【英文法の小径】should〈助動詞〉その二
I shouldn’t have eaten so much.
前にも触れたように、人は過去を振り返ずにはいられない。あのとき、ああすればよかった、こうすればよかった、あるいは逆に、あんなことしなければよかった … その繰り返しである。そういうときに役立つのが[should have + 過去分詞]という形。ああ、気分が悪い、食べすぎた(これが事実)。あんなに食べなければよかった(後悔先に立たず)。
You should have come to see us.
相手や第三者を主語にしてこの形を用いると、残念な気持ちを伝えたり、場合によっては、非難する/責めることになったりする。例えば、せっかくなにかの用事で自分の家の近くまで来たというのに、立ち寄ってくれなかった(これが事実)。会いに来てくれてもよかったのに(残念)。
このように、[should have + 過去分詞]は、実際には起こらなかった過去の出来事を述べることで、後悔/遺憾/非難などの気持ちを表すときに用いることができます。
これは、have に続く過去分詞以下の部分を省略したものだけれど、残念な気持ちや非難を表しているのだろうか。
もちろん、そうではなく、この 'You shouldn't have' というのは、例文のように贈り物をいただくなど、思いがけず好意を示してもらったときに感謝の意を伝える決まり文句です。「そんな、いいのに/よかったのに」「わざわざすみません」、やや説明的に言うと「こんなことしていただかなくてもよかったのに」など。
これも、'you should have seen/heard something’ という慣用表現。自分が見たり聞いたりしたものが、どんなにおかしかったか/変わっていたか/きれいだったかということなどを強調して述べるときに用います。日本語では「あのときの彼女の顔を見せてあげたかったよ」といったところ。
この[should have + 過去分詞]も、「〜すべきだったのに」という日本語訳にしばられてしまうと、使いこなすのは難しいかもしれません。
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