【英文法の小径】現在形〈時制〉その五
We know each other.
二人はいつ、知り合いになったのだろう。'We' につづく 'know' は〈現在形〉だけれども、もちろん、今ではない。過去のあるときに知り合って、そのとき以来、知り合いなのだ。だから、今も、お互いに相手のことを「知っている」。これが冒頭の文の言っていること。そもそも know は、知っているようになるという過程ではなく、その結果「知っている」という意味。
know のように、一定期間、変わらずに続く状態を表す動詞を、英文法では行為や出来事を表す動詞と区別しています。振る舞い方が異なるからです。know のような動詞の多くは通常、〈進行形〉で使わないというのが大きなちがい。
John likes Indian food.
人の好みは時間とともに変わるとはいえ、何かを好ましいと思う気持ちはしばらくつづく。like も、好きになるという過程ではなく、その結果「好きである」ということ。そういう意味で、like は know のような動詞と同じで、やはり〈進行形〉では用いないのがふつうです。
know や like のような動詞の〈現在形〉は、今を中心にした永続的な状態を表します。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?