかもしれません。 I said "Who put all those things in your head Things that make me feel that I'm mad" And you're making me feel like I've never been born 僕は言ったよ 一体誰が君にそんなことを教えたんだ そのせいで僕はおかしくなりそうだ 君のせいで、生まれてこなかったみたいな気分にさせられるよ この曲にまつわるエピソードについては、多くのビートルズファンが語っていますが、僕自身はその逸話よりも、歌詞のざらつくような感覚を愛しています。この「ざらつき」が、LSDの体験を通じて次の段階へ進化していくバンドの過程を感じさせるのです。 She said "You don't understand what I said" I said "No no no you're wrong, when I was a boy Everything was right, everything was right" 彼女は言ったよ 「私の言ったこと、理解できないの?」 僕は言ったよ 「全く理解できないよ。今あなたが言ったことは間違っている。 僕が子供の時にあったことに間違いはなかったんだ」 人との出会いを通じて、人は成長するものです。特に居心地の悪い時こそ、自分が本当に大切にしたいことと向き合う機会になるのかもしれません。 曲を聴きながらジョンやビートルズのメンバーの子供の頃の出会いを想像しています。 楽曲紹介 “She Said She Said”は、1966年に発売された7作目のイギリス盤公式オリジナル・アルバム『リボルバー』に収録されています。この曲はジョン・レノンによって書かれ、ジョージ・ハリスンが関与したことで独特な雰囲気が生まれました。ロサンゼルスでのピーター・フォンダとのLSD体験が、この楽曲のインスピレーションとなっています。当初は「He Said」というタイトルも検討されていたそうです。ポール・マッカートニーは、自分がこの曲のレコーディングに参加していないと語っており、ベースはジョージ・ハリスンによるものとされています。 https://x.gd/Kjjg6
お手上げです
困らせないでくれよ The Beatles “I'm Down” You tell lies thinking I can't see You can't cry 'cause you're laughing at me 気づかないと思っているでしょう あなたが嘘をついていることを ビートルズが定期的にカバーしていた「ロング・トール・サリー」でのリトル・リチャードのスタイルを取り入れた、ポール・マッカートニーの試みが結実した楽曲です。メロディーは非常にシンプルで、3つの基本的なコードのみで構成されています。 1965年、この楽曲が作られた時、ビートルズは演奏技術の面でも成熟期を迎え、仕事環境における自由度も増していました。その中で、シンプルな構造を選んだことにはどんな挑戦の意図があったのでしょうか。実はこの曲、コンサートのラストナンバーとして書かれ、日本公演ではこの曲が最後に演奏されました。Wikipediaによれば、この曲の歌詞は「片思いで欲求不満な恋人の視点」から描かれています。 Man buys ring, woman clothes to wear Same old thing happens everyday 男は指輪を買い、女は着飾る よくある話さ I'm down ( I'm really down ) I'm down ( Down on the ground ) I'm down ( I'm really down ) How can you laugh when you know I'm down もうおしまいだ (本当にどうかしちゃうよ) こんなにまいった僕を知って笑えるなんて、さすがだね。 ビートルズがバンドとして最も充実していた時期に、あえてシンプルな楽曲に挑戦しているのが興味深いです。シンプルなこの曲ですが、ジョンが初めて電子オルガン/VOXを演奏するなど音楽的な新たな挑戦もみられます。また、歌詞に出てくる「彼女」はファンやレコード会社など、彼らを取り巻く人々を象徴しているのかもしれません。 それでも彼らは歌い続けました。Wikipediaによれば、音楽評論家のイアン・マクドナルドは、この曲が「ブルースのパロディ」であり、歌詞は「レノンの苦悩に対するふざけた応答」であると解釈しています。しかし、僕はこの解釈を前提にこの曲を楽しむことをお勧めしません。この曲の歌詞を男女の関係として純粋に読むと、彼らの意図がより鮮明に見えてくるように思います。 ビートルズをビートルズにしたのは、彼らの音楽だけではなく、彼らを支えた周囲の存在でもあります。このシンプルな曲は、コンサートのエンディングのために作られたもので、その背後には大きな意味が込められているのです。 楽曲紹介 “I’m Down”は1965年7月にシングル『ヘルプ!』のB面としてリリースされました。ポール・マッカートニーが書いたこの曲は、長い間アルバムには未収録でしたが、1976年にキャピトル・レコードからリリースされたコンピレーション・アルバム『ロックン・ロール・ミュージック』に収録されました。ビートルズの最後のコンサートである1966年のサンフランシスコ公演は「ロック・アンド・ロール・ミュージック」で始まりましたが、最後は「I'm Down」ではなく「ロング・トール・サリー」でした。 https://x.gd/N5tWV https://x.gd/LKxNl
