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【英文法の小径】現在形〈時制〉その三

Ann takes piano lessons.

現在とは、過去から未来へと向かう時の流れのなかの今、この瞬間のことであるけれど、英語の動詞の〈現在形〉が表すのは通常、今していることではない。そうではなくて、いつもすること、決まった時に繰り返し行うことを表す。

だから、'takes' という〈現在形〉を使った冒頭の文が言おうとしているのは、アンが例えば週に一度、ピアノを習っているということ。彼女の習い事、習慣について述べているのです。今、つまりこの話をしているときに彼女がレッスンを受けているかどうかは関係ありません!

Ann plays the piano well.

〈現在形〉の文は、習慣がさらに発展して、能力について述べることもあります。この文も、アンはピアノの演奏が上手だと言っているのであって、繰り返しになるけれど、彼女が今現在、ピアノを弾いている必要はない。

やはり、文法でいう〈現在形〉が表すものと、実生活でいう〈現在〉とは必ずしも一致しないようです。

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