ビスケットブラザーズを徹底解剖!コントも漫才もイケる2人のルーツに迫る
7月25日(土)にビスケットブラザーズさんの公開インタビュー企画「ニンニク系カフェ」を行いました。
MCにはおふたりと以前から親交のあった構成作家の稲葉俊介さんを迎え、キングオブコントやABCお笑いグランプリといった賞レースに関する話やネタのルーツなどさまざまな質問に答えていただきました。
今回はその様子を一部お届けいたします。
※配信で取り上げた質問はすべて視聴者の方から事前に集めたものです。
ABCお笑いグランプリ決勝戦を振り返る
稲葉:ネタに関する質問が多いんですが、まずは最近の話からいきましょうか。先日、ABCお笑いグランプリ(以下ABC)がありましたね。
原田:まだCブロックの結果待ちですよね?
きん:あれ、まだ優勝の可能性残ってたん?もう優勝したときのパーンっていうのが上がってたで。コウテイ泣いてたし。
原田:びっくりしたんやろ、パーンてなって。
きん:認めなさすぎるって!(笑)
稲葉:「2本目のネタは何をやる予定でしたか?近年はコントと漫才の両方をされるコンビもいますが、ビスブラさんは漫才をするという案もあったんでしょうか。」という質問がきてます。
原田:2本目は普通に2人で出て行って、そのとき思ったことを喋ったらいいかなと思ってましたね。
稲葉:漫才の本質みたいなことをやろうとしてたんですか?
きん:ノープランというか、2人で交互に喋るみたいなことを考えてましたね。
原田:オカンが最近思い出せんものがあるらしいねん言うて。
きん:いやいやパクってるやん!(笑)真面目に言うと、2本目は普通にコントでしたね。何をやろうとしてたかは今年披露する機会があると思うので楽しみにしていてほしいです。
稲葉:キングオブコントもありますしね。
きん:そうなんです。あと読売テレビの決勝も近かったので、そこで2本できるようにね。
原田:だからABCでの漫才はなかったですね。
稲葉:続いて「ABCで最終決戦選ばれなかった瞬間、2人が顔を見合わせてたのが印象的でした。あの時どんな気持ちでしたか?」という質問がありますね。
きん:そんなんでした?僕らは見てる方と同じ画面を見てたと思うんですよ。だからフタリシズカがパーンと明るくなったのを見てたよな。覚えてる?
原田:覚えてる。衝立パネルみたいなのがあったので、それをぶっ潰してきんにキスして濃厚接触したら大会潰れるやろなと思ってやろうとしてました(笑)。袖で見てたときに、これフタリシズカやろなって思ったんですよ。結構気楽にいってたけど、自分たちも体感としてはよかったので悔しくなってもうた。
きん:僕もリハーサルのときにフタリシズカがコントしてたのを見たんですけど、これむちゃくちゃうけるやろなって思いました。実際おもしろいし、にゃんこスターさんが縄跳びのネタをやってたのがフラッシュバックして。もう笑わざるを得ないじゃないですか。それを思い出してうわーってなりました。
ABCの打ち上げ裏話
稲葉:次もABC関連の質問です。「オズワルド伊藤さんのnoteで「原田さんと親友になった」と書いてありましたが、どんなお話をされたのでしょうか?他にもABCの打ち上げで話したコンビがいたらどんな話をしたか聞きたいです。」
原田:伊藤からは「空気階段の水川かたまりに「なんで原田さんのこと好きか分かりました。オズワルドの伊藤に似てるからです。」って言われた」という話をされたんです。実際に話したら、今まで考えてきたこととか、意見がすごく合致して。たまにあるやん、初めて会ったとは思われへんほど意見が合う人。しかも伊藤の方が年上やから、人間として完成したバージョンやし、お兄ちゃんみたいに思えてきて。お金もなかったから最後1500円くらいおごってくれた。
きん:向こうは親友と思ってくれはるのに。
原田:親友として、親友すぎて、経歴みたいなもぐちゃぐちゃになって。私は何年目?あなたは誰?みたいに時空の歪みに巻き込まれて。
きん:いやいや、あなたは誰?の前に、私は何年目?と思わんやろ(笑)
原田:僕もう100万円もらえると思ってたからお金を持ってなくて。100万円もらえるつもりでいかなあかんなと思って交通費とか生きるための経費を全部使っててん。無駄にコーラとか10本くらい飲んでたりして。
きん:でも100万円もらってもその場でもらえるわけじゃないからね。あれな、結構ラグあるねん。
稲葉:たしかに(笑)打ち上げはどうでしたか?