そろそろ休んでもよいでしょうか
とにかく早く来てくれないか The Beatles “Blue Jay Way” There's a fog upon L.A. and my friends have lost their way We'll be over soon they said Now they've lost themselves instead 夜霧のL.A. 僕の友達が道に迷ってしまった すぐそこにだよと言いながら 友達は道に迷ってしまったんだ 1967年8月にジョージが奥さんとL.A.のブルー・ジェイ・ウェイを訪れていた時の話です。 友人との待ち合わせをしていますが、あいにく、待ち人はなかなか来ませんでした。 時差と格闘しながら眠い目を擦って起きている様子が目に浮かびます。 この曲はジョージがインドの思想と音楽により一層傾倒していく過程で描かれています。 この後サンフランシスコを訪れますが、そこでの出来事がジョージの大きな転機となりよります。そして、この後一層インドとの距離が近づきます。 彼とビートルズの中で起きている一連の覚醒をめぐる葛藤が見え隠れしています。 Now it's past my bed I know and I'd really like to go Soon it will be the break of day Sitting here in Blue Jay Way 寝る時間は過ぎてしまったよ 本当に寝てしまいたい 世が明けてしまいそうだ ブルー・ジェイ・ウェイで座って待っているよ 単調な曲調を揶揄する人がいるようですが、もうすぐ起こるであろう次の覚醒の手前にある混沌の存在が伝わってきます。「水曜日にビートルズ」は歌詞が中心で、楽曲自体についてあまり触れることはないのですが、フランジャーという僕が好きなエフェクターが巧みに使われていてとても惹かれます。眠気と戦う空間がかたちづくられています。 Please don't be long, please don't you be very long Please don't be long or I may be asleep これ以上待たせないで 早くきてくださいね、今にも寝てしまいそうです 彼らのキャリアの点と点を自分なりにつなぐ試みはなんとも言えない、幸福感を僕に与えます。 毎週水曜日には、思いつくままにビートルズの曲を選び、その曲から感じたことを自由に綴っているだけなのですが、自分なりに点と点が有機的につながる心地よさを味わいます。 気がつくとジョージの曲をまた取り上げています。彼の曲が僕にとってのビートルズなのかも知れません。 楽曲紹介:”Blue Jay Way” ジョージ・ハリスンによって書かれた楽曲で、1967年にイギリスで発売された2枚組EP『マジカル・ミステリー・ツアー』に収録されています。ハモンドオルガンで弾くドローンなど当時ジョージが傾倒していたインドの伝統音楽の影響を受けています。同時にフランジャーや逆回転させたテープ・エフェクトによりサイケデリックな雰囲気を醸し出している楽曲です。https://x.gd/5CCo8
ついている誰も知らない男の面白くも悲しい話
あなたを覚醒させてみせましょう The Beatles “A Day In The Life” I read the news today, oh boy About a lucky man who made the grade And though the news was rather sad Well I just had to laugh I saw the photograph He blew his mind out in a car He didn’t notice that the red lights had changed A crowd of people stood and stared They’d seen his face before Nobody was really sure If he was from the House of Lords 新聞のニュースを読んだ あるついている男の やっちゃったお話さ むしろ悲しい出来事なんだけど 笑わずにはいられなかったよ 記事の写真を見たらね 運転中に意識がとんで、信号が変わったことに気づかずに 野次馬が集まって彼の顔を見たけど、誰も彼が貴族院議員だって気づかなかったよ 多忙を極めるビートルズがツアーを中止します。 