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読書感謝文 「サステナブルキャピタリズム」


長坂真護さんの著書
サステナブルキャピタリズム


この本のスゴイところ


長坂さんがやったことはさらっというと、
ガーナのスラム、アグボグブロジーのゴミで作ったアートを日本で売り、ガーナに還元した。
そして日本の路上絵かきから、ガーナの部族長に昇進。

サラッとまとめても破天荒すぎる。
そしてパワーがスゴイ。
一人のアーティストにこんな事ができるのか。

すごすぎて漫画にもならないと大谷翔平が言われていたけど、
長坂さんも同じレベルに感じる。
でも、この本を読んで本当にスゴイと思ったことは、
そのプロセスを包み隠さずオープンにしてくれているし、長坂さんのスゴイところは実行力で、本当は実行すれば誰でも始められるんだろうと思わせてくれるところ。
と感じた。

​真実の湖 Ⅱ

長坂さんの体験を通して見える人を突き動かす原動力


内容ははじめのガーナ人からの罵倒に滲んで見える資本主義の弊害や苦しみ、ガーナのスラムと、日本との「あたりまえ」のあまりの違いに読んでるだけでも泣けるほどショッキング。今空調された温かいところで本を読んでることに引け目を感じるくらい臨場感がスゴイ。

長坂マゴさんは人一人は微力だけども無力ではない。と信じ続けて大きなインパクトを生んだ。
でも最初は本当に微力だった。
その過程をなんだかしれっとかいているように感じたが、諦めてもいい理由だらけで、負けイベントにさえ見えるとんでもないトラブルの連続!!
・届けたガスマスクをガーナ人に転売される
・2回目の渡航で死ぬほどの腹痛に襲われる、そして病院でも賄賂要求される
・チャイニーズと呼ばれ捕らえられお金をとられる
・コロナで渡航できなかった時期に詐欺師と言われる
・還元した費用で作った学校やミュージアムがガーナの政府に取り壊される、、etc


よく、、
これで立ち上がり続けられるなと思うが、
終わりの方の章で振り返ったときの気持ちが書かれていたが、
救いたいという上から目線ではなく、
なんとかしたいと思う家族的な情愛。
だったそう。
やっぱり愛情や本気度が人を動かして連鎖していくんだろう。
そして、
意思を持ち続けられたのは自身も貧困に苦しんでいたからだそう。
実体験がないとここまで歯を食いしばって生きれないだろうな。

サステナブルキャピタリズムって?


CSRやCSVもいいことだけど、必ず業績に左右されるので、そもそも考え方の順番が違うのが長坂さん流のサステナブルキャピタリズムの本質なんだろうなと思い、感銘を受けました。

サステナブルキャピタリズムは
CSR → CSV 更にその一歩先を行く(と長坂さんが考えている) 持続可能な資本主義 文化醸成、経済成長、環境配慮が活動が増えるほど環る因果のデザイン

難しい言葉に聞こえるが、かなり読みやすく、アツかった。

長坂さんへ感謝


他にも多くの刺激的な示唆があったが、
資本主義で生きるクリエイターとして大事にしたい言葉があった。

20年後に起こるとされる(諸説あり)シンギュラリティでは
労働せずともものが行き渡り、
ヒトモノカネ→ヒトデータキカイ
へ置き換わり、クリエーションのないものは仕事がなくなる。
(キカイは機械でもあり、機会でもありそう。)

その時に大事になる価値観が
0→1「→0」
機会を見つけ、クリエーションし、「ちゃんと土に還せる人」

ここまでをデザインすることが責任だと、勝手に受け取りました。
経済成長または作ることをゴールに据え置き、取りやすい選択肢を取り続けることへの違和感。世の中多くの人がこの課題に立ち向かっていると思いますが、
この本でシンプルな言葉にできました。

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