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【英文法の小径】過去完了進行形〈時制〉その二

〈過去完了形〉と〈過去完了進行形〉の使い分けは、〈現在完了形〉と〈現在完了進行形〉の場合と同じです。

a) He had been painting the room for two hours.
b) They had painted three rooms.

部屋の塗装のような行為については、それが過去のある時点まで継続していたことは〈過去完了進行形〉、過去のある時点までに完了していた(および何らかの結果がもたらされていた)ことは〈過去完了形〉を用いて表します。

a) の文で、基準となる過去のある時点は、例えば、彼の友人たちが手伝いに来てくれた時。その時まで、彼は一人でペンキを塗る作業を続けていたのだ。その継続時間が ’for two hours’ という表現によって示されている。

b) の文で、基準となる過去のある時点は、例えば、話し手が仕事から帰宅した時。’three rooms’ という作業の成果を示す表現によって、話し手の帰宅時までに、業者が3部屋を塗り終えていたことが分かる。

c) She had been standing on the corner for an hour.
d) The statue had stood in the park for nearly 100 years.

「立っている」のような状態については、過去のある時点までの継続が一時的なものである場合は〈過去完了進行形〉を、それに対して長期に及ぶ永続的なものである場合は〈過去完了形〉を選択することが多いようです。

c) では、例えば待ち合わせの相手が来たときまで、彼女は1時間ほど通りの角に立っていたのであり、d) では、例えば何らかの事情で撤去された時まで、その像はおよそ100年間公園に立っていたのである。ただし、同じ状況について述べるのに、〈過去完了進行形〉を使うことも〈過去完了形〉を使うことも可能な場合が少なくありません。

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