同時にスタジオワークを中心とした活動によりその作品のクオリティを向上させています。 彼らが置かれていた当時を想像すると…。 月を目指す大きな夢の一方で毎日の色々な出来事が起きています。 社会全体が人間性と向き合っている気分を味わいながら、ちっぽけなお話がむしろ興味の対象です。 今よりも限られた情報環境ではありますが、歴史的にはとてつもないくらい開かれた情報の洪水の中にビートルズのメンバーだけではなく多くの人が飲み込まれはじめています。 I’d love to turn you on—あなたを覚醒させたいーそんな時代のキーワードをこの歌詞の中に見ることができます。 Woke up, fell out of bed, Dragged a comb across my head Found my way downstairs and drank a cup, And looking up I noticed I was late Found my coat and grabbed my hat Made the bus in seconds flat Found my way upstairs and had a smoke, Somebody spoke and I went into a dream 朝起きて、ベッドから転がるように飛び出して 櫛を無造作につかんで髪をとかす 階段を慌てて降りてコーヒーを飲み込んで すでに遅れていたことに気づくと コートを探して帽子を手にする 間一髪でバスに飛び乗り2階に上がって一服する 誰かが話しかけてきたけど退屈でウトウトと夢心地 変わり映えしない毎日を実感するためのそれぞれのルーティン。 オーケストラの演奏によってつながるジョンとポールのパートは対照的です。 四つの全く異なる個性が束ねられたビートルズの全てがここにあります。 買ってもらったステレオでレコードに針を落としてこの曲を初めて聞いた時に感じたなんとも言えない高揚感と焦燥感は今どこに行ってしまったのか?と歌詞を眺めながら考えています。 実感のない開かれた世界となんでもない日常の間に存在する私。 そんなものだと思えば、矛盾すら感じないでしょう。 最後のピアノの音に向かってこの楽曲に仕掛けられたたくさんのイタズラを想像するとそんなふうに思えてなりません。 さぁ、今日も自分の人生をいきましょう。 楽曲紹介:”A Day In The Life” 1967年に発売された8作目のイギリス盤公式オリジナル・アルバム『サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド』に収録されています。レノン=マッカートニーの作品ですが、曲の大部分は1967年1月中旬にジョン・レノンが書いたものとされています。中間部分のみポール・マッカートニーが書いており、印象的なオーケストレーションが二つの個性をつないでいます。https://x.gd/9AJzc
月は未来を照らす、時に妖しく照らす
その夜、あなたは、現れなかった The Beatles “Mr. Moonlight” Mr. Moonlight You came to me one summer night And from your beam, you made my dream And from the whirl, you sent my girl And from above, you sent us love And now she is mine I think you're fine 'Cause we love you Mr. Moonlight お月様 ある夏の夜 あなたの輝きで夢が叶いましたよ あなたの魔法で彼女と恋に落ちました 夜空から見守ってくれていますね 彼女は今まさに僕のものです きっとご機嫌でしょう みんなあなたのことが大好きです ね、お月様 1962年にドクター・フィールグッド&ジ・インターンズ(英語版)によって録音された楽曲のカバーです。デビュー前のライブで「ミスター・ムーンライト」を演奏していたそうです。 当時のイギリスの若いミュージシャンは音源探しの名人でした。 この曲は僕が知っているビートルズの曲の中で少し異彩を放っています。 たくさんのCMでもこの曲が使われていますが、僕の記憶には1989年前後のリクルートの企業広告がありますが、残念ながら見つからないのです…。 そんなこともあってバブル崩壊の時代を象徴する曲のように感じます。 On the night you don't come my way I pray and pray more each day 'Cause we love you Mr. Moonlight Mr. Moonlight, come again please Here I am on my knees Begging if you please その夜、あなたは現れなかった 日々お願いしたけれど とっても大事な、お月様 どうかもう一度現れください 頭を下げてお祈りしますから 僕はムーンショットという言葉とその言葉を使ったケネディ大統領の1962年9月の演説が好きなのですが、遠くにある月の光に導かれるのは洋の東西を問わず、変わらないようです。 