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#3: 通販生活の場合【謝罪文読解】

謝罪文読解についてはこちらをご覧下さい。

元文書

ことの経緯

  • 「通販生活」はカタログハウス発行の通販雑誌だが、なぜかやたらとリベラルな政治的主張が記載されるという異色の雑誌である

  • 「通販生活」2023年冬号において、ウクライナとロシアの戦争を揶揄するような文言が表紙に記載され、在日ウクライナ大使館が激怒

読解

それでは読んでいきたいと思います。

セルギー・コルスンスキー様

https://x.com/KorsunskySergiy/status/1719234736617640210?s=20

誤っているわけではない気もしますが、、、大使に対してあまり見ない表現ですね。普通は Excellency を訳した「閣下」を使うことが多いのではないでしょうか。参考までに、外務省のプロトコール(国際儀礼)に関する記事を置いておきます。

protocol25.pdf (mofa.go.jp)
プロトコールでよくあるご質問|外務省 (mofa.go.jp)

お詫びの言葉

https://x.com/KorsunskySergiy/status/1719234736617640210?s=20

出だしからすごいですね。これは大物の予感を感じさせます。あえて何か言う必要もないくらいの風格です。

今さら申し上げるまでもなく、(中略)私たちカタログハウスは尊敬し、支持しております。

https://x.com/KorsunskySergiy/status/1719234736617640210?s=20

思わず「は?」と言いたくなるような書き出しです。もともとの表紙の文章を読み返しても、絶対そんなことないだろ、としか言いようないですし、たとえカタログハウス側は本心からそう思っていたとしても、謝罪文書で最初に書くことではないです。なぜなら、在日ウクライナ大使館は明らかに「通販生活」2023年冬号の表紙に記載された文書に対して怒りを表明していて、カタログハウス側の真意(?)は伝わっていないことが明白だからです。

「謝罪文書はまず謝罪から」ということを徹底するべきでしょう。

22年5月からウクライナ製生活用品の通信販売にも力を入れてまいりました(戦争中のため、なかなか製品が揃いませんが)。

https://x.com/KorsunskySergiy/status/1719234736617640210?s=20

「知ったこっちゃない」としか言いようがないですね。この部分は謝罪のために必要だったのでしょうか。というか何を言いたいのかわかりません。「ウクライナの生活用品売りたいのになー。でもおたくら戦争しているからなかなか製品揃わなくて困っているんだよなー。ちらっ|д゚)」って感じでしょうか。

少なくともウクライナの立場からするとロシア側から戦争を仕掛けられているという認識のはずです。ウクライナからすれば、最大限譲歩しても「戦争仕掛けてるのはロシアなんだからそちらに言え!」としか思えないでしょう。謝罪文書と見せかけて煽っているようにしか思えませんが、そうでないとしたら本当に何が言いたいのかわかりません。

ウクライナの皆様のかけがえのない命が奪われないために、私たちはいま何をするべきか。

https://x.com/KorsunskySergiy/status/1719234736617640210?s=20

「知ったこっちゃない」としか言いようがないですね(2回目)。この短い文章でこんなに突っ込ませるのはなかなかポイント高いです。多分わざとやってます。

「ウクライナの名誉を守るかたちでの停戦」を第三者国が提案する時期がやってきたと考えました。

https://x.com/KorsunskySergiy/status/1719234736617640210?s=20

少なくともウクライナの立場からするとロシア側から戦争を仕掛けられているという認識のはずです。ウクライナからすれば、最大限譲歩しても「戦争仕掛けてるのはロシアなんだからそちらに言え!」としか思えないでしょう(2回目)。

皆様の崇高な祖国防衛の戦いを「ケンカ」という不適切な言葉で表現してしまいました。

https://x.com/KorsunskySergiy/status/1719234736617640210?s=20

完全に煽ってますね。本当に「祖国防衛の戦い」だと思っているのなら、ウクライナ側に「停戦してください」とは言わないはずです。なのにカタログハウス側が謝っているのは「ケンカ」と表現したことだけ。もはや言葉もありません。

総論

「謝罪文読解」と銘打って始めた本シリーズで紹介するからには謝罪文を取り上げるべきだったと思っておりますが、今回ご紹介したものは謝罪文として取り扱うべきではなかったと考えております。ここにお詫び申し上げます。


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