きん:ABCの打ち上げは特殊な空間なんですよ。「皆さんと一緒に番組を作りたいんです」って熱い若手ディレクターが来てくれて。インタビューとかが終わったコウテイが駆けつけて、みんなで拍手するんですよ。そのコウテイを見て、なぜか原田が泣きながら抱きしめてました。母親の泣き方してた。
原田:すごくかわいがってたし、一緒に戦ってきた仲間やったから愛おしさが溢れ出てさ。それもあるし、自分の人生ってABC取れへん人生なんやって確信したんや。でもかわいがってたこいつは取ったんやって、嬉しいし寂しいしって気持ちで。
言葉を扱う職業なのに申し訳ないけど、よく頑張った気持ちを伝えてあげるマックスはキスしか持ってないのよ。でもキスすると濃厚接触とかご時世的によくないからハグになったっていう感じ。
きん:キスは向こうからしてもよくわからんやろ。じゃあ僕が何か頑張ったらキスされるってこと?
原田:例えば、M1とかキングオブコントで優勝してパーンとなった瞬間、きんにキスするねん。点数出て優勝が分かったらきんとキスしてて、「優勝は~!ビスケットブラザーズ~!」
きん:浜田さんや(笑)急にものまねええて!いややわ。やらんけど、言われてからじゃないねんな。
原田:もうしてて、寄って、2人で我に返って照れ臭そうにして、1000万円のパネルを持ってるみたいな…どう?
きん:いや、そこから次の仕事どう見られたいねん。優勝して何回も流れるのよ、そのシーン。未だに霜降り明星の泣いてるシーン見るやん。
原田:あとサンドウィッチマンさんのね。
きん:ミルクボーイさんのいやいやみたいなシーンも印象的。
原田:いやー、いいなあ…
きん:いやいや、響かんでええねん(笑)。今思い出してぐっときてるやん。
原田:でもさすがに大丈夫だと思う。人目が無いところでやるわ(笑)。
ネタのルーツを語る
稲葉:続いてネタのルーツに関する質問です。「ビスブラさんのネタはキャラが濃くてストーリー性が強いですが、参考にしている漫画や映画などがあれば教えてください。」結構芸人さんは漫画や映画からヒントを得てネタを作る場合がありますよね。
原田:僕、子どもの頃は体がすごく弱かったんですよ。喘息でね、ずっと入院してました。だからよく漫画とかに出てくる金髪とかでサラッとした線の細い美男子が窓の外をのぞいててサッカーしてるのとかを見て羨ましいなっていうやつあるじゃないですか。あれ僕なんですよ。
きん:ちゃうやろ(笑)今ニンニク系カフェのオーナーしてるんやから。
原田:いや、オーナーは君やろ。僕最近入ったアルバイトやから(笑)。
まあ僕はずっとそんな感じだったので、保育園も小学校もあまり行ったことないんです。その代わり、お母さんが借りてきてくれたファンタジー映画のDVDをずっと見てたので、もしかしたらそれがルーツかもしれない。
きん:なるほどね。だからこういうヤバい奴になれたっていう感じか(笑)。
原田:あと僕、岸和田出身なんですよ。岸和田だんじり祭っていうすごい祭りがあって、地元ではそれをやらへんやつはおかしいみたいな感じなんですけど、僕はそれが嫌で法被着てネカフェ行ってたんですよ。
きん:法被は着なあかんの?(笑)
原田:そう。法被着てネカフェ行って、漫画をめっちゃ読みましたね。
稲葉:映画とかはどうですか?
きん:多分ね、2人ともクレヨンしんちゃん好きなんですよ。それは共通してるかもしれない。映画「暗黒タマタマ大追跡」に原田そっくりのキャラがおって、そいつめっちゃおもろいんですよ。
原田:たしかにお笑いやっててずっとクレヨンしんちゃんに支えられてきてるかもしれないな。
稲葉:「出囃子やライブのBGMで使われる曲の選曲がとてもいいと思います。おふたりの好きな音楽について聞いてみたいです。」という声も届いてます。
きん:僕らの出囃子はめっちゃ可愛い系なんですよね。Aquaの「Cartoon Heroes」って曲です。おもちゃが君の代わりに夢を叶えるよみたいな、歌詞もめっちゃ可愛いんです。
稲葉:これはどちらが決めたんですか?
きん:僕らと仲良い同期で吉本新喜劇の小西武蔵が「めっちゃおまえらやん」と言ってくれたのがきっかけですね。
稲葉:なるほど。よく聴くアーティストとかいますか?
原田:ハンバードハンバードとかエンジョイミュージックラブとか、そういうのは着る、着るちゃうや。僕、音楽着るって言ってまうねんけど。
きん:かっこいいな(笑)ファッションというか。言い間違いではないねんな?
