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【お悩み相談 裏回答… 010】姉を差し置いて妹が先に結婚するなんて傷つきみじめです


30代後半の会社員です。今度、妹が結婚することになりましたが、祝福する気になれません。妹と私は年も近く、普段は一緒に出かけたり、おしゃべりしたり、とても仲良しです。小さいころから妹は成績優秀、何でもよくでき、見た目にも派手な方で、そんな妹が自慢でしたが、一方でコンプレックスも感じていました。
姉の私を差し置いて、妹が先に結婚することにモヤモヤしています。私も婚活などしていますが、これまでご縁に恵まれず、このような年齢になってしまいました。
妹の結婚式に出ると、親戚から「雲ちゃんはまだなの?」などと言われそうで、式に出たくもありません。
母にも私が初孫を見せたいです。姉としてのプライドが保てず、今後、どう妹と接したらいいか、わからなくなりました。幸せそうな妹を見るとみじめになるので距離を置きたいのですが、アドバイスをお願いします。(ハンドルネーム:雲)

https://otekomachi.yomiuri.co.jp/advice/20211018-OKT8T310657/

※本裏回答は、下記に記した方針で勝手に回答した記事となっています。リンク元のサイトとは関係ありません。リンク元サイトの回答に敬意を表した上での、裏回答です。ご了承ください。

そもそも結婚=幸せなのかどうか…

のっけから、悩みの出どころを理解し損ねるところでしたが、結婚するからといって、それを幸せと思う、という思考そのものがどうかしてます。

大抵の若い男女は、ついうっかり、その先に希望を見て結婚するものですが、そのうちの過半数のものは、己の若気のいたり、見識のなさ、勘違い、あまりにもエクボに見えすぎていた数々の相手の負の側面を知るに至り、結婚後一年以内に絶望に至る、と言われています。
結婚式という儀式そのものが、本人達のあまりにも無防備で現実を見る目の無さ、しかもその挙句に、それを気づかぬまま人様をたくさん集めて披露してしまうという究極の「痛さ」を、驚きや憐れみ、さらには諦念、と共に優しく見守り、せめて早いうちに気づいてくれればいいのだが… と祈る、という意味でのセレモニーであるのです。決して、お祝いの席などではないのです。

ちなみに、新郎新婦の祖父母など、高齢者のみが、穏やかに微笑んでいるのは、さすがにその年になれば、祈りを通り越して、「結局、間違いは間違いでも、生きてりゃ、いろいろあって、人生面白いからなぁ…」と達観してるからであり、また、若者たちが、イキイキとはしゃいで式を盛り上げているのは、ただ単に、「ここで、一つアピールに成功すれば、モテるチャンス!」と、ひたすら自分のことだけを考えているからです。

妹に競争で勝つためには…

とはいえ、長い目で見て、そういう波瀾万丈の人生の一つの節目について、一歩先をこされた、と感じる雲さんの気持ちも分からないでもありません。
決して、それは本人が思うほどハッピーな瞬間ではない、という事実を座学として知っているからと言っても、そのハッピーが絶望に変わる、ある種人生における劇的な体験を実際に身をもって経験するチャンスについては、先を越される訳ですから。
発射1.56秒で時速180km!世界No.1の加速と世界最大級のループを誇る“超ド級”加速アトラクション、ド・ドドンパの危険性を語るにしても、実際に搭乗したことがあるかどうか、さらに、それによって実際に骨を折ったことがあるかどうか、によって、聞くものの興味の引きつけ方が、致命的に変わってしまうことは容易に想像できるでしょう。

https://www.fujiq.jp/attraction/dododonpa.html

とはいえ、焦る必要は全くありません。
最近は、結婚離婚を2度、3度繰り返すカップルも多く、ま、繰り返さないまでも、離婚した大人は、なんとなく周囲から一目置かれるのも事実です。

