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Memorizing Sentences

「十分なインプットがないとアウトプットできない」というのは確かにそうなのですが,ライティングやスピーキングで学習者に起こりがちな勘違いは,難しめな文法事項や文構造のセンテンスを覚えるのに時間をかけすぎたり,それを英語を生み出す際に使おうとしすぎることです.

そういうこともまったく必要ないとは云いませんが,それは簡単なセンテンスがポンポンでてくる基礎の上でやるべきことだと考えています.だから,どうせ覚えるならば「英文解釈」用の「構文」集よりももっと簡単なものにライティング学習のスタート時期には取り組むべきです.『ゼロから覚醒 はじめよう英作文』の読者の人には適宜出会う例文を覚えていただければそれで良いと思いますが,まとまって100ぐらい覚えたいのであれば,今年出したもうひとつの本のChapter 1にある『ライティングに使える! 英文パターン100』を覚えてください.本当は,このような内容だけで音声をつけて1冊別の本にしたほうがいいのかとも思ったりもしますが,これだけだと出版に興味を示してくれるところはなさそうなのでここに入っています.

わざわざもう1冊も買えないという人には,下の記事の最後にTOEIC学習者向きに作ったものを安価で売っています.まあ,これを大幅にライティング用に直したのが,『英文を編む技術』に入っているんですけどね.

とにかく,ある程度覚えたセンテンスのストックがないと必要なときに最初から全部のセンテンスを組み立てるのが難しいというのは事実でしょう.でも,よほど英語が得意でない限り,パッと見で意味が取れるようなものをまずは覚えてみる方が,その後のライティング学習がサクサク行くと思います.もちろん,リーディングをライティング目線で追いかけてさっと洗練されたセンテンスを書ける学習者もいます.でも,そういう人たちは少数派です.

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