今日もお月様は等しく私たちを照らします。 その光は見えない力を私たちにくれるのかもしれません。 まだ見ぬ未来に思いを馳せながら、今夜も月を見上げてみましょう。 でも、月の魅力に囚われすぎないように気をつけて。 楽曲紹介 “Mr. Moonlight”のビートルズによるカバー・バージョンは、イギリスでは1964年にパーロフォンから発売されたアルバム『ビートルズ・フォー・セール』、アメリカでは同年にキャピトル・レコードから発売されたアルバム『Beatles '65』に収録された。リード・ボーカルはジョン・レノンです。1966年の日本武道館公演のドキュメンタリー番組で使用されています。 https://x.gd/4dOBh
陽の当たらない場所でのどんちゃん騒ぎ
騒がしい世間はほおっておきましょう The Beatles "Octopus's Garden" I'd like to be under the sea In an octopus's garden in the shade He'd let us in, knows where we've been In his octopus's garden in the shade 海の底は良いところだよ ひっそりとした場所にあるタコの庭があるんだ さぁ、僕たちがどこにいたかを知っているタコさんに呼ばれて、陽の当たらないタコの庭で過ごそう リンゴが1968年にサルデーニャ島で休暇を過ごしていた時にピーター・セラーズから聞いた話に由来しているそうです。昼食にフィッシュ・アンド・チップスを注文した際に、イカが出てきました。その時セラーズは、海の底を動き回りながら、光沢のある石やブリキやビンなどを探して、自分達が暮らす洞窟の前に飾るというタコの習性について話したことがきっかけです。 その原曲をジョージと一緒に仕上げた楽曲です。 何やら不思議なテンポの曲です。 僕はこの曲のイントロを聴くと「暗闇坂むささび変化」を思い出してしまうのです。はっぴいえんどファンのみなさん、気に障ったらすみません。 We would be so happy, you and me No one there to tell us what to do 二人だけで十分さ、 あれこれ指図するうるさい奴らはここにはいないし 何だか意味深な歌詞に見えちゃいます。 We would be warm below the storm In our little hideaway beneath the waves Resting our head on the seabed In an octopus's garden near a cave 海上の嵐なんかは関係なくのんびり 波に隠れたひっそりとした場所 洞窟の近くのタコの庭で海を枕にゆっくりするよ 喧騒からは逃れたい気持ちを感じます。そして同時に、キラキラとしたものを集めてそれを誰かに見つけて欲しい気持ちも。そんな対比を感じる歌詞です。 人生は皮肉なものですね、まぁ、こんなもんだよ、という気分が僕にとってのビートルズです。 大切な仲間とひっそりと過ごす、そんな時間を大事にしましょう。 だって、いずれにしても人生という航海に飛び出さないといけないのですから。 楽曲紹介 "Octopus's Garden" は、1969年9月に発売された11作目のイギリス盤公式オリジナル・アルバム『アビイ・ロード』に収録されています。作詞作曲はリンゴ・スター、作曲面でジョージ・ハリスンがサポートしています。リンゴの作品としては「ドント・パス・ミー・バイ」に続く2曲目となり、ビートルズ時代に彼がリード・ボーカルを務めた最後の楽曲です。 https://x.gd/IJjck
幸せ、無邪気な気持ちも、孤独もそれぞれの方法で測れるのです
僕のことを知っているつもりでも、手がかりを手に入れたわけではないですよ The Beatles “Hey Bulldog” Sheepdog Standing in the rain Bullfrog Doing it again Some kind of happiness is measured out in miles What makes you think you're something special when you smile 牧羊犬 雨の中にたたずむ ウシガエル 同じことを繰り返す 幸せと呼ばれるものは距離で表されます どうして微笑んだらどこか特別なものだと思えるのでしょうか もともとはBulfrogというタイトルでジョンが書いていたそうです。 Wikiによれば数日前の他のミュージシャンとのセッションせ感化されたポールが唐突に"Woof!" と犬の鳴き声を真似したことからBuldogというタイトルになったそうです。 いつも曲がり角にいるようなビートルズですが、毎回上手にその角を曲がっていきます。 