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前編 2022ザスパクサツ群馬振り返りとオフシーズンに向けての希望、そして願望。

いつにもなく長いオフシーズンを迎えるにあたり、どんな時間の過ごし方をすればいいのか見失う今日このごろであります。栃木など北関東のライバルが選手との契約の発表をし始めているのに比べ、ザスパはいまだ来季の監督についての発表すら行われておらず(12月1日、12時に大槻さんの続投が発表されました!そらそうよ!おーん!)、不安がかき立てられるような毎日です。ただ、重要な事は最終的にどうなるか?ですから、わからない事は頭から追い出して、わかる事とそれについての希望と願望を書いていきたいと思います。

さっくり振り返り

勝ち点42 11勝22敗9分 36得点57失点
まずは2022シーズンのザスパクサツ群馬をさっくり振り返ると、ボールを持たせてくれるなら持つけど、基本持ちたくないよ!というチームでした。基本的に442で我慢しながらゲームを進め、どこかで1点をとったら541を用いながら試合を塩漬けにし、そのまま時間切れまで我慢して勝利をつかむ!というスタイルで試合に臨んでいました。ちゃんと0に抑える事が最低限の大前提で、そこから1点取れば勝ち、取れなければ引き分けというのが基本路線。重要なのはリスクを最低限に抑える事で、試合をコントロールする事を強く意識した試合がとても多かったです。
今シーズン思うような結果を出せなかった原因は攻撃力不足ではなく、守備力不足にあります。正直57失点は多すぎ。まず我慢してゲームをコントロールしようというチームがしていい失点数ではありません。来年は1試合平均1失点以下、42失点以下を目指しましょう。それが出来てから初めて攻撃の話ができます。まずはそこ。

抱えていた問題点

1番の問題は選手層の薄さにあったと言えます。基本的にスタメンに選ばれた11人とそれら以外の間には大きな差があり、試合を途中から変えられる選手はほとんどいませんでした。白石など試合途中からでも輝きを見せた選手はいましたが、守備面で大きな問題を抱えていた為、起用出来るタイミングは限られます。結局は苦しかったというのが実際です。
この選手層の薄さはビハインドを乗り越えられないだけではなく、固定されたスタメン11人を極端に疲弊させるという問題も同時に引き起こしました。まず我慢して守り切る事が全ての大前提になる大槻ザスパにとって疲労が引き起こす強度不足は致命的でした。W杯が11月に開催される関係で過密日程で行われたシーズンだった事、群馬の極端に暑い気候、これらもザスパの選手を苦しめたのは事実でしょうが、それらが選手層の薄さという問題を無かったことにする事はありません。
当然、特に層の薄いポジション、それほどでもないポジションとがありますが、特にどこが層の薄いポジションだったのでしょうか?まずは大槻ザスパの2022シーズンで求められたポジションとそれぞれの役割を大まかに表記してみました。

あまりにざっくりすぎますね笑 まぁ良いんです。これに選手を当てはめていきましょう。

あくまで来季に向けての画像なので、保有権を持っている選手に限り、レンタル中の選手の表記はしていません(みんな残ってね!)。レンタル修行中の選手も外しました。また、契約満了が発表され、来年いない事が確定した渡辺も外しました。2019年から4シーズンもありがとう。
それぞれ選手の年齢、プレータイムを横に書きました。3000分以上出ている選手は絶対的な主力と考えていいでしょう(全試合フル出場で3780分)。当然、どちらのサイドも出来る選手、表記以外のポジションもこなせる選手がいますが、あくまで今シーズンどう使われていたか?を基準に選手の名前を並べました。また名前の順番は大槻さんがどれだけ信頼していたか?を基準にしています。それらはある程度筆者の主観が入っている事をご容赦ください。

そもそも、ザスパクサツ群馬は資金力の無いクラブです。補強の為に取れる選択肢はほぼ3つに限られます。ルーキー、フリー(契約満了)、レンタルです。この限られた選択肢の中でどれだけ上手く立ち回るか?が求められる本当に困難な仕事に向き合っている松本さんには頭が上がりません。頑張ってください。

さて、それぞれポジション別にシーズンを振り返りながら補強の必要性を見ていきましょう。

GK


最強のGKと書きましたが、これは全てを求められているからそう書きました。基本的にボールを持ちたがらないとはいえ、ゴールを守る仕事だけでなくビルドアップでの貢献も高いレベルで求められるのが大槻ザスパにおけるGKでした。
現状、加入1年目にして絶対的な存在として活躍した櫛引、期待の若手枠として山田、安定と安心をもたらすベテランの清水と、年齢のバランスを保ちながらチームが求めるものを持った選手を集める事が出来ており、補強の必要が無いポジションだと言えます。一方で山田は来年がプロ生活3年目、そろそろ出場機会を得たいのも事実。山田をレンタル修行に出したうえで、レンタルで1人、高卒のGKをもう1人獲得し、年齢のバランスを保ちながら山田に出場機会を与えられたらベストでしょうか。懸念といえば櫛引の移籍の可能性ですが、単年契約で獲得したとは考えづらく、移籍するとしてもある程度の移籍金収入が見込めるため、大きな問題にはならないでしょう。ただ、GKという特殊なポジションであることや、練習を上手く回す為の人数など様々な面から考えて4人目のGKは欲しいでしょうから、山田がレンタル修行に行かなかった場合もGKをレンタルで獲得したいところです。また、ザスパユースの六本木君の昇格もアリだと思います。あのサイズはとっても魅力的。なんにせよ、人数を揃える必要はあるものの、補強の必要性は無いポジションです。

