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Don't ask for help on social media. Ping somebody.

コロナだったり不況だったり,さまざまな事情から仕事がなくて困っている人がぼくの周囲にもいます.ほとんどの場合,当人たちは一生懸命なのですが,側(はた)から見るとうまくいかない努力を敢えてしてしまっている人もいます.

特にやめたほうがいいのは,SNS(英語では普通social mediaといいます)でかなり具体的なことを書いて「こういうときにどうしたら良いのでしょうか.ご存知の方DMください」のように助けやアドヴァイスを求めることです.わかっているならば良いのですが,これでは普通は誰も返信しません.たとえ,この質問に対してある程度答えをもっていたとしても——です.親切な人がかなりぼかした返答をしてくれることもありますが,それに嬉々として畳み掛けるように細かい具体的な質問をする人がいますが,その親切な人もそれ以上は答えなくなります.

実はこういう場合,「ああ,この人はこうすればいいのにね」と答えを持っている人が本当はいることは少なくありません.でも,本当に助けやアドヴァイスを期待するならば,こういうことは最初から,おそらく答えを知っている可能性が高い人に直接メッセージを送って訊くことだからです.ちなみに,英語では「(チャット機能での)メッセージを私にください」というのは,
DM me.
PM me.
Ping me.
のような使い方をします.とにかく,実際に現場での「お約束」を知っている人間が,知らないで苦しんでいるのを見て気の毒に思ってもその「お約束」をみんながみている空間であるSNSで教えるはずがないわけです.だって,みんながそれを知ってしまったら,それを知っているが故にいまの地位を守ることができなくなるかもしれませんし,その「お約束」を外部に漏らすことはタブーと考える人もいます.

有名人のように不特定他者に自分の存在を知ってもらうことが何より大事だ,という場合を除いてはSNSというのは,ビジネス関係においては,ごく少数の信頼できるメッセージで相談できる人を作るためにあるぐらいに思った方がよいと思います.



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