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電子書籍化できないミステリ

Hello world,はーぼです。

基本、ボクはすべての書籍は電子書籍化してほしい派なのですが、紙の書籍の中には電子書籍化が不可能なものもあったります。

その最たるものが、泡坂 妻夫氏のミステリ『生者と死者―酩探偵ヨギガンジーの透視術』ではないでしょうか。

なにしろこの本は買った時点では、いくつかの袋とじ状態で読めるページが限られているのです。

製本ミスではなく、わざとそうしています。

実はこの状態で読めるページだけで、ひとつの短編小説になっていて、袋とじをすべて開くと、全く別の長編ミステリが読めるという趣向になっているのです。(今も袋とじ版が入手可能なのでしょうか?)

【この本の読み方】
はじめに、袋とじ製本のまま、この本をお読み下さい。
短編小説を読むことができます。
次に、各ページを切り開いて、長編ミステリーをお楽しみください。
元の短編小説は消失してしまいます。
(アマゾンの紹介文より)

ちなみに、袋とじの状態で読めるページは16・17・32・33・48・49・64・65・80・81・96・97・112・113・128・129・144・145・160・161・176・177・192・193・208となっています。

よく思いついたなぁと、そしてよく書いたなぁと思います。
さすがにこれは電子書籍化はできないですね。

もっとも、ミステリとしての面白さという点については、泡坂 妻夫氏の作品の中では決して上位に入るものではないと思います。
この点が少々残念ですが。

泡坂 妻夫氏のミステリ作品としては、短編なら亜愛一郎シリーズ、長編なら1作目の「11枚のとらんぷ」、2作目の推理作家協会賞を受賞した「乱れからくり」が、ボク的にはお勧めです^^;。

なお、「乱れからくり」は映画化されていて、原作とは違う結末になっており、松田優作さんがハードボイルドではない探偵役を演じています。
(アマゾンプライムでレンタル可能です)

火曜サスペンス劇場で2時間ドラマ化もされていて、こちらは柴田恭兵さんが演じてられますが、どこまで原作準拠か、ボクは見たことがないので不明です。

ではでは。最後までお読みいただきありがとうございます。

See you next time,はーぼでした。

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