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日直は一人

今年度のチャレンジ、ご紹介その2は

日直は1人にした。

全国小学校の学級では、毎日「日直」を2人体制でまわしているところが圧倒的大多数だと思います。

サクラ学級はかつて「日直」をグループにしたり、そもそも日直制度をやらない、という大胆なチャレンジをしたり、という年度もありました。

でも、今年度は新型コロナ対応で、例年以上に「学校・学年の足並みをそろえる」という縛りがたいへんに強いのです。
普段からただでさえ目立つサクラ学級ですので、まあ少しでも他のクラスとそろえられるものはそろえるか。ということで、日直じたいは置くことにしました(=この程度のそろえ方では、もちろん焼け石に水です 笑)

日直1人の利点

日直が1人だと、とてもいいことがあります。

日直には、さまざまな仕事をお願いしています。
・朝の会・帰りの会の司会
・朝の会でのスピーチ
・授業開始時あいさつの合図
・他のクラスや職員室の先生方への連絡役、おつかいなど
ここまでは例年どおりの仕事。さらに今年は
・給食当番
の仕事もしてもらいます。
例年給食当番は8人くらいを1チームとして1週間続けて行うのが一般的ですが、新型コロナ対策で今年は1人しかやらせないのです。そこで、サクラ学級では給食当番=日直にして、毎日子どもが日替わりでかっぽう着を来ています。
これらの仕事をすべて1人で行うことで、2人体制よりもその子の責任感はぐっと高まります。

最大の利点

もっと大きな利点があります。
それは、児童36人のうちの1人に、その日だけは確実にみんなの注目がたくさん集まるという点です。
スピーチでどんな話をするのか、給食当番としての働きぶりはどうかなど、クラスの子どもが日直に自然に注目します。
そして、担任も、日直の子の行動をたくさん観察します。クラス36人、毎日全員を見とるよう心がけてはいますが、正直に言って、現実的には全員を均等に見とることは不可能です。特別な支援・配慮の必要な子はもちろん、「先生!先生!」と積極的にアプローチしてくる子などにどうしても担任の手と目がより多くかけられます。

日直を1人にすると、その子に注目する回数が必然的に増えます。給食当番では、作業をする際に担任と作業についてのやりとりをします。そうした場面を通じて、その子のよさや特性に必ず注目することができます。
見とりの場面をシステムとして組み込むことができる。これは大きな利点です。

さらに日直には

・給食おかわりじゃんけんの主
=個包装のメニューが余った場合、日直と食べたい子全員が一斉じゃんけんをします。日直とあいこになった人がおかわりをゲット。

・さよならじゃんけんの主
=帰りの会。さよならじゃんけんをするクラスの大半が、担任とじゃんけんをしていると思いますが、うちのクラスでは、日直がみんなとじゃんけんをします。踏み台に乗った日直が全員の前に立ってじゃんけん。ここでも、日直とあいこになったら「気が合ったね、ラッキー!」ということにしています。時間のあるときは、「日直とあいこになるまで帰れない」というオプションも入れたりしています。

日直1人のデメリットは・・・

デメリットは1点。
クラス36人なので、「36日に1度しか、日直が回ってこない」という点です。2人体制なら18日に1度=ほぼ1ヶ月に1度は回ってきます。

ですから、日直1人制度だけで一人一人の子どもに注目するというのは不十分です。子ども同士も担任も、一人ひとりに注目するには他の様々な日常的なしかけが必要です。

それにつけても「小学校の1クラスに児童が40人もいる」ということ自体が諸悪の根源であることは、強調しても強調しすぎることはないでしょう。

先生方はクラス全員の所属感を高め一人ひとりを見とるのにどのような工夫をされていますか?ぜひ情報共有をさせていただきたいです。



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