楽屋で、幕の内。|猫飼い戦記 タニー、アゲイン。(植物との共生編4)Aug.29
誕生日が、戦いの始まり。
映画のキャッチコピーみたいなことが起きた。
夏休みが終わった頃が私の誕生日だ。日中は暑いが、たまに秋風っぽいものが肌をなでる。その日はたまたま休日で学校が休みだった。こっそり外出して、帰宅した息子が真っ黒に日焼けした顔で、真剣な表情をして「目をつぶって!」と言う。
言われた通りに目をつぶると、「手を前に出して」と言う。
「なにかなあ」と両手を出すと、「手のひらは上に向けて」と言う。
ずっしり何か固いものが乗る。「目を開けていいよー」。
恐る恐る