つまり、結婚は、妹に後塵を拝したとしても、あなたが結婚して間髪をおかずに離婚すれば、「離婚」ついては、妹に先んずることができ、これで一勝一敗、タイに持ち込むことも可能です。

人生、決して焦ってはいけません。
妹さんも、「さすがお姉ちゃんね… 参ったわ…」と脱帽することでしょう。
(それとも、思いの外、幸せな結婚生活を継続しており、姉の波瀾万丈な人生など、歯牙にも掛けないか、わかりませんが…)

姉役として卒業

なので、結婚という制度や、妹との勝負、という意味においては、なんらの問題がないことがわかり、雲さんも、ほっと、胸をなでおろされているかとは思います。が、もし、いまだに、腹落ちしないとしたら、きっと原因は別のところにあると言っていいでしょう。

つまり、妹を自慢しつつ、多少のコンプレックスも感じ、そうやって切磋琢磨してきた戦友、ライバルが、そばを離れて行く、というそこはかとない寂しさ。
問題なのは、今後、第二回戦でのリベンジとして、「離婚」に焦点を置いたとしても、もはや、妹がその勝負に乗ってくるかどうか、勝負に興味を示すかどうか、すら分からない。
そこを、うすうす雲さんとしては予感しており、そこはかとない寂しさを禁じ得ないのです。

ご相談に戻れば「母にも私が初孫を見せたいです。」とも記されておられる。
つまり、雲さんは、妹さん、お母さんなど、常に、身近な人々と共に競技することを前提にしています。

草野球を始める少年も、隣町のチームに勝つことから始まり、市の大会、都道府県大会、甲子園、NPB、MBL、と常に対戦相手のスケールを大きくすることで、成長していきます。

雲さんも、これまで尽くしてきた姉役を卒業し、もっと大きな舞台での勝負に出て宜しいのではないでしょうか。そう、雲さんが、これまで姉として責任感をもって頑張ってきた、その大役の荷を下ろし、自由になってもいい、というチャンスなのです。

羨ましさの裏側

また、羨ましい、という感情の裏には、往々にして、「ハァ〜ん、そんな生き方もあったのね?」という気づき、自分もそれやってみたい! という願望が隠されている、とよく言われます。

「成績優秀、何でもよくでき、見た目にも派手な方」という妹の側面が羨ましいのであれば、今から、それを、さらに大きな舞台で、実践する、というのも手っ取り早い方策です。
さらに、先に記した通り、より大きな舞台で、というのがキーですから、妹が大学を出ておられるなら、雲さんは大学院を目指す。妹が、日本国内の大学を出ておられるのであれば、雲さんは海外の大学を目指す。妹が会計を専攻しているなら雲さんは脱税について、妹が人類の歴史なら雲さんは地球の歴史か宇宙の歴史、妹が馬の専門家なら雲さんはマンモスの専門家、妹が医学部の学位を取っていたなら、雲さんは病院経営学を学ぶ、妹がITエンジニアなら雲さんはハッカーに…

見た目の派手さは、主観が混じるので、大きな舞台、が分かりにくい部分もありますが、ここは世界のセレブを真似すればいいでしょう。

そして、その大胆&セクシーなドレスで、妹の披露宴会場を闊歩すれば、いよいよ妹さんも負けを認め、というか、呆れてものも言えず、親戚一同「雲ちゃんはまだなの?」どころか、絶句し、どちらからも、適切な距離を取ってくれることでしょう。

さらに、そうやって余計な一族郎党が寄り付かぬ間に、目的意識をもって披露宴に出席している男子どもが、擦り寄ってくること間違いありません。
もちろん、二次会、三次会も血眼になって獲物を探すライオンの気持ちで参加しましょう。

ほどなく、あばたもエクボに見えてしまう勘違い野郎が現れ、離婚という人生経験のプレイベントとしての結婚に至ってしまう可能性も高いと思われます。

ご検討をお祈りいたします。

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