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ただ少し、寂しくなっただけ。



諦めるのが得意なの
必死になってる自分を他者の目線で見て、惨めで可哀想な子って思うの。愛されてる自分が嫌い。
けど、愛されないと泣く自分はもっと嫌い。
“完璧”というものに理想を抱いて目指すけど、私は不器用で未完成な人が羨ましい。
この複雑な心境の終点はどこなんだろうね。

誰かのために涙を流すことはない
あの子を思って私が泣くって、なんか違う気がする。
当事者でもないのに感情移入して、分かりもしないあの子の気持ちや涙を乗っ取る人が気持ち悪い。
私はみんなと違うって別の角度からあの子のそばに居ようとする私も、だいぶ気持ちの悪い人間よね。

中途半端になるなら最初から始めない
愛されたかったし、愛されていたかった。
そうやって私が不幸な人間なことを正当化して、全てを諦めているように見せる。
本当は誰よりも存在のない正体に執着しているのに。
しょうがない、私は愛されない理由を数える方が得意なんだもん。
ほらね、こうしてまた飲み込み切れない私を消化しようとするのよ。言葉って便利だよね。
どれだけ言い方を変えたって、受け皿が同じなら受け止められる度量は変わらないのに。

幸せを壊したくなってしまう性分でね
誰かに許されたいのに、許されないことばかりして
私が幸せになれないこの場所を確立し居場所としている。
孤独な星など、私が創りあげた幻想世界のはなし。
本当に好きだったのよ、心の底からね。
覚えている?あなたが私に告白をした時に、私は大粒の涙をぽろぽろと流したの。
あの涙の本当の意味はなんだったのかな。

「私、こんなに幸せになってもいいのかな?」

そんなもの分かりやしないのにね。
あなたがくれた幸せは、私にとっちゃ居心地が悪くてね。
最後に会った時、あなたは私を抱きしめてどこにも行かないでって消え入りそうな声で言ったのよ。
私の顔を見ずにあなたは泣きついた。
今考えれば、顔を見られなくて良かったと安堵する。
きっと、あの時の私はひとつも悲しい表情なんてしていなかったから。
最終の電車に揺られながら、ひとりで考えていた。

始めないことには終わりがないの
終わりが怖いなら始めなければいいはなしでね
それでも進んでしまったら自分で壊すの

褒められたことは信じずに忘れるのに、
否定されたことは覚えていて
人生は矛盾と後悔の繰り返しなんだろうね。

色んな事柄に、私は可哀想だからって言い訳をするの。
愛されたいと叫び、嫌われたいと願い泣く。

終わり

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