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BCPについて考える③

前回に続きBCPについての記事になります.よければ前回までの記事も読んでいただければと思います.

今回は,BCPをどのようにして顧客にValueあるものとして提示するかについて.

顧客に提示するValueとは?

一言でValueとは何かと言われると意外と難しいと思います.
自身の会社に足りない・必要なことに取り組むのももちろんBCPの一つだと思います.
しかし,これが顧客にとってのValueになるかと言われるとクエスチョンです.

例えば自社の工場で製品を製造しているとします.この製品を作っているのは自社工場では一つしかない&自社の主力商品である

なにか起きたらどうする?→もう一つ工場を建てよう!

すごく安易に考えるとこのような案が出てきてもおかしくないと思います.

しかしこの製品を購入している顧客にとってはどうでしょう?
同じ製品を作っている会社が3社あったら工場2個もつからというのは複数購買で事足りてしまいませんか?

このように自社にとってのBCPでも顧客のValueにはならないこともあります.

なので工場建設にコストがかかるとしても単価アップなどはできません.
なぜなら顧客にとってはValueにならないから.
ではどうしたらよいのでしょうか?

顧客のペインポイントを考える

特に私の仕事である半導体業界ではこの製品がないと最終製品が作れないと言ったものばかりです.

昨今,よく半導体不足で,自動車・家電など色々なものが作れないというのはよく耳にしますよね.

サプライチェーンを考えると色々なことが見えてきます.
最終製品には何かが欠けると生産に影響が出るのです.今,半導体不足でこのような事態になっているわけですが,半導体を作る上で必要なものの供給ができなくなったらもっと深刻なことになるはずです.

例えば,工場を動かす電力・水・半導体用特殊ガス・動力ガス・レジスト・薬液等かなり多くのものがあります.

いつどの材料が供給できなくなるかわかりません.

顧客としては生産を止めるのはよっぽどのことがない限りしたくないことです.
なぜなら需要がある限り作り続けることが現状儲かるからです.

つまり顧客もこの会社のこれがないと作れないものが出てくるとメーカーの存在感が上がることになります.

基本的にお客様の方が立場的に強くなりますが契約等で強気に出ることも可能です.

顧客の要望を叶えることができるBCPであれば価格転嫁も可能になるかもしれません.BCPを考えるということは一種,売り方や契約の仕方を考えることにつながってきます.

単価いくらで売っていたものに供給の条件や工場が停止した時の対策を契約の中に折り込むことでBCPになり価値を上げうる戦略になるかもしれません.

今回でBCPについての記事は終了です.
思いつきで書いていることもありまとまりはあまりありませんが,ありがとうございました.

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