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日本の大人は勉強嫌い?

釣り気味のタイトルですが、先日リクルートワークス研究所のレポートを読んで、正直不安になったので日本人の大人の学びについて現実を見つめ、色々考えてみました。学びだけでなく、ワークライフバランス、就業の安定など日本の働き方の変化を解説されている素晴らしいレポートです。ご興味ある方は、ぜひ下記からお読みください。(同研究所と何ら関係ございません)

会社での学び、自己学習とも低下傾向

今回、特に注目した点が「学習・訓練」の項目です。指標の定義は難しいのですが、前年比較で2.1pt下がっています。内訳で見ても、OJT(-1.9)、Off-JT(-4.2)、自己啓発(-1.0)とも下がっています(グラフを同調査P25から以下引用)

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OJTやOff-JTについては、コロナ禍でオフィスにいけなくなったので低下したことは納得の結果という印象です。一方、自己啓発(自己学習)はテレワークや外出自粛という環境下において、機会は増加したと思います。それにも関わらず、自己学習が低下しているということは、「日本大丈夫か?」と思ってしまいます。
リカレント教育と盛り上がりがあったのですが、中々定着しなかったのか、ただの踊り場なのか。

世界での比較でも学ばない国

日本の時系列比較だけでなく、世界との比較も見てみたいと思います。パーソル総合研究所さんが、2019年に実施した「日本を含むアジア太平洋地域(APAC)14の国・地域における就業実態・成長意識についてインターネット調査を見てみます。

結果は、アジアの中でダントツのビリです。


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(出所:パーソル総合研究所

読書、セミナー/勉強会参加、資格取得とわかりやすい自己研鑽でどれも最下位。そして、「特に何も行っていない」については、ワースト2位のニュージーランド22.1%の倍以上の46.3%です。日本人は謙虚だから「何もしていないですよ」という人が多いという声もありますが、そうはいえっても2倍差があるのは驚きです。

統計データはもってきていませんが、「大人が勉強しない」となると「国力が低下することは必至かと思います。また、VUCAと言われる変化が激しい時代においては、常に学んでアップデートし続ける必要があると強く思います。

いやいや、しっかり学んでいる人もいるよという事象もある

2019年に発売されたファクトフルネスという本をご存知でしょうか?

人が思い込みで間違った認識をしているものを、事実を元に説明している本です。社会人の勉強にうってつけの本です。いろんな要約記事や動画が上げられていることもあり、日本でもベストセラーになっています。2020年の上半期のベストセラーになっただけでなく、世界の中でも日本が最も売れている国にもなりました。この点だけ見ると、最も事実を学ぼうとしている国とも言えます。また、変化の激しいIT業界の人向けの調査(出所:Geekly)では、83.7%の人が自己研鑽をしていると回答しています。1週間のうち5時間以上学んでいる人も約30%になっています。
当たり前ですが、勉強している人はしっかり勉強しています。肌感覚的には、二極化しているかなとも感じます。

楽しく勉強したければ、継続するしかない

社会人の勉強って、非常に難しいと思います。学生時代と異なり、時間が圧倒的に少なくなります。平日は仕事に追われ、土日には遊ぶだけでなく、掃除・洗濯もやらないといけない。更に、今はスマホで簡単にエンタメが楽しめる環境。1日1時間取ることは結構難しい。

個人の経験ですが、勉強って継続していくと面白いなと思える瞬間が出てきます。最初は、よくわからないし辛いことだらけだったりします。ですが、継続していくと、知っていることが増える喜びだけでなく、別カテゴリのものがつながったりします。例えば、マーケティングを勉強していると心理学に行き着きますし、そこから子育てにつながるといった感じです。
また、個人的には、知識が増えてきて色んな人と話すと、違う知識を人がくれたりします。知識が知識をひきつけるという状態がいつかやってきます。
問題は、どう継続するか?というところです。

”キッカケ作り”と”三日坊主の壁のどう超えるか”

個人的には”キッカケ作り”と”三日坊主も続ける”ということかと思いました。順番にご説明します。
キッカケ作りは、時間、場所、勉強するコンテンツだと思っています。時間については、自分がコントロールできる時間の中で、勉強する時間を決めたらいいと思います。暦通りの勤務の場合、平日の朝・夜・休日の3カテゴリがあります。その中で、勉強すると決めちゃいます。私の場合、朝勉強すると決めています。場所は、カフェ、図書館など勉強する場所を決めて、とにかくそこに行く。勉強するコンテンツですが、すぐ手に取れる環境をつくることが大事です。例えば、私はあちこちに本を置いています。ベッドの脇、自宅の机の上、かばんの中、スマホの中(Kindle)と、どこでも本を読めるようにしています(本は同時進行で複数冊読んでいます)。今なら、スキル解説系のYoutuberもいるのでチャンネル登録するだけで、スイッチづくりができます。
三日坊主を許容するは、三日坊主で継続しなくても、また再開することをすればいいと思います。私の場合、社会人になってから海外での仕事経験も留学経験もない中、英語を何度も挑戦しては継続できずを続けてきました。たぶん、オンライン英会話やスクール型など7個くらいはトライしていると思います。どれも正直継続しなかったですが、常にトライし続けた結果、外資系でなんとかギリ仕事できるくらいになりました(周りは、「できてないよ!」と思っていたかもしれません笑)。社会人だと、自分で時間をコントロールできないケースもあり、勉強が継続しません。そして、継続しないことによって断念することもあるでしょう。それでも、また再開してみてください。三日坊主を継続することで、何かが身につきます。

さて、思ったより長文になってしまいましたが、今回も何かのお役立ちになったのであれば幸甚です。

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