【英文法の小径】現在完了形〈時制〉その七
I haven’t seen John this morning.
この文は、一体いつの時点での発言だろうか。
一日のうちの決まった時間帯を指す ‘this morning’ という表現―前回(現在完了形・その六)出てきた ‘ever, before, already, yet’ に比べるとはっきりした時間を示す表現―が、’haven’t seen’ という形、〈現在完了形〉と共に使われている。
〈現在完了形〉は、過去から現在まで広がる時間の中で、起きたことや、その間続いていることを述べるときに用います。したがって、一緒に使う時間表現にとって大事なのは、それが指し示す時間が今=話し手が話をしている時点を含んでいるかどうか。
冒頭の文で ‘this morning’ が「今を含んでいる」とは、この話をしている時点でもまだ「今日の午前」であるということ。その場合は、昼前にジョンを見かけるチャンスが残っています。
もし、これが午後や夜の発言だったら、〈過去形〉を用います。そのときには、’this morning’ はもう終わってしまった時間、今日の午前中に彼を見かける可能性はもうないのです。
I didn’t see John this morning.
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