CB

今オフで最も補強の必要性があるポジション。それがCBです。城和と畑尾が3000分以上も出場した一方で、藤井、川上、渡辺の3人は1000分以下の出場時間に留まった事からも、絶対的な主力と信頼を勝ち取れなかった選手とで明暗が別れた事実が見て取れます。大槻さんがCBに求めている事はまずゴールをしっかりと守る事。ヘディングでの競り合い、1対1などの対人守備での強さ、裏を取られたときのカバーなど、まず0失点で守り切る事を前提に試合に臨む大槻ザスパでは高い基準が求められます。また、攻撃の起点としてビルドアップで貢献する事も当然のように求められました。
試合に出続けた2人と信頼を勝ち取れなかった3人との間で最も差があったのはこの攻撃面で、城和はドリブルでボールを運び前線に配る仕事で、畑尾はスピードのあるロングパスによって攻撃の起点となる仕事でそれぞれ持ち味を輝かせました。藤井、川上、渡辺、この3人は足下の技術に不安があり、運ぶドリブル、正確なロングキックのどちらも備えていない事が試合に出られない理由だったと言えます。
畑尾は守備はもちろん、前述のロングキック、大一番での得点と昨年同様大車輪の活躍でした。32歳という年齢を考えるとオファーが大量に届くとは思えず、本人の意思があれば残留してくれると予想しています。しかし、今シーズン何度かあった連戦起用で疲労からの回復力が落ちているように見えたのは事実です。90分の質が落ちているという事は全くありませんが180分、270分連続でプレーの質を保つのは難しくなってきたように見えます。畑尾を安心して休ませられるように控えのCBの補強は必須です。渡辺に契約満了を出した(枠を空けた)事からも強化部がCB補強を試みている事はわかりますが、信頼されなかった川上、藤井を上手く売る事が出来るか?も来期の明暗を分けるでしょう。個人的な感情を書きますが、渡辺が負傷するまでベンチ外だった(渡辺より序列が下だった)川上と藤井が契約を与えられ、渡辺だけが契約満了だというのなら一切納得出来ません。練習復帰した渡辺が負傷以前よりプレーの質を下げてしまった可能性があるため、そこはわかりませんが、それでも納得できない事に変わりはありません。無論、35歳という年齢がリスクだというのは理解できますが。それでも。 城和はどう考えてもJ1からオファーあるでしょうし、ここはもうわかりません。守備の強度がまだまだ足りない印象があるのでもう1年ザスパで成長してから挑戦した方が良いと思いますが、挑戦したいと言うのなら頑張ってほしいと思います。でももう1年残った方が良いと思うよ。マジでね。
城和の去就に関わらず2人は補強したいです。大卒ルーキーCBを1人、加えてもう1人大槻さんの求める基準をクリアできるCBがほしいのが願望で、城和が挑戦を選ぶならさらにもう1人。。。これはかなり難しいミッションで、松本さん始め強化部は大変かと思いますがここがレベルアップしない事にはもっと上を目指すことは難しい。トライアウトから掘り出しものを見つけたい。強い気持ちで。

左SB

ここも実は補強ポジション。ここで大槻さんがまず求めていた事は左利きであること。攻め上がるのではなく、低い位置に留まってビルドアップに参加する左SBには左利きを起用し、ボールを運ぶと同時に広い視野からボールを前線に配る事を求めていました。当然守備での強度も求められていましたが、それに限らず、チャンスと見れば攻め上がってゴールに絡むプレーも求められており、結局は全てが求められていたのが実際です。大槻ザスパにおいて最も難しいポジションなのではないでしょうか。
シーズン当初は左利きの光永を起用していましたが、守備面でもビルドアップでも貢献出来なかったため、中盤より前でしかプレー経験の無い山中に白羽の矢が立ちました。ハッキリ言って守備は必要なレベルに全く達しておらず、何回もそこからやられましたが、その度に学びを得ながら成長を重ねた山中は今シーズン最も成長した選手と言えるでしょう。来年は左SHとして起用されると予想していますが、今シーズンが山中のためになった1年であることに疑いはありません。高橋は出場機会をほとんど得る事が出来ず、出ても守備でもビルドアップでもぎこちなさMAXで、なかなか苦しいパフォーマンスでした。ただ、181㎝の左利きDFなんて世界中だれもがワクワクするプロフィールなので来年もザスパでチャンスを得られるのではないでしょうか。最終的にシーズン終盤、このポジションにおさまったのは右利きの小島で、身体能力が高く、守備の完成度も高く、全てにおいて質の高いプレーが出来る小島がこの難しいポジションに置かれたのは当然とも言えます。ただ左利きであることを最優先に求めていた(だから山中を左SBに起用した)大槻さんにとってこの判断が妥協であったのも恐らく事実で、だからこそ左利きのDF、専修大の菊地君に内定を出したのでしょう。171㎝とサイズのある選手ではありませんが、AC福島出身であるのを見れば上手さがあるのが想像出来ます。守備の強度をいかにJ2基準まで上げる事が出来るか?が来年の菊地くんを左右すると思います。頑張れ。菊地くん、高橋の2人に賭けるのが現実的な落としどころでしょうか。いざとなったら山中に安心してこのポジションを任せられるので、ある程度リスクをとってもいいでしょう。


ひとまずここで一回休憩、残りのポジションはまた次回。これを含めて三部作になります。
結構本音を書いてる笑 こうやって文章にしてみると結構気を使って言葉にしてないことがあるんだなって再確認させられる思いです。 
別に俺は大したもんでもないんだから好きにすればいいのに。ちょっと傲りがあったかな。反省。

強い気持ちで。           

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