誰の手も届かないあの月まで飛んでいきたいと、彼は言った。
そこに私は居ないのかと聞いた。
彼は優しく言った。
君は元から月の住人だ、と。
月が綺麗に見える夜は、彼を呼んで一緒に月を見上げている。
だから彼は私の故郷を月だと言ったんだ。
大丈夫、あなたを置いて月には帰りませんよ。

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