本人たちが乗り気でなかった映画イエローサブマリンをめぐるエピソードの中でこの曲は収録されました。 Child-like No one understands Jack knife In your sweaty hands Some kind of innocence is measured out in years You don't know what it's like to listen to your fears You can talk to me You can talk to me You can talk to me If you're lonely, you can talk to me 子供じみた 誰にも理解されない ジャックナイフのような 汗ばんだ手の中にある 無邪気な気持ちは時の流れが教えてくれます 自分の恐れに耳を傾ける辛さ 君には分からない どうぞ僕に話しかけてください 孤独を感じたら遠慮せずに ポールが歌詞を間違えたパートもあるそうです。 成り行きにしてはできすぎたエピソードが満載のBuldogですが、ジョンの10代の思い出を歌ったものだという人もいるようです。 https://x.gd/bIJcO Frightened of the dark Some kind of solitude is measured out in you You think you know me, but you haven't got a clue You can talk to me 暗闇の恐怖 孤独はあなたの中で形を持ちます 僕のことを知っているつもりでも、手がかりを手に入れたわけではないですよ だから、どうぞ、話しかけてください 韻をたくさん踏んだ歌詞は魅力的です。 それぞれの人生における葛藤はありながらも、臨機応変な彼らはビートルズというバンドに束ねられています。 ジョンの孤独を感じる言葉がたくさん見え隠れしますが、全体の曲調もあって「人生なんて、せいぜい、こんなものじゃない?」---僕にとってのビートルズが詰まった一曲です。 楽曲紹介 Hey Bulldogは、1969年に発売された10作目のイギリス盤公式オリジナル・アルバム『イエロー・サブマリン』に収録されています。ポール・マッカートニーの犬の鳴き声にインスパイアされてジョン・レノンが書いた楽曲です。「レディ・マドンナ」のミュージック・ビデオの撮影中にレコーディングされた楽曲で、同作と同じくピアノのリフを主体とした楽曲となっています。音楽的にも様々な取り組みがなされています。 https://x.gd/iUTwi
毎日でもそばにいたい
The Beatles “All my loving” この想いを、あなたに届けたい Close your eyes and I’ll kiss you Tomorrow I’ll miss you Remember I’ll always be true And then while I’m away, I’ll write home everyday And I’ll send all my loving to you 瞳を閉じて、さぁ、キスをするよ 明日はきっとあなたのことを思って寂しく過ごすでしょう いつだって本当だよ 離れているときは、毎日手紙を書きますよ そう、僕の気持ちを届けますよ WIkiによればこの歌詞は、ロイ・オービソンとまわったツアーのバスの中で書かれたそうです。 そして、メロディは会場到着後に舞台裏にあったピアノを使用して書かれたと言われています。 ツアーで見知らぬ街を転々とする中で、彼らは何を思っていたのでしょうか。 I’ll pretend that I’m kissing the lips I am missing And hope that my dreams will come true And then while I’m away, I’ll write home everyday And I’ll send all my loving to you All my loving I will send to you 寂しくなったらあなたの唇を思いだすんだ この想いが届くとよいな 会えない時は毎日手紙を書くよ この気持ちをあなたに届けたいんだ 手紙の体裁をとっている曲はビートルズの定番ですね。 意外なことにこの曲は本国ではシングルカットされていません。 ビートルズのメンバーにとっては思い入れがあるラブソングです。 歌詞の中で使われている”True”の響きに惹かれます。 特にジョンにとっては…。 僕はこの曲を聴くたびに、なぜか人生の巡り合わせを感じてしまうのです。 ちょっと寂しい気持ちになります。 それはなぜか、自分でも分かりません。 楽曲紹介 “All My Loving”は、1963年11月22日に発売された2作目のイギリス盤公式オリジナル・アルバム『ウィズ・ザ・ビートルズ』のA面3曲目に収録されています。ポール・マッカートニーによって作曲された楽曲ですが、クレジットはレノン=マッカートニー名義となっています。イギリスやアメリカではシングル・カットされていないですが、多数のラジオ番組で放送されている世界で最も有名なラブソングの一つです。 https://x.gd/8MVly
