とあるセキュリティ担当者の転職活動記録②(企業リサーチ:GAFAM、AWS)

セキュリティ職のポジション探し(企業リサーチ)について、記載します。
まずは、以下の記事に書いた転職ゴールの要件をほぼ確実に満たすと推測できるGAFAMについて、書きます。

GAFAMに関する業績などの断片情報

ビックテック(Google、Apple、Facebook(Meta)、Amazon、Microsoft)のそれぞれについて、ネットや書籍等で得た断片的な情報や個人的な印象を記載。

Google

直近の決算情報(2022/12期)では、広告収益が落ちていて陰りが見える。
広告収益の諸元となるGoogle検索のトラフィック量は、半分をAppleデバイスが占めているが、Appleデバイスでgoogle検索をデフォルトにするために、Googleは多額の契約金を払っている状況。そもそも、Appleがgoogleに頼らずに検索エンジンを作りだしたら危なそう。
また、google検索の弱みだった「意見の検索」の領域で、MicrosoftのBing+ChatGPTが台頭してきたのも脅威に見える。
ただ、GCPクラウドについては、シェアはまだまだ小さいものの、順調に伸びている状況。

最近目立ったプロダクトがないなぁという感じもあるが、優秀な人材は沢山いるイメージ。そのことは、転職活動記事(某データサイエンティストの方のやつとか)を読んでいて、選考プロセスがかなり難易度高そうな点から伺える。

凡庸な自分でも、唯一入り込む余地があるとしたら、GCPクラウドに関するプリセールス(セキュリティスペシャリスト)職あたりかなと思う。

少し古い本だが、「WORK RULES!」(リンク)を読んだ感じでは、「世界に変化を起こすこと」にやりがいを感じて働く文化があり、素直にうらやましい。

給与面については、OpenSalaryのデータ(リンク)を見ると、かなり高い(中央値2000万)。エンジニア職のデータのみで、セキュリティ職の数値はもっと低いだろうと想像するが、簡単に2000万を超えそう。

Apple

直近の決算情報では、メインの収益源であるiPhoneの減収が不安要素。ただ、サービス系が増収を続けている。

私はMyPCにMacbook Air M2を使用していて、個人的に好きな企業であるが、日本採用のセキュリティ職が全然見当たらない。そもそも、日本法人の技術職というのが絶対数として少ない気がしていて、特にセキュリティは、BtoCの事業形態を前提に考えると、アメリカ本体側の人材だけで十分で、AppleJapanにそこまで人材ニーズがないのではないかと推測している。

給与面については、OpenSalaryのデータ(リンク)を見ると、そこそこ(中央値1500万)。

Facebook(Meta)

あまり興味が持てなかったので、特にリサーチせず。

Amazon(+AWS)

企業業績は、直近決算を見ても自社ECの売上の伸びが停滞しているが、AWSは順調に伸び続けている。
三大クラウドの中では、今もトップシェアを取っており、少し古い話で2021年には米国家安全保障局(NSA)の巨大契約でMicrosoft Azureに競り勝つなど、戦略的にうまく動きつつ、かなりの経営資源をAWSに投資されているように見える。他2社とのシェアの差は徐々に縮まってきているが、まだしばらくは安泰か。
あとは、研究開発費への投資がGAFAMのほかと比べてもかなり力を入れているところが良く見えている。

2022年に発売した「アマゾンの最強の働き方」(リンク)を読んだ感じでは、最重要とされているカルチャーは、「良い理念を掲げ」とにかく「こだわり続けること」。考えて、失敗して、改善してを繰り返す。そして、その理念の実現を支えるのが「OLP」と呼ばれる14の原則。採用面接では14の原則にマッチするかどうかを見られ、AmazonやAWSのプロダクトに関する知識などは+α程度の様子。

「SNSの自称GAFAは、ほぼAmazonまたはAWS」と揶揄されている認識があるが、背景として、募集ポジションが多い、または入社難易度が低いと推測。実際、Linkedinで見かけるポジションの数は圧倒的にAmazon(AWS)が多いように見えている。
セキュリティ職も結構あるように見えていて、個人的に興味の強いAWSは、過去からコンサル職とソリューションアーキテクト職の両方のポジションを見ることが多かった。

給与面については、OpenSalaryのデータ(Amazonのリンク、AWSのリンク)を見ると、そこそこ(中央値1450万と1250万)。なお、以前、5chの転職スレで聞いてみたところ、AmazonとAWSの給与体系に差はないとのこと(同じグレードなら同じくらいもらえる)。

Microsoft

直近決算では、Azureが売上高の5分の2を占めており、順調に伸び続けている。あとは、最近ChatGPTがらみでの盛り上がりもあって、業績に良い影響を与えるものが多い印象。

また、自分がたまたま得ている情報だけでみると、結構他GAFAから人材が流れてきているように見える。
ただ、セキュリティ職のポジションはあまり見つけられていない。

給与面については、OpenSalaryのデータ(リンク)を見ると、他と比べるとやや低い(中央値1130万)

GAFAMの2023.3上時点の募集ポジション

結論から書くと、どの会社も2022秋ごろに採用凍結してから、セキュリティ職以外も含めて、求人があまり復活していないように見える。(というかGoogle Japanに至っては、今まさにレイオフの話がどーたらこーたら言ってる状況)

Linkedinで簡単に調べてみると、Googleに「データセンター セキュリティ マネージャー、コンプライアンス、セキュリティ、リスク管理」のポジションがあったが、これは「物理的なセキュリティ」だった。セキュリティ職を探していると、結構このトラップがあるのが煩わしい・・・
(それと、「英語および日本語で流暢に会話および筆記ができること」が必須条件にもなっていて、やはりGoogleの採用条件は今の自分の力では厳しい。)
AWSのセキュリティポジションがオープンになれば、ぜひチャレンジしたいが、いつ頃復活するのだろうか。(1年早くチャレンジをしておけばよかったと後悔してしまうが、新人のほうが首を切りやすいだろうから、自分がレイオフされていたかもしれないと考えると、よくわからない)

SNSでも調べてみたが、特に採用が大々的に再開されている様子はなし。

あとは、転職エージェントにはポジションが連携されている可能性はあるかもしれないので、そこに望みをかけるのもありだろうか。

まとめ

残念ながら、ビックテックについては、今々はセキュリティ職の採用枠があまり見当たらなかったので、継続監視。あとは、今後、転職エージェントを活用するタイミングがあれば、そこで聞いてみることにしたい。

次は、日本のメガベンチャー(ヤフー、LINE、リクルートなど)か、外資のセキュリティベンダー(CrowdStrike、Zscaler、Oktaなど)あたりを調べようかと思っています。

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