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【3できメソッド】幼児教育での指導の工夫

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分かってできる 自分でできる 選んでできる 「3できメソッド」を取り入れた就学前機関での保育・教育方法をご紹介しています。
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保育実践の紹介:新しいスケジュールの提示方法・・・幼児の主体性を引き出す"できたねボード"

保育・教育アドバイザーの松本くみ子です。今日は、練馬区にある貫井第二保育園で誕生した"できたねボード"をご紹介します! ”できたねボード”とは?最近は、場面の切り替えが難しい幼児に対して一日のスケジュールや活動の手順を視覚的に伝える先生や園が増えてきました。とても喜ばしいことです。一般的なスケジュールの提示方法は,まず,手順や流れをイラストや写真(+文字)で示します。そして,終わったものから外すか,今やっている活動に赤枠をつけたり,横にマグネットを貼ったり。とにかく今何をし

場面切り替え時の支援:"分かってできる"と0歳児だって泣きません

保育・教育アドバイザーの松本くみ子です。「おしまいにしてお部屋に入るよ」「ご飯だから行こう」「お着替えするよ」多くの保育士さんは、きちんと次の活動を子ども達に伝えていらっしゃいます。でも、抱っこして連れていく間に泣き出す子、沢山いますよね?それを当たり前だと、その場面で泣くのは仕方が無いと思っていませんか? 0歳児や1歳児の保育室は、自由に行き来ができないように区切られていることがあります。扉の向こうで着替えや食事をする場合、子どもたちには、扉の外に連れていかれたお友達が、

5歳児には、立って靴を履く必要性に気づかせたい

こんにちは。保育・教育アドバイザーの松本くみ子です。 小学校では、立ったまま靴を履いたり、着替えたりするようになります。 でも5歳児クラスを見に行くと、おしりを床に着けたままズボンを履いていたり、テラスのヘリに並んで座って靴を履いていたり。 立って靴を履く力は、就学前に練習しておかなければもう身につかない…ということではありませんが、そもそも小学校の昇降口に、一人一人が座って靴をはくスペースなんてありません。 でも、年長児に 「靴は立って履きなさい」 とか, 「立って靴

自ら工夫し,順番待ちでのトラブルを防ぐことができる子を育てる方法

保育・教育アドバイザーの松本くみ子です。これまで,巡回相談の時にお話ししてきた内容を,記事にすることにしました。最初のテーマは,「問題解決力を育む」です。 大人がちょっとした工夫を行い,それを積み重ねることで,子どもたちの問題解決力を育むことができます。 博士論文の執筆をしていたころ,よく,近所の学習室を利用していました。学習室の窓の外には公園があり,保育園の子どもたちがよく遊びに来ていました。 ある日,園児たち(4歳児くらい)が遊んでいるのをぼーっと眺めていると,先生