どんなことをお望みですか
あなたにそんなに多くは期待していませんよ The Beatles “What You're Doing” What you're doin' to me? I've been waitin' here for you Wondering what you're gonna do Should you need a love that's true It's me どんなことをお望みですか? ここで随分とあなたのことを待っています 何をしようとしているのでしょうか あなたには一番大事なモノが必要です それは私です 究極の穴埋めソング…。 ビートルズの1964年のワールド・ツアーが終了した直後に制作されています。 ポールによれば「穴埋めの曲さ。ジョンよりも少しだけ僕が多く書いた気もするけれど…レコーディングを始めてコーラスが入れば良い感じになりそうだと思うこともよくあるけど、そうならないこともある。この曲もそうだった。レコーディングをやることで良さがでてくることもあるんだけどね」と振り返っています(Wikiより) 何か大事なものを見失っている時期だったのでしょう。 もしかしたら何かを見つけたい衝動があったのかもしれません。 それでも自分を信じている楽観的な感じが僕には伝わってきます。 Please stop your lyin', you've got me cryin', girl Why should it be so much to ask of you What you're doin' to me? I've been waitin' here for you Wondering what you're gonna do Should you need a love that's true It's me もういい加減にしましょう、悲しくなっちゃいます あなたにはそんなに多くのことは期待していないですよ どうして私をこんな目に遭わせるの? 待ちぼうけが続いています あなたの次の一手を想像しながら 大事なことが何か知ってください それは私です 一つの大きなことを成し遂げた後にある周囲の期待が生む混乱…。 想像しただけでとんでもないという気がします。 それを踏まえて、なおかつ、「穴埋めソング」と自ら嘲笑する…。 まぁ、こんなもんだよ、という気分が僕にとってのビートルズです。 思いつめる気持ちも大事ですが、まずは適当にやってみることも大事ですね。 楽曲紹介 “What You're Doing”は、1964年に発売された4作目のイギリス盤公式オリジナル・アルバム『ビートルズ・フォー・セール』に収録された。レノン=マッカートニー名義となっているが、ポール・マッカートニーによって書かれた楽曲です。日本では、シングル盤『ミスター・ムーンライト』のB面曲として発売されました。 https://x.gd/IkPTn
怠惰なわけじゃないんだけど、眠っているだけなんだ
自分のペースで日々を過ごしたい The Beatles “I’m Only Sleeping” https://youtu.be/5XwXliCK19Y?si=GCG38PdN7gj9X_4Y Please, don't wake me, no, don't shake me Leave me where I am, I'm only sleeping Everybody seems to think I'm lazy I don't mind, I think they're crazy Running everywhere at such a speed Till they find there's no need (There's no need) 起こさないでおいて ほっといてください 何もせずただ眠っているんです 怠け者だって思うでしょう 気にしないよ、気にしないよ、だってみんなの方がどうかしているから そんなに急いで何になるだってことに気づくまで、無駄なことをしているのさ 忙しい日々を過ごしているビートルズのメンバーにとって自分の時間を過ごすということはどいうことでしょうか? これはもしかしたら彼らにとってだけの問いかけではありません。 世間から見たら怠惰に見えることも、自分にとってはかけがえのない時間です。 Please, don't spoil my day, I'm miles away And after all, I'm only sleeping 1日を大事にしたいんだよ、そっとしておいて そう、眠っているだけなんだ Keeping an eye on the world going by my window Taking my time Lying there and staring at the ceiling Waiting for a sleepy feeling 窓の外で起きていることを眺め続けている 自分なりのペースでね 横たわってゆらゆらしながら 眠りに落ちるのを待っているんだ Wikiによれば、ジョンは、ツアー期間中でない日は、睡眠や読書、テレビの視聴などに時間を費やしていたそうです。