ビル症候群

どこでも泥水を啜れるように、葉は高音を奏でるように、それは太陽もこっち見やすいよねって。

それがもうなんだ、ちょっとバス乗って苦しんでたら冷たいビルに囲まれてて、こわい、こわいってもんだよ。

っていう話を友人にしたら、「ビル症候群やん」って言われちゃった。
そっかー、ビル症候群だったかー。
ビル恐怖症かと思ってたけど、ビル症候群だったみたい。
あ、ビル症候群ってのはビルを怖がってたら自分がビルになっちゃうような症状みたい。

しかも、ビルって朝も夜も人がいるから、ビル症候群になった人は不眠症ビルになりがちなんだって。
不眠症ビルになっちゃったら、他のビル症候群の人も不眠症ビルの割合が多いから、お話とか楽しそうだけど、実際寝れないのはしんどいからなぁ。

でも、ビル症候群になってる人から見たら、ビル症候群だって気づいてもらえるけど、ビル症候群になってない人から見たら、ビル症候群だってのがわからないよね。そしたら実際に僕に発症したのが、ほんとにビル症候群だったのかってのがわからなくなってしまうよね。多分運良くて、不眠症ビルにはならなかったんだけど。

友達が言うには、ここがビル症候群の中で一番怖いところらしいよ。

これ読んでる人の中にいるかな、ビル症候群の人。


ん、あれ?

『ビル症候群になってる人から見たら、ビル症候群だって気づいてもらえるけど、ビル症候群になってない人から見たら、ビル症候群だってのがわからないよね。』

あ、友達じゃあビル症候群なのか。



君はどこら辺のビルなの?

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