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ママさんゴメンね。はじめての歩行を独り占め

お母さん、いつもお疲れ様です。10カ月が過ぎる頃です。そろそろ歩くかもと2、3日前に話していたけれど、思い出しました。


『あっ、立っちゃった』

夕方17:00頃  寝ていた赤ちゃんが机に手をかけて膝を震わせながら立ち上がろうとうなっています。

『うーん、うーん』

無観客。ギャラリー0人。泣き声がしたので部屋をのぞいてみると赤ちゃんが踏ん張ってる。

アレ、おばあちゃんは・・・・・?


今朝7:00 お母さん「もうそろそろかも、今度こそは」 出勤。

夕方17:00頃 赤ちゃんが、まわりにだれもいないので泣きながら立ち上がった。
ようやく視界に人の姿をとらえると歩き出した。

こちらに向かって。

お母さんの気持ちは少しだけ理解しているつもりなのですが。


この赤ちゃんのお兄ちゃんがはじめて歩いた時の目撃者。まじめに偶然の通りすがりの者です。初めての光景にすごいと感じながらこちらに向かってきたので手を差し伸べていると

背後から
『ダメ、私が受け止める。わたしが最初の目撃者になるの。』とお母さん。
赤ちゃんそのまま方向転換できず、こちらに向かってゴールイン。

母親、『どうして?』怒ってます すねてます ふてくされてます 最後に遠くを見つめていました。

いやいや、違います。


今回こそはとお母さん
赤ちゃん、ちょっと待って。あと1時間したらお母さんが帰ってくるから
お願いします。もう少し、もう少しだからそのまま戻って寝てください。

『うーん、うーん』と腕と足に力を込めて踏ん張っている。
こちらを見つけるとこちらに向かって動こうとしてしています。

距離は畳2枚分。
机から手が離れると、歩きはじめる。観客0の中で再びのこの場面。
ひとりで心を動かされながらゴールインを待っている。頭の中では母親の顔と気持ちとこのあとを想像しながら


とある日の夕がたの畳2枚分の世界の5分くらいの出来事です。


18:00 お母さん帰宅。

おばあちゃんに手をひかれながら、ケラケラ笑いながら歩く赤ちゃん。

お母さん、一度こちらに顔を向けライトな笑みを浮かべて、そして満面の笑みで赤ちゃんを迎えました。

いいですよ、言いたいことがありましたら、この場で吐き出していってください。家には持ち帰らずに。

本当にたまたまなんですから。

すみません。やっぱりお母さんの気持ちはわかっていないです。











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