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自己完結最高! 自己完結最高! 自己完結最高と叫びなさい! とあるゲームを結末まで見届けた。「黒幕である彼女のようになりてェ~」と思うなら、それは彼女が魅力的なキャラクターだからだろうが、彼女の魅力が何かといえば、彼女が彼女であることだろう。彼女が完璧超人設定であることは実は、枝葉であると思う。彼女は完璧超人だという設定も手伝って、自己完結しているから、憧れさせられる。私も自己完結して自由の身になりたい。むしろ、本当のところは、これまで自己完結して生きてきたから、これから先も、一生自己完結して生きていきたいという気持ちが、私を彼女に憧れさせるのかもしれない。自己完結最高! 自己完結最高! 彼女は絶望フェチで、飽きっぽい。自分のキャラにすら飽きる。好きなくだりは「なぜ双子で苗字が違うのか」と問われて、「こっちは何度も答えさせられて飽き飽きしている」、「お前の想像が正解で構わない」と答えるくだりだ。彼女は彼女だから、事件を起こし、自分が死ぬ番になるとさっさと死んだ。彼女がもし完璧超人でなかったら、どのような人生を歩んだろうと考えそうになる。どのように社会に適応しただろうと考えそうになって、たらればの話だし、私が考えようとしているのは、完璧な人間は存在しないという現実における話だと思い浮かび、フィクションと現実を混同すべきではないと我に返る。彼女のような人物はフィクションにしかいないだろう。それとも、広い世界を探せば見つかるのだろうか。絶望である彼女と対峙する希望側が、力強く希望を叫んでいたが、絶望と希望が表裏一体であるというのなら、どちらも自己完結だと思った。一応、絶望側が、ゲーム内の世界では世界規模で勝(まさ)っているようだったが、プレイヤー目線では負けじと声を張り上げていて、とにかく、アーティストかヒーローかトリックスターのごとくか知らないが、互いに押し付け合っていた。自己完結最高! 自己完結最高! 自己完結最高と叫びなさい!


こちらは、Franz K Endoさんの『All in Good Time : 2 (Part 1) - 字幕付き』です。


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