作曲作業を行なう際にはが眠っているレノンを起こしていたとのこと。1966年3月4日に発行されたロンドン・イブニング・スタンダード(英語版)紙の記事で、レノンの友人であるモーリーン・クリーブは「彼はいつまでも眠ることができ、おそらくイギリスで一番の怠け者」と書いています。 When I wake up early in the morning Lift my head, I'm still yawning When I'm in the middle of a dream Stay in bed, float up stream (Float up stream) 朝早く起きて、顔を上げてあくびをする まだ夢の続きを見ながら、ベッドの上に浮かんでいるよ この曲が収録されている「リボルバー」は多くのミュージシャンに大きな影響を与えています。 でもそんなことはお構いなしに、やりたいことをやれるようになった境遇をずっと楽しんでいるようにも映ります。 いつもの通り、まぁ、こんなもんだよ、という気分が僕にとってのビートルズです。 世間のことよりもやりたいことを大事にする毎日を大切にしましょう。 楽曲紹介 “I’m Only Sleeping”は、7作目のイギリス盤公式オリジナル・アルバム『リボルバー』に収録された。当時の作品に見られる薬物の陶酔感ではなく、ベッドにいることで得られる喜びについて書かれている。ジョージ・ハリスンが演奏したフレーズを逆回転させたギターのパートが特徴となっている。 https://x.gd/z4OQV
持っていなくても、できることがある(かも)
見込みがあるなら、さぁ、一歩を踏み出そう The Beatles “Drive My Car” Asked a girl what she wanted to be She said, baby, can't you see? I wanna be famous, a star of the screen But you can do something in between ある女の子に尋ねたんだ 一体何になりたいの?って。 その子は言った、わかるでしょう、銀幕の映画スターになりたいと 二人であれこれできそうじゃない どんなことも人との出会いで始まります。 ひとりより二人の方がきっと楽しいでしょう。 それがどんでもない見込み違いだっとしても…。 大事なものは渡す気はないけれど、しっかり協力してね、そんなやりとりでしょうか。 I told that girl I could start right away And she said, listen babe, I've got something to say I got no car and it's breaking my heart But I've found a driver and that's a start 彼女に、すぐに始められるよと伝えたんだ そうしたら、こう言われたよ 聞いて、ベイビー、悲しいことがあるの 私は車を持っていないの...でもドライバーを見つけたわ... それが始まりよ さぁ、始めましょう 夢を持っていても、立ち止まっていたら時間が過ぎるだけ、 何か前進できることをやってみましょうか。 クルマがないなら、ココロのクラクションを鳴らしてスタートです。 まぁ、そんなものだという感じが僕にとってのビートルズです。 ダイナミックなこの曲にはさらにその楽天的な感じが溢れています。 楽曲紹介 Drive My Carは、主にポール・マッカートニーによって書かれた楽曲で、作詞にあたってはジョン・レノンも手助けしています。イギリスでは1965年12月3日にパーロフォンから発売されたアルバム『ラバー・ソウル』に収録されています。 作家のロバート・ロドリゲスは本作を「明白なR&Bの実験」とも評されています。 https://x.gd/kRLmt
どうぞ、お手にとってご覧ください
あなたのお気に召すように、いかようにでも The Beatles “Paperback Writer” Dear Sir or Madam, will you read my book? It took me years to write, will you take a look? It's based on a novel by a man named Lear And I need a job, so I want to be a paperback writer Paperback writer! さぁ、さぁ、みなさん、準備はよろしいでしょうか? どうか私の素敵な本に目を通してもらえないでしょうか? 