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パワーリフティングの大会に出る人に読んでほしい10のこと

最初に

 新人限定TOKYOパワーリフティング選手権大会の開催まで1週間ほどとなりました。正直出るために必要なものというのはたくさんの人が書いていますが、いつになっても人はミスするものですし僕自身の経験で言いたいこともあるので、ここで筆を取ろうと思います。言ってることは大体Twitter(現X)で言ってることと同じなのでそっちも見てね。

①大会の時間をスケジュールを確認しよう

 今回の試合は3セッション回しです。
 
 ベンチは8:30検量10:30開始、
 パワーリフティングは10:00検量12:00開始と14:15検量16:15開始です。

 検量の順番はLOT番号順なので、うっかり遅刻して自分の番を過ぎてしまうと、一番最後に回されます。
 検量の際は脱いでパンイチか全裸で測り再度服を着るため、基本的に一人当たり1〜2分はかかります。更にひとグループは14人ほどなので、最悪30分ほど時間が遅れることになります。そうすると体重がギリギリで速くリカバリーしたい人はその時間がかなり削られるため、30分前には来ましょう。

 
この30分前には結構やることがあります。

・ラック高の確認
 試合前に必ず行いましょう。試合で使うラックとアップで使うラックは、同じメーカーでも製造ロットなどの違いで高さが違うケースがあります。
 スクワットはプレートをつけることで僅かにしなりが出て高くなりやすいことや、セーフティの高さを高くしすぎてベンチプレスで胸につく前にセーフティに当たってしまうこと(失敗になります)に注意して計りましょう。
 前半セッションは試合開始前に出来ますが、後半セッション(今回はパワーリフティングCD、GHグループ)は前半セッションのデッドリフトが終わった後の休憩時間に素早く確認しに行く必要があります。スケジュールの乱れやすい他の協会の場合前半後半の休憩なく行われ、後半グループがラック確認する時間のないケースもあります。事前に確実にラック高が確認できていないのであれば、後半グループでも前半グループが開始するより前に来る方が確実です。

 一点裏技として、とりあえずラックアップが確実にできるであろう高さでとりあえず申請することもできます。その場合は第一試技で高さを確認しながら試技をした後、試技カードの提出時に「ラックの高さ変更お願いします」と口頭にて伝えることで次の試技で変更することができます。


・コスチュームチェック
 パワーリフティングで使う衣類やギアは、基本的にコスチュームチェックに通過したものしか使えません。通過してないものを使用していたことが発覚した場合失格となります。受付の付近にコスチュームチェックを行うエリアがあるので、順番に並んで待ちましょう。検量開始時間には確実にコスチュームチェックが行えますが、もう少し早くできる場合もあります。
 またコスチュームチェックの時に前述のラック高を聞かれるケースもあるので、スマホのメモなどに記録しておきましょう。

・更衣室、検量室の確認
 裏口にあるケースもあるので分かりにくい場合が多いです。周りの人に聞くなどして把握しておきましょう。

②試合に出られなくなる忘れ物は避けよう

 ぶっちゃけた話東京都の大会はパワーリフティングメーカーのブースがあるため、最悪忘れてもなんとかなるものもあります。SBDのブースが今回は出るそうです。SBDのシングレット、SBDニースリーブ、リストラップはそこで買えます。
 コンビニでなんとかなるものもあります。Tシャツは毎年一人はA7の滑り止めがついているものを持ってくる人がいます。滑り止めの加工があるものは禁止です。Tシャツはブースか、最悪会場近くにあるコンビニで買うことができます。ロングソックスもコンビニで買えるケースもありますが、買えないケースもあります。ブースでもあまり売ってなかったりもします。
 靴は絶対に買えません。絶対に忘れないようにしましょう。ベルトも買えないこともないですが、新品は硬くて使い勝手が最悪です。必ず忘れないようにしましょう。 

試合に使う道具は以下を参考にしてください。上から
・Tシャツ(滑り止め加工のないもの)
・シングレット
・リストラップ
・ベルト(裏にパットがついてあるものはだめ)
・ニースリーブ
・ロングソックス(tabioなどの滑り止めのついてるものはだめ)
・靴(リフティングシューズとフラット分けてる人は二足忘れずに)

③試合の前に試技カードに名前を書いておこう

 検量が無事終わると、名刺サイズで12枚綴りのカードが渡されます。パワーリフティングは次の試技の申請を、間違いがないようカードで行います。試技が終わり、1分以内に次の試技重量が書かれたカードを放送席に渡すことで次の重量が決まります。渡さなければ、成功の場合成功試技+2.5kg、失敗は同重量です。
 また試技カードは他の選手と混ざらないよう、必ず名前をカード一枚一枚に名前を書きます。面倒ですが、これは世界大会でも同じなため、必ず行いましょう。また名前や重量を書くため、必ずボールペンを持ってきましょう。必ずボールペンを持ってきましょう!僕もよく忘れます!

