「嫌い」の中にある「好き」

 テレビ番組は以前から好かんものが多くて、特定の番組しか観ていません。ラジオを好んで聞いていますが、最近ではお笑い芸人がラジオにもどんどん進出してきていてわろし。お笑いの人が嫌いなんじゃんなくて、彼らはやることが独りよがりで面白くない。お笑い芸人を自称するなら、自分で笑っていないで、笑わせてほしい。

 テルミンの教室を終え、帰路を走る車の中で、とあるラジオ番組をいつも聞いています。「大西貴文のTHE NITE」。面白いことは何も言わない。DJはかなり鼻声だし、ちょっと鼻につくところもあるイントネーション。しかしながら選曲が好みで、番組全体の調子が気に入って毎週聞いていると、不思議なもので、気に触ったはずの要素が気がつけば「好き」に転じています。「嫌い」は「好き」の始まりとも言いますが、「好き」のきっかけが「嫌い」の底のほうに埋もれているとは、思いもよりませんね。そういうこともあるかと、「嫌い」をぎゅうぎゅう押しつけてきて、さながら我慢くらべの体になっていることがありますが、シンプルに「嫌い」なだけのこともあります。

 人の声のイントネーションに特別の関心があるのはテルミンのような楽器を長くやっている職業病かもしれません。件の番組、月-金の21:00から日付が変わる頃までやっています。木曜日だけでなく、土日以外の毎日も聴いてしまいそうです。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?