システム開発におけるユーザー失敗事例(2)
【ユーザー】
葬祭業(葬儀、法要時の商品販売・
在庫・会員管理)
【システム開発経緯】
① 開発当初
富士通機よりIBM機に移行
(開発言語は、COBOL、データベースは
DB2)
② 法要商品、墓地・墓石、仏壇・仏具の
会社を吸収合併
(システム開発言語、データベースは、
MS Access)
=>IBM機とWindowsの両機種稼働
③ 元号対応、消費税対応
・IBM機、Windows両機種システム
改修
・MS Accessのシステムでは、
消費税率を 固定値保持しているため
大幅改修
④ 会員管理システムをWeb化
・某社フレームワーク(ローコード
システム)を使用しWeb化
=>既存フレームワークにて対応
できない部分をJavaにて
カスタマイズ
=>開発効率が悪くなる
⑤ IBM機のシステムに上長承認機能
を導入
・「受注・発注・入出荷在庫=>計上」
の業務に上長承認を導入
=>管理者(取締役・部長)の勇み足
に現場が使いこなせず、
導入前に戻す
⑥ 全システムをWeb統合
・全システムのデータクレンジングを
行う
・Web開発は、従来の開発会社と
異なる他社に依頼
・本番移行前に不具合・不整合が
続出し、システム統合中止
【開発失敗状況】
① 「富士通=>IBMの移行」は、地元
システム会社にてとりあえず稼働
② 会社の吸収合併により置き去りに
された「MS Accessシステム」を
「MS Accessシステム」を
法要商品会社のSE1名にて保守
=>この社員が辞めた後は、
当システムの保守は不完全となる
③ 各支店にてMS Access有識者が独自の
システムを開発
=>システム管理部では、詳細把握
できず、以後問題となる
④ システム開発費捻出のため
「システム管理担当取締役」にて、
「上長承認の導入」が決定され地元
システム会社に開発依頼
=>システム会社は、言われたまま
システムを開発
=>システム移行後は、現場がついて
これず「上長承認」は
「お蔵入り」となる
⑤ 地元システム会社以外のシステム
会社に「全社システムWeb化」を
依頼するが、
・コミュニケーション不足
・要件定義不足、要件確認不足
により本番移行前に破綻
【ユーザー管理者状況】
① 「法要商品、墓地・墓石、仏壇・
仏具」のユーザー(担当者)は、
都度個々の要望が多い
=>変更要望をそのままシステムに
反映
=>使用方法が不明となり、担当者が
変わると現行機能が使用できない
② 「法要商品、墓地・墓石、仏壇・
仏具」のユーザ(担当者)は、
コード入力ではなく文字入力を
好み、データの殆どが文字管理
されている
=>他システム間でのデータ整合性が
保たれない
③ パート職員の入退社が多いため
「ユーザからシステム担当者への
問合せ」が多い
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