見出し画像

【RTA】雑に決めたルートを使っていませんか?

ルート選択は凝れば凝るほどいい

RTAはそのゲームのネタバレを全て喰らった状態から始まり、どんな動きで通すかをまず設定します。

みなさんは何のためにルートを決めているでしょうか?もちろん最終的には記録を出すために。同じ動作をするために。言語化しづらいですが、こんな所でしょう。

そんな目的を持って設定されたルートは無論、練習や通しでトレースされるわけですが、多くの場合、目的に反するような問題が生じています。

それは、決められたルートが大雑把でマクロ的なものになっていることです。細かい部分まで動作の規定ができていないのです。

大まかな通る場所だけ決めて細かな入力について考えない事は、例えるなら、「旅先に高速道路を使って移動する際、途中でどの県を通るかだけ設定して乗降するインターを考えていない」ようなものです。
この場合、目的地に辿り着くことはできても、その過程には何かしらアドリブという不安定要素が発生します。その不安定要素はRTAにおいて同じ動作が出来ない事、すなわち操作ミスの原因となります。
これを発生させないために、ルート規定をミクロ的に行う必要があるんです。

*全ての動きの細かい所まで意識するのは手間と時間がかかりますし、通しで脳のリソースを割かれすぎます。そのため、猶予が広く固定化の必要性があまりない部分は逆に、出来る限りマクロな規定だけでパスしたほうがいいです。

ルートが決まっても一度立ち止まってみる


そうしてルートがいい感じに決まればあとは練習して通すだけ、なのでしょうか?
ルート規定に改善余地が残った状態で練習と通しに入ってしまうと、固定化したいのにも関わらずルートを改善する頻度が高くなり、成功率が上がってきた頃にまたルート変更……というサイクルが生まれ手間が増えます。
そのため、ほとんど完成系といえるようなルート規定をはじめから一度に済ませておくのがベターです。練習、通しはそこからです。
面倒くさそう……と思うかもしれません。実際、自分も最近までは意識できておらず日によってコロコロと動作が変わっていました。
なので次項では、ルート選択でつまずかないよう具体的なフレームワークを挙げていきます。

ルートの選び方

ほとんどの場合、ルート選択は無意識にいくつかの段階を踏んで行われます。具体的には

コンセプトの設定

資料の確認

実際にプレイして選定、確定

といったように、まずどの程度のタイムを確保したいか考え、複数の記録動画など資料からその条件にある程度マッチしているものを探します。いいものが見つかったらプレイしてみて、最後に採用の是非を考えます。私の見る限りはこの流れでルートを決めている人がほとんどであり、具体的には下記の考え方が大事だと個人的に考えています。

1,コンセプトの決め方

どの程度の成功率を目指すかが最も分かりやすい基準になると思います。何割成功するなら採用するといった明確な基準を持っておくことで、ルート選択に難易度の偏りが少なくなります。
成功率の基準はカテゴリーの長さや運ゲーの有無などを加味したほうが現実的なものになります。

2,資料の確認

記録以外にも、1ステージのルートだけまとめられた動画などコミュニティ資料がある場合もあり、発売初日のゲームなどでない限りは参考にできる資料が無いことはないでしょう。では、どのような資料を参考にするべきなのでしょうか?
そう聞くと、自分の目標タイムに近い記録や、とにかく早い記録(すなわち世界記録)を見ることをイメージするかもしれません。
私は、世界記録や最速ルートを見るのが手っ取り早いと思います。基礎の網羅や動作の合理性といった部分が最も保障されているものだからですね。世界以外にも上位10%の記録あたりを見ておくのがオススメです。
そして導入できない部分だけ、参考にする資料のレベルを下げます。それでも導入できない場合はさらにレベルを下げます。これを通し全体に当てはめていくと、現在の自分の限界地点が分かりやすく見えてきます。
このプロセスで覚えていてほしい事は、初めからほとんど失敗しないようなレベルまで妥協してはいけないという事です。人並みに練習した結果ほとんど失敗しなくなる、くらいの難易度調整がベストです。実力以上のルートは避けた方がいいですが、同様に実力以下のルートを使うことも問題なんです。RTAですからね。

3,実際にプレイ

ここが最も重要です。この段階を疎かにしているとルートの合理性が大幅に損なわれます。しかも時間をかければいいというモノでもないです。
逆に、この段階を正確にできるようになればルート選択が一気に改善されるはずです。

・「この人は何をしているのか」をより細かく考える
参考にしたいルートを資料で見て、何に着目しているでしょうか。初めの項でも述べたとおり、ルートはできる限りミクロに設定したいため、資料上の動作を実際にトレースする際もそれに則って細部まで同じプレイをしてみた方がいいです。
人の操作をフレーム単位で理解すると、その動作の難易度がどの程度のものか、偏りのない事実を知ることができます。案外簡単じゃーんとなったり地味に運ゲーやんけこれとなったりします。
また、表面上はあまり見えないメリットデメリットも見えてくるため、参考にする上での情報量も増えます。

このように、「何をするルートなのか」ではなく「何をするためにどの様な入力をするルートなのか」を知ることで、そのルートに対する理解度がダンチに上がるはずです。

・苦手な操作を明確にしておく

どんな人にも得手不得手というものがあります。ここでいう苦手な操作とはバグ技のような複合的な操作ではなく、「ボタンを押す長さ」だったり「手の大きさの都合上押しにくいボタン」といった入力そのものを言っています。
例えば、Aさんはボタンのビタ押しが上手いがボタンを離すタイミングがブレやすいというケースがある場合、出来る限りビタ押しだけできればパスできるようなルート選択をすることで苦手な操作を避けることができます。
苦手な部分が数か所どうしても残ってしまう事もあるかもしれませんが、意識して取り組まなければいけない部分が減るだけでも成功率にはかなりいい影響が見込めます。

まとめ

・難しいルートほどミクロに規定する!
・ルートがコロコロと変わらないようにする!

・資料を見る時もミクロな視点を持つ!
・自分に合ったルートを選ぶ!

以上!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?