英語と数学、どちらを得意とするほうが年収は高くなるか?

受験生は、将来の年収まで考えて志望校を決める人は非常に少ない。医学部に行けるのに東大を志望する人が多いし、早慶ダブル合格で早稲田を選ぶ人が増えていることなど、その象徴だろう。東大卒で投資銀行へ行けば医学部よりも稼げるが、安定度は医学部圧勝だ。投資銀行は何度も繰り返しになるが、過労死・解雇リスクがある。早稲田卒業生よりも慶應卒業生のほうが平均年収は高い。

おそらく、重点的に勉強する科目も、大学受験で配点が高い科目だろう。文系であれば英語、理系であれば数学になると思う。

では、英語と数学、どちらを勉強して得意になったほうが、年収は高くなるのだろうか?

厳密なデータはないであろうから、タイトルで釣って申し訳ないが、明確な答えは出ない。だが、考察(推察)した内容を書いてみる。

数学が「ずば抜けて」得意ならば、英語が得意な人よりも年収は高くなるだろう。人工知能や金融のアクチュアリーで活かせるからだ。しかし、中途半端に得意なだけだと、意味がない。最低でも大学中級レベルは必要だろう。また、数学だけでなくPythonもできたほうがよい。

英語の場合、突出している必要はない。帰国子女や留学経験者でなくとも、ある程度話せればビジネスで活躍できるし、年収も高くなる。英語の場合は、数学と違って「数値」が出る。TOEICやTOEFLの点数だ。そのため、グローバル企業への転職で有利になる。転職は書類と面接の評価であり、書類の見栄えを良くする効果があるのだ。ただし、部署にもよるだろう。英語で取引先と商談する海外営業や、英文契約書をレビューするグローバル法務だと非常に高い英語力(英検1級以上)が必要になると思う。あくまで社内の人と英語で会話するだけなら、それほど高い英語力は必要がない。

よって、

ビジネスの世界で必要とされている人数:英語>>>>>>数学
突出して得意な人の年収:数学>英語

となるだろう。

なお、物理や化学についても言及すると、昭和の時代と違って突出して得意であっても報われない。メーカーの年収は低いし、メーカー以外で物理や化学を活かせる場はあまり無い。昔は数学が得意でも報われない、工学系じゃないと就職が厳しい、という印象だったが、立場が逆転したように感じる。

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