数年かかって書き上げた大作です リアという男のお話です どうしてもこの機会を逃したくないんです ええ、流行りの本を書きたいのです ポールがあるときに叔母のリルから「どうしてラブソングばかりなの?」と問われたことをきっかけに書いた曲だそうです。ジョンのアドバイスで手紙を書くようなイメージで全体が構成されています。 この曲には個人的な思い出があります。 中学生の頃、文化祭で二人の女の子がこの曲をアコースティックギターを片手にとてもきれいなハーモニーで歌い上げました。失礼ながらロックやましてやおしゃれとは程遠い感じの素朴な二人だったのですが、彼女たちが歌う素敵な旋律にビートルズの違う側面を知ったのでした。 何よりいつもと違う彼女たちの自信に溢れる表情が忘れられません。 It's a thousand pages, give or take a few I'll be writing more in a week or two I could make it longer if you like the style I can change it 'round and I want to be a paperback writer Paperback writer! 1,000ページほどの作品です。 1-2週間ほどお時間をいただいてもっと内容を充実させますよ みなさんが私の文体がお気に召したら、超大作にしてみます だって私は流行作家になりたいのですから 流行りの本をお届けしたいのです 意外な出会いはそこここにあるものです。 誰かの一言が新しい可能性の扉を開いたり、自信を与えてくれたり…。 もちろん失望するような言葉を投げかけられることもありますが…。 そんな時は、ちょっと皮肉でも言って忘れちゃいましょう。 まぁ、こんなもんだよ、という気分が僕にとってのビートルズです。 思いつめる気持ちも大事ですが、気軽にやってみることも大事ですね。 楽曲紹介 “Paperback Writer”は、主にポール・マッカートニーによって書かれた楽曲で、作曲者名はレノン=マッカートニー名義です。1966年5月にシングル盤として発売されました。全英シングルチャートをはじめとしたシングルチャートで第1位を獲得し、Billboard Hot 100では2週連続で第1位を獲得しています。アルバム『リボルバー』のためのセッション中にレコーディングされた楽曲ですが、同作には未収録です。 https://x.gd/PtWRf
人生はすれ違うようにできている
それ以上でもそれ以下でもない The Beatles “Hello Goodbye” You say, "Yes", I say, "No" You say, "Stop" and I say, "Go, go, go" 君が頷けば、僕は首を振る やめてと君が口にすれば、僕は続けることを選ぶと声に出す ブライアン・エプスタインのアシスタントであった[4]アリステア・テイラーがビートルズの楽曲の歌詞の書き方をポールに尋ねた際に、彼が「この世に存在する相対するものを叫んでみて」彼女にお願いしたことから生まれた歌詞です。 二つの対立するものが交わることなくねじれの関係にある、それが世の中かもしれません。 話してわかるよりもそもそもわからないことの方が多い、ちょっとそんな皮肉めいたところが僕にとってのビートルズの魅力です。 バンドとは本来一生交わらないものが束ねられた花束のようなものなのかもしれません。 ポールはマイケル・ジャクソンと”Say, Say, Say”という曲を1983年に書いていますが、“Hello Goodbye”のアンサーソングにも聴こえます。 You say, "Goodbye" and I say, "Hello, hello, hello" I don't know why you say, "Goodbye", I say, "Hello, hello, hello" I don't know why you say, "Goodbye", I say, "Hello, hello, hello". さよならと君が言えば、僕はヤァ、どうもと どうして君がさよならというか、わからないね。僕はどうもと言い続けているのに どうして君がさよならというのか、本当にわからないよ。僕はずっとどうもと言ってるのに 全ての人生が、ねじれの位置にあることに気づけば、伝わらないことを前提にして、お互いの関係を諦めずに、どうやったらもっと面白くなるか、理屈ではなくちょっとやってみよう!と思う気持ちになるのかもしれません。 思いつめる気持ちも大事ですが、気軽にやってみることも大事ですね。 楽曲紹介 ”Hello, Goodbye”は、1967年11月にシングル盤として発売されました。実質的にポール・マッカートニーによって書かれた楽曲[3]で、バンドのマネージャーであるブライアン・エプスタインの死去後に発売された初のシングルです。歌詞は「二元性」をテーマとしたもので、エプスタインのアシスタントであったアリステア・テイラーから作詞作曲に関する質問に答えることから着想を得ています。 https://x.gd/mndiC