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原作と改変作品を考察 −芦原妃名子の訃報に接して

日本テレビ系列ドラマ『セクシー田中さん』の原作者で漫画家・芦原妃名子が2024年1月29日、栃木県日光市で亡くなりました。芦原妃名子は自分の作品が改変され日本テレビに訴えたもの聞き入れてもらえず苦悩の末、自らの命を絶ちました。

亡くなる前日、芦原は自身のSNSに作品が改変された経緯を綴りその苦痛を訴えました。

しかし投稿は削除し芦原は帰らぬ人となりました。

私は芦原妃名子の作品と当該ドラマを見たことがないので詳しい感想を述べることはできません

私は過去、原作と改変作品を見ており違和感を覚えることがあります。『ベルサイユのばら』(1972年、集英社)のアニメ版(1979年、トムス・エンタテインメント、日本テレビ系列)は原作とは異なり原作者の池田理代子は違う、と感じていたようです。

『美少女戦士セーラームーン』(1991年 - 1997年、講談社)は原作連載と同行してアニメ放送(東映アニメーション、テレビ朝日系列)もしましたがオリジナル脚本が多くなり、「セーラースターズ」編に至っては原作と設定が全く異なり私は「おかしい」と感じました。その後のリメイクは原作準拠になったのは言うまでもありません。

改変作品でも『名探偵ポワロ』(1989年 - 2013年、イギリス)のように原作の設定を上手く活かした例もあれば、『スチュワーデス物語』(1983年)や『不良少女とよばれて』(1984年)といった大映テレビドラマのように遥かに改変された(させられた)例もあります。

今回の件は後者にあたり原作者が脚本に携わるほどドラマ制作・放送が劣悪であることがわかりました。

原作者を踏み台にした日本テレビと脚本家は「人を殺し」ました。それに加えスポンサー、視聴者も同罪と言わざるえません。

ドラマに出演した俳優をはじめ同業者から相次いで哀悼の言葉を表し、作品の2次創作、メディアミックス化(舞台、映画、テレビドラマ、コンピューターゲーム等)に際して原作者が蔑ろにされている実態を述べました。

メディアミックス化する時は原作者の意向を汲み取ることが今回の事件でより深められ、更にハードルに高くなったと言えるでしょう。

原作者と制作者の連携と信頼かわ尊敬を込めて進められることを願います。

芦原妃名子氏へのお悔やみ、遺族、関係者の方々へのお見舞い、心より申し上げます。

※ 本文は弊ブログ記事(2024年1月30日付)の一部を加筆しました。



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