④試合の流れを再確認しよう


 今回の新人限定TOKYOパワーリフティング選手権大会の試合の流れはこうです。

第一コート:
ベンチプレスAグループ軽い重量から第1→2→3試技
(この最中にAグループはスクワットのウォーミングアップをする)

パワーリフティングAグループスクワット第1→2→3試技
(この最中にBグループはスクワットのウォーミングアップをする)
パワーリフティングBグループスクワット第1→2→3試技
(この最中にAグループはベンチプレスのウォーミングアップをする)

パワーリフティングAグループベンチプレス第1→2→3試技
(この最中にBグループはベンチプレスのウォーミングアップをする)
パワーリフティングBグループベンチプレス第1→2→3試技
(この最中にAグループはデッドリフトのウォーミングアップをする)

パワーリフティングAグループデッドリフト第1→2→3試技
(この最中にBグループはデッドリフトのウォーミングアップをする)
パワーリフティングBグループデッドリフト第1→2→3試技
(この最中にCグループはスクワットのウォーミングアップをする)

パワーリフティングCグループスクワット第1→2→3試技
(この最中にDグループはスクワットのウォーミングアップをする)
パワーリフティングDグループスクワット第1→2→3試技
(この最中にCグループはベンチプレスのウォーミングアップをする)

パワーリフティングCグループベンチプレス第1→2→3試技
(この最中にDグループはベンチプレスのウォーミングアップをする)
パワーリフティングDグループベンチプレス第1→2→3試技
(この最中にCグループはデッドリフトのウォーミングアップをする)

パワーリフティングCグループデッドリフト第1→2→3試技
(この最中にDグループはデッドリフトのウォーミングアップをする)
パワーリフティングDグループデッドリフト第1→2→3試技

 第二コートも同様です。ウエイトリフティングとは違うので注意しましょう。
 またおおよそ一人当たり1分ほど時間がかかるため、例えば14人グループで回している場合、自分の出るスクワットとベンチプレスの間は42分ほどです。だいたいそれ以上かかりますが、休憩時間を取りすぎないようにしましょう。
 特に各セッションの一番軽い重量の人は自分がそうと気づかないので、自分が次何番目に試技をするのか予め確認しましょう。会場のモニターには大体試技開始5分前には順番が出るので、確認するようにしましょう。

⑤食べ物はしっかり用意しよう


 おおよそパワーリフティングの試合は4時間ほどかかります。試合中はアドレナリンが出ているため、お腹が空きやすくなります。お腹が空いて力が出ないことや思ったより空腹が影響することもあるため、軽食は忘れないようにしましょう。おにぎり、バナナ、ゼリードリンクがいいでしょう。最近はグミが流行りです。
 筆者は検量後に経口補水液を飲みながら干し芋を一袋食べ、試技開始1時間前にバナナ2〜3本とプロテインを食べてアップします。スクワットの後、ベンチプレスの後にガッツギア(ゼリードリンク)を1〜2個摂ります。

⑥カフェイン飲料は予め買っておこう

 モンスターエナジーやブラックコーヒーでカフェインを摂る人は多いですが、会場にある自販機は十中八九なくなるので予め準備しましょう。僕も何回もそれに引っかかってコンビニまで走りました。最悪コンビニにはあります。カフェイン錠剤は水分でお腹が張りやすい人でも取れるので僕は好きです。大体スクワットの1時間前に200mg、デッドリフトの前にもう200mg摂ります。

⑦ウォーミングアップは周りと譲り合い、感謝の意を忘れずに

 チームで来ている人は経験者がウォームアップエリアのプレートの付け外しをしたりすると思います。それに混ざることは100%親切でやっていることなので、当然のようにしないでください。会場のウォームアップエリアにいる人たちは100%スタッフではなく、他の人のセコンドで来ている人です。あなたを手伝う人ではありません。
 付け替えをしてくれると言ってもらえた上で、お願いするときは
「すみません、〇〇kgつけてください。ラック高は○段でお願いします。」
終わったら「ありがとうございました」と最低限の礼儀を表してください。

⑧潰れても絶対に逃げない手を離さないこと

 特にエニタイムなどで一人で練習している人には難しい話ですが、パワーリフティングのルールでは、潰れて失敗しても最後まで戻す努力を怠らないこととあります。具体的にはスクワットで失敗した時にセーフティや後ろに落とすのではなく、最後までシャフトから離れずラックに戻す。ベンチプレスも潰れたら手を離さないこと。特にスクワットは落としたことで補助員が怪我をする事故はなくなりません。後ろに落とした結果補助員のつま先に落ちて粉砕骨折したケースもあります。補助員はプレートの付け替えをするだけでなく自分たちの身も守ってくれますが、選手自身も補助員に危険にさらさないように十分注意しましょう。とにかく潰れてもシャフトから手を離すな!!!

⑨粉物の使用はマナーを守ろう

 パワーリフティングにある程度知っている人は滑り止めの液体チョークだけでなくデッドリフトでベビーパウダーを脛に塗って摩擦を減らしていると思います。
 液体チョークも周りをかなり汚すため会場の壁や備品に触れないよう注意しましょう。
 ベビーパウダーはもっと注意しましょう。周りに舞うので、会場の床が滑りやすくなった周りの人を転倒させたり怪我させることがあります。ベビーパウダーを使用するのであれば必ず新聞紙やビニール袋を用意し、周りに散らないよう紙や袋の上で使うようにしましょう。アメリカのパワーリフティングの大会のようにバサバサ振りかけるのは禁忌です。見つけたら注意します(私が)

⑩分からないことはスタッフや経験者に尋ねよう

 これだけ言いましたが分からないことがあるのが新人大会です。スタッフもなるべくそれをカバーするよう奔走しています。知ってそうな人にどんどん聞いてください。そして解決してください。そうした方が絶対いい思い出になります。
 皆で協力して、いい試合、いい思い出を作りましょう!

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