見出し画像

未解決事件簿5:頭部打撲による急性硬膜下血腫で死亡~悪質な隠蔽工作へ

死亡前日、呼吸状態悪化、主治医を呼び戻す

父の死亡前日、2010年9月11日に病室に面会に行くと、父は眼球を上転させ音を立てて苦しそうに呼吸していました。
 
僕はこの状態が一晩続くのは耐えられない苦痛と考え、対応をお願いしました。この日は土曜日で主治医は既に帰宅してしまったとのことで、看護師が当直医にコールすると「そのような対応は主治医にお願いします」とのことでした。
 
主治医を電話で呼び出し、代わってもらいました。
 
父が苦しそうで見ていられないので、何とかできませんか?」と僕はお願いしました。
 
酸素の値自体は悪くないので苦しいわけではないと思うんですよ。もともとSAS(睡眠時無呼吸症候群)もあったようでいびきもかいているようだったので、そのせいかもしれないと思うんですよ」と主治医は話していました。
 
「僕はそうではないと思います。これは明らかに昨日までとは違います。何かあると思います。この状態を放置して帰宅してしまうなんて、あんまりです。何とかして下さい」と僕は怒りで声を震わせながら訴えました。
 
「今、少し遠方にいて2時間ほどかかってしまいますが、それでよければ行きます」と主治医は話しました。おそらくそのように言えば「2時間も待てないので、もういいです」という答えが返ってくると考えていたのだと思いますが、僕は「分かりました。ではここで2時間待ちますので、対応をお願いします」と答えました。
 
2時間後、主治医が病棟にやってきました。

「お休みのところ、ありがとうございます」と僕は一応お礼を言いましたが、声と表情は怒りで震え上がっていました。

主治医は「酸素濃度は100%で十分あるから決して苦しいわけではない。呼吸苦をマスクするには鎮静するしかないが、今は逆に鎮静薬をOFFにして意識レベルが改善していくのを見ているところだから、鎮静薬は使いたくない」と説明し、最終的には何もせず経過をみる方針となりました。

父が危篤状態に陥った原因の心タンポナーデについて説明がなかった理由について質問するも医師からは有効回答なし

僕たちはこの時、8月28日0時過ぎに心タンポナーデに対する治療(心嚢穿刺術)を行ったことを同日午前11時に僕に事後報告するまで心タンポナーデという危険な病態について一言も説明がなかった理由について主治医に何度も質問しましたが、納得できる回答は得られませんでした。
 
「心タンポナーデの説明がなかった理由については納得できていませんので、明日以降、また質問させて下さい」と言って、この日は終了となりました。

頭部打撲による急性硬膜下血腫にて死亡

翌9月12日の朝、「容体が急激に悪化しているため、すぐに来てほしい」と病院から呼び出しを受け、家族3人で病院に向かいました。

ナースステーション前に到着したまさにその時、「貧血が進行しているので、その原因を検索する目的で現在、CT撮影に行っています」という説明がありました。
 
病棟が慌ただしい雰囲気でした。主治医がやってきて、僕たち家族を奥の相談室に呼び入れ、CTの結果について説明を始めました。
 
「今日の血液検査で貧血が進行していたため、出血源を調べるために全身CT撮影を行いました。その結果、出血傾向が相当ひどくて頭の中にも出血を起こしてしまっています。今、心肺停止になって、蘇生処置をしていますが、助かる見込みはないと思います。ここまでよく頑張ってくれましたが、いよいよ最期と思います。」という説明でした。
 
この日は主治医とその上級医も出勤しており、僕たちはこれまで抱いてきた数々の疑問について医師らに質問しましたが、有効な回答は得られませんでした。僕たち家族の主な疑問と医師の回答は以下の通りです。

・当初のカテーテル治療は本当に成功したのか?
 →成功した
・カテーテル治療後、父の容体が急激に悪化してしまったのは何故か?
 →元々の心筋梗塞が広範囲で重症であったため
・血圧低下、頻脈が進行した原因である心タンポナーデについて、何故、それまで説明が全くなかったのか?見落としていたのではないか?
 →見落としではない。心エコーで確認していた。説明しなかったのは、その時点では安全に心嚢穿刺できるほど心嚢液が貯まっていなかったから。単なる説明不足である。
・心タンポナーデの治療である心嚢穿刺術を家族の同意を得ずに行ったのは何故か?
 →緊急で行う必要があり、同意を得る時間的余裕がなかったため。
 
このように医師の回答は理屈の通らない矛盾したものとなっています
嘘をつくとその嘘を隠すために、さらに別の嘘をつくことが必要となり、収拾がつかなくなります。
僕たち家族はこの時、医師と病院を訴えるしかないと考えていました。

未必の故意が関与した紛れもない「殺人事件」

僕たち家族がこれほど怒っているのは、医療事故・医療ミスに対してではありません。
医療事故・医療ミスは一定確率で起こるものですし、それ自体は仕方のないものです。
しかしこの場合は患者を未熟な研修医の「練習台」にしてしまい、その必然的結果として患者に多数の「傷害」を与えたというものです。そしてその事実を隠蔽してリカバーせずに放置して死亡させ、それにより、それらの「傷害」を闇に葬ったわけです。これらは全て故意です。ただの医療ミス、医療事故、医療過誤ではなく殺人事件です。

それに対して僕たち家族は怒りの声を上げたわけです。

入手した医療記録から導き出された結論

これらの僕たちの疑問に関連して、「証拠保全」手続きで入手した医療記録から得られた真相は次の通りです。

「当初のカテーテル治療で冠動脈を損傷・穿孔して(突き破って)、心筋梗塞をさらに悪化させ、また突き破った血管から心嚢内に出血を起こし、心タンポナーデを来した。医師らはその事実を把握していたが家族には説明せず隠蔽し、看取らせようとした。家族が納得せず、急変時DNR(蘇生処置をしない)の同意が得られなかったため、最終的に心嚢穿刺術を行った。この対応が遅れたため、ショック腎、ショック肝、低酸素脳症は不可逆的となり、回復不能に陥った」
 
また最後の全身CTで頭部に急性硬膜下血腫の所見が認められたという話をしましたが、医師はその直接の原因である頭部打撲について説明しませんでした。父は苦しそうな呼吸をしていても意識自体はなく、自分で動くことはできない状態でした。この状態で頭部打撲を起こすには、ベッドから転落させられたか、何者かに頭部を殴打されたか以外の可能性は考えられない状況でした。
 
父の死亡確認に立ち会いましたが、それは見るも無残なおぞましい変死体でした。
このような死に方では父は絶対に成仏できないと思いましたし、僕たち家族はともかく、父の死亡に関わった医師や看護師は呪われるのではないかと思ったほどでした。
 
医師は「原因をはっきりさせるために解剖させてほしい」と病理解剖の承諾を求めてきましたが、僕たち家族は司法解剖を希望しました。
 
ここから病院側の悪質な隠蔽工作が始まり、いよいよこの未解決大事件の最も肝となる部分に入りますが、これについては次回の未解決事件簿6で詳しくお話ししたいと思います。
 
追記①:最終目標は病院・医師の実名報道
僕の最終目標はこの事件を明るみに出して、この病院・医師の実名報道を実現することです。

追記②:「フォロー」と「スキ」のお願い
この事件に興味がある、この病院・医師が許せない、この病院はどこの病院なのか気になる、実名報道まで見届けたいと思われた方は是非、「スキ」と「フォロー」をよろしくお願い致します。

twitterでも告発活動中です。
是非、応援をよろしくお願い致します。


この記事が参加している募集

スキしてみて

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?