原田:違う違う、音楽は着るもんやから。日常を彩るもんやと思ってるから。
稲葉:普段からそう言ってるんですね(笑)
影響を受けた芸人は?
稲葉:続いて「最も影響を受けた芸人さんは誰ですか?」自分の中でこの人が1番最初やろうなって人。
原田:ゴー☆ジャスさんな気がするな。ゲーム配信とかしてはって、それに影響されたかもしれん。
きん:めちゃめちゃ最近やな。それがルーツってどういうこと?なんで後からルーツ現れんねん。
原田:恥ずかしいやん、ルーツをちゃんと喋るの。
きん:わかる…
原田:あ、あれだ。「生きてるって何だろ~生きてるって何~」は何やってるのか意味分からんかってんけど爆笑してもうて、意味わからんのに笑ってまうってすごいなって記憶はあるな。
きん:笑う犬の冒険のテリー&ドリーやん。あれおもしろかったなあ。原田泰造さんとホリケンさんがプロレスラーのコントやってたんだよね。
原田:僕は本名が「原田泰」まで一緒やから「 ♪原田泰雅です~」を何回言わされたかわからへん。だからもしかしたら原田泰造さんを意識してたかもしれん。
稲葉:なるほど。きんさんはどうですか?
きん:いろいろあるけどダウンタウンさんの影響は大きい気がします。あと野生爆弾さんも結構見てましたね。
稲葉:M-1とかじゃないんですね。
きん:M-1も見てはいましたね。
原田:僕は「爆笑レッドカーペット」とか「笑う犬の冒険」とか、ベタなところしか見てないですね。だから多分ケンドーコバヤシさんとか野性爆弾さんはお笑いを始めるまで知らなかったです。
稲葉:今、ケンコバさんの話が出たのでこの流れで次の質問です。「先日ある番組でケンドーコバヤシさんが、注目の若手芸人としてビスブラさんの名前を挙げてましたがご存知でしたか?「言うとめっちゃ調子乗るから言わん方がいい」と言ってましたが、調子に乗ってますか?」
きん:乗ってますね。びっくりしましたほんまに。
原田:あんなふうに言われてもうたらネタ作るのハードル高くなってまうねん。
きん:めちゃくちゃ調子乗ってるやん!(笑)僕も番組を見たんですけど、「〇〇〇〇〇ブラザーズ」って僕らの名前を隠してるけど、ほぼわかるような演出やったんですよ。でもその〇の部分をビスケットで隠してたんですよ。めちゃめちゃ嬉しかったですね。
今年は全賞レース決勝進出を目指す
稲葉:では「今まで緊張したけど楽しかった仕事はどんな仕事ですか?」
きん:キングオブコントは楽しかったですよ。
原田:そうですね。賞レースはもうドラッグですね。ほんまに緊張から解放される瞬間っていうのはたまらないです。
きん:出番前の緊張とウケた時の落差がありすぎて、信じられないくらい変な気持ちになりますよ。
原田:なるなあ。試してほしい。僕はあんま緊張せんかったけど。
きん:おまえが1番緊張するねん(笑)。キングオブコント決勝の当日にTBSのトイレで吐いてる音が聞こえてきて、そういう人もいるんやって思ってたら、それ原田でしたね。
原田:でももう緊張しないですね。ABCもそんなにしなかったんで。
稲葉:緊張してなかったんですか?
きん:普通にしてましたよ。だって手の…
原田:それはヤバかったわ。ABCで机の下から鍵を取るシーンがあったんですけど、そのときピンマイクがセーターに引っかかってしまって。そこからずっと離れなくて、結構不自然な動きをしてたんですよ。布を引きちぎって手動かせるようにしたんですけど、あれは緊張しましたね。
稲葉:なんか苦しそうにしてるなって見てて思いましたね。では最後の質問です。「今年の目標を教えてください。単独ライブをする予定はありますか?」
きん:もう少しでytv漫才新人賞もあるし、キングオブコントもあるし…単独ライブもたくさんお客さん入ってほしいですね。
原田:そうですね。今年の目標は全賞レース決勝行きたいですね。
稲葉:いいですね。東京で単独ってやってましてましたっけ?
きん:しようと思ってたらこのご時世で出来なくなりましたね。正直僕らはルミネ単独とかもやりたがってました。7月くらいに「ソーシャルディスタンスでしたら単独出来ます」と言われたんですけど、僕らのネタはくっつくやつ多いから難しくて。もうちょっと何とかなったら、今年中には絶対やりたいんですけど。
原田:10、11月頃を目処にね。今年中には